中路 広嗣 院長の独自取材記事
中路歯科医院
(所沢市/新所沢駅)
最終更新日:2024/10/22

西武新宿線の新所沢駅から徒歩約6分。自然あふれる公園の向かいの住宅地に位置する「中路歯科医院」。待合室は、ウッド調のフロアに間接照明、グランドピアノが配置され、患者がくつろげる落ち着いた雰囲気となっている。また診療室はすべて個室となっている。さまざまな技術を幅広く学んできた中路広嗣院長は「どんな症状にも幅広く対応し、あらゆる知識と技術を駆使して良質な診療を提供すること」を大事にしている。歯と口腔内の機能を長く維持するために検診や予防も重視し、審美面に配慮した診療など患者のニーズに応じた歯科医療の提供にも注力。小児歯科については歯並びや噛み合わせの育成を目的に、抜かない歯列矯正などを行う。「歯の健康に関心を持っていただきたいです」と、話す中路院長に診療のこだわりや今後の展望などについて聞いた。
(取材日2024年7月13日)
歯と口の状態の健全化を図り、健康寿命の延伸をめざす
こちらの診療の特徴について、教えてください。

当院は、一般歯科、小児歯科、矯正歯科、インプラント治療、審美歯科、予防歯科など幅広い診療分野に対応しています。私たちは開業歯科医院ですので、受診してくださる患者さんのどのような症状にも対応できることを土台として大切に診療にあたってきました。インプラント治療や義歯、矯正、セラミック治療など審美面に配慮した診療から、口腔機能改善のための筋機能トレーニングなど、一つの分野に偏ることなく、歯科のさまざまな分野で幅広い医療を提供できるよう努めています。もちろん、より専門性を要する治療が必要と判断した場合には、連携する大学病院など専門の歯科医師に来てもらい、治療を行っております。
診療において、特に心がけていることはありますか?
できる限り良質な診療を提供することを心がけています。適切な診断と治療のために、一人ひとりの患者さんにじっくり時間をかけて診察し、CT、マイクロスコープ、咬合診断機器など先進の機器も駆使しています。かぶせ物などの技工が必要な場合は、選択できる範囲でできるだけ品質にこだわった材料を選び、しっかりした技量を持つ歯科技工士に依頼します。一日に診療する患者さんの数は他の歯科医院より少なく、必要な時間と手間、コストをかけて妥協のない診療を行うことで、歯や口腔内の機能が「長持ちする医療」をめざしています。
「長持ちする医療」について、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

昔の歯科治療では、歯を抜いたり義歯を作ったりなど、「歯だけを治療すれば良い」という考え方が主流でした。しかし、近年では口腔内の健康は全身の健康と密接に関わっていて、インフルエンザをはじめとする感染症や心筋梗塞などの心疾患、糖尿病や認知症などのリスクの要因の一つと考えられるようになり、一般の方々にも広く知られるようになっています。当院に通われている患者さんが他の医療機関で手術を受けることになった際、主治医の外科の先生から歯周病の治療歴などについて当院に問い合わせがあるなど、医科の先生からご連絡いただくことも増えています。お口の健康は、もはや口の中だけの問題ではなく、健康寿命そのものを左右するといっても過言ではありません。だからこそ、これまでの経験で培ったあらゆる知識と技術を駆使して、歯と口腔内の機能を長持ちさせることに力を尽くしています。
機能と美しさを追求した包括的な治療にも注力
治療後の定期検診など、予防も重要なのですね。

そうですね。長持ちする医療のためには予防が重要です。いくら良い歯科治療をしても、その状態を維持できなければ意味がなくなってしまいます。「HC=0(ヘルスケア=ゼロ)」という考え方があるのですが、これは「医療の介入がまったく必要のない状態」を意味します。その実現に近づくためには治療後のアプローチこそが非常に大切です。当院では、専任の歯科衛生士が専用の個室で予防処置やメンテナンスを行い、大人は約1時間、お子さんは約30分かけて対応しています。できれば年に2~3回、定期検診として受診していただき、「今回も問題ないですね」と確認することを積み重ねていただくのが理想ですね。歯科医院を「虫歯や気になる症状を治療する」ためではなく、「お口に問題がないか確かめる」ために利用していただく患者さんを一人でも多く増やしていくことが、私の目標の一つです。
院長職を継承された当時と今とで、受診する患者さんの特徴に変化はありますか?
当院は、お子さんからご高齢の方まで幅広い年代の患者さんがいらっしゃいます。それは昔も今も変わっていませんが、私が当院を引き継いだ当時、小さなお子さんだった患者さんが成人し、お父さんやお母さんになってお子さんを連れてこられることも多くあります。引き継いでから大きく変わったのは、昔と比べてひどい虫歯や歯周病の方が減ったことでしょうか。年齢問わず、歯やお口の健康に対する意識は高くなっていると感じますね。
意識の高まりというと、審美面に配慮した診療を望む患者さんも増えているのでしょうか?

歯やお口の健康を意識する方が増えると同時に、審美的なご要望も増えていると思います。今では多くの歯科で行われているインプラント治療も、25年ぐらい前には希望する人はまだまだ少なく、義歯を選択される方が大半でした。それが15年くらい前から逆転したのです。昔は不摂生をしていたけれど、治療をきっかけに意識が変わり、せっかく治療したのだから長持ちさせようとしっかりケアを続けている方も多いようです。また審美面という意味ではセラミック治療、ホワイトニングなどを行っています。最近では患者さんのニーズに応じて、矯正で歯列の改善に導き、噛み合わせを安定させるために欠損部分にはインプラントを用いるなどして、審美面に配慮してセラミックを用いた補綴治療を選択されるといった、複数の手段を組み合わせた包括的な治療にも力を入れています。
これからも地域で必要とされる歯科医院であり続けたい
お子さんにはどのような診療をしているのですか?

当院は、小児歯科にも力を入れています。歯並びが悪いと虫歯や歯周病になりやすく、噛み合わせにも問題が生じる可能性があるため、それを避けるために歯列矯正を行っています。当院では、乳歯と永久歯が混在している第1期と、すべてが永久歯になる少し前の第2期に分けて矯正を施します。第1期では、お口の中に歯がきれいに並ぶよう図り、舌がきちんと納まるようめざす矯正を行います。その後、第2期に1本ずつワイヤーをかけて歯列の調整を促します。長いスパンにはなりますが、成長期をうまく利用することで歯を抜いて矯正する方法を回避できる可能性が高くなることが望めます。矯正後も定期的にメンテナンスに通っていただくことで、虫歯のないきれいな歯の維持も見込めるのです。
今後の展望をお聞かせください。
診療に対する基本的な方針や大切にしていることを変えるつもりはありませんが、歯科治療のノウハウは時代とともに変化し、より洗練されていくので、ずっと同じことを「これでいいや」という惰性で続けていては駄目だと思っています。ですから、今でも機会があるごとに勉強会などに参加し、知識や技術のブラッシュアップを図っています。これからも、患者さんのために必要であれば新しい技術もどんどん取り入れていきたいですし、ずっと患者さんに必要とされる歯科医師、歯科医院であり続けられるように勉強し続けていきたいと考えています。
最後に、患者さんへのメッセージをお願いします。

歯やお口の健康に関心を持っていただきたいですね。例えば、審美歯科は見た目のことだけで健康とは関係ないと思うかもしれませんが、きれいな歯が口の中に一つあるだけで、それまでとは少し意識が変わると思うのです。「きれいを保てるようにしよう」「ここももう少しきれいにしたい」「こっちの歯は大丈夫かな」など、1本のきれいな歯をきっかけに意識や行動が変われば、歯や口腔内の健康につながっていくと思います。ぜひ、そういう意識を大切にしていただけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/1期35万円~、2期20万円~
インプラント治療/1本 20万円~
セラミック治療/6万6000円~
ホームホワイトニング/2万2000円
オフィスホワイトニング/3万8500円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。