斎田 寛之 院長、野原 康平 先生、大村 星太 先生の独自取材記事
斉田歯科医院
(所沢市/小手指駅)
最終更新日:2024/12/03

小手指駅から徒歩15分。閑静な住宅街の一角にある「斉田歯科医院」は、斎田健三理事長が1975年に開院。以来、町のかかりつけ医として地域に根差した診療を行っている。日本歯周病学会歯周病専門医の斎田寛之院長を筆頭に、野原康平先生、大村星太先生をはじめとする約10人の歯科医師が在籍。ガラス張りの明るい診療室と先進の機器、院内技工室を備え、精度の高い診療の提供に努めている。そんな同院のもう一つの特徴は、歯科医師やスタッフの気さくで誠実な対応だ。「自分の大切な人にできる治療」をコンセプトに掲げ、「機能し得る歯は残す」を軸にした診療で、多くの人たちの歯の保存のために取り組んできた。そんな同院について、爽やかな笑顔が印象的な斎田院長、代診の先生を代表して野原先生、大村先生に話を聞いた。
(取材日2023年11月10日)
患者と一生付き合える真のかかりつけ医に
歯科医院の特徴を教えてください。

【斎田院長】当院は郊外の住宅街にある歯科医院ということもあり、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方が来られていますが、どのライフステージの方にも「自分の家族や大切な人に対してどのような治療をするか」ということを念頭に置いて対応しています。治療機器や検査機器、設備などは先進のものをどんどん取り入れていますが、それは私の性格によるところが大きいかもしれません(笑)。マイクロスコープは3台あり、根管治療をはじめマイクロサージェリーや侵襲の少ない外科処置、歯周組織再生療法などに活用しています。私は日本歯周病学会歯周病専門医ですが、当院は歯周病治療だけに特化することなくさまざまな症状に対応する地域のかかりつけ医です。ご家族3世代、4世代で同じ歯科医院で診てもらいたいと思う人は多いと思います。その患者さんの思いに対応してゴールへ導き、一生お付き合いができる真のかかりつけ医をめざしています。
近年は、お子さんの患者さんが増えているとか。
【斎田院長】はい。保育園と小学校、中学校の歯科検診にも行っていますが、虫歯の数は減っているものの歯並びの悪い子がとても多いですね。早めの介入で健全な歯列に導ければ、それが将来の欠損や歯周病の予防にもつながると思います。他院で抜歯と言われ、セカンドオピニオンを求めて来る方も多いですね。すべての症例で残すことがめざせるわけではありませんが、「機能し得る歯は残す」ための治療に取り組んでいます。
野原先生、大村先生が診療で大事にされていることは何ですか?

【野原先生】患者さんが本当に困っていることは何かを聞き出すように心がけています。痛みを取りたいのであればそのための治療をして、悪いところを調べてすべて治療したいのであれば、最初にしっかりお話をしてから全体の検査も含めて提案します。患者さんが本当に求めているゴールを一緒に探していけたらいいなと思いながら治療に取り組んでいます。
【大村先生】治療には、見た目上は何も変わらないけれど大事な治療もたくさんあります。治療期間が長くなることもありますが、治療を中断してドロップアウトしてしまうとお互いに良い結果につながらないので、歯科医院へ行くことが苦にならないような声かけを心がけています。
先生方の方向性が一致していますね。
【斎田院長】患者さんの中には、院長である私に診てもらいたいと希望される方が一定数いらっしゃいますが、彼らの患者さんで「院長に替わってほしい」と言う患者さんはほとんどいませんね。それだけ2人とも患者さんから信頼されているのだと思います。実力があるのにそれをひけらかさず、患者さんに真摯に対応し研鑽を積むことも忘れない。後輩の育成にも尽力してくれて、しかもイケメンで(笑)、頼もしい限りです。
精度を追求しアナログ式エックス線撮影装置を採用
後進の歯科医師の育成にも注力されているのですね。

【斎田院長】月に2~3回勉強会を開き、症例を発表してみんなで評価し合う症例検討を行っています。また、歯科医療は日進月歩で進化していますから、世界中のいろいろな文献やエビデンスなどがまとめられた本の文献抄読も行っています。私も一緒に勉強しているという感じですね。
【野原先生】斎田院長からさまざまな症例を見せてもらえることで、自分が取り組んでいる処置がどのようになっていくのか、どうするべきか、どうすれば長く安定させることがめざせるのかを知ることができてとても勉強になります。
【大村先生】症例検討では、斎田院長からはベテラン歯科医師としての目線、同世代の先生方からは同じ立場からの意見がもらえます。先生方はそれぞれのジャンルで勉強されているので、得意な分野に関して詳しく聞ける環境なんです。
アナログ式のエックス線撮影装置を使う理由は?
【斎田院長】なぜわざわざ旧式のエックス線撮影装置を使うかというと、モノクロの場合はアナログのほうがより繊細に濃淡を表せるからです。カラーにしてしまうとわからないのですが、モノクロにするとアナログとデジタルの差が如実に出ます。適切な診断、きちんとした診断をするためには精度の高いエックス線写真が必要だと考えていて、それを日本中の歯科医師、歯科衛生士に伝えたいという思いから、一昨年デンタルエックス線写真に関する本も出版しました。エックス線写真の撮り方や診断について、野原先生、大村先生にも執筆を手伝ってもらったんですよ。
こちらならではの強みについてお聞きします。

【野原先生】斎田院長もおっしゃっていますが、先進の機器がそろう中、エックス線撮影装置は今もアナログ式を使っています。診断に必要な情報や資料を集めるために、あえてアナログ式を選択するという、患者さんの真の利益を考えた丁寧な治療がしっかりできる歯科医院だと思います。
【大村先生】当院には、歯科医院が怖くてなかなか行けず、5年10年と経過してから初診で来られる患者さんもたくさんいらっしゃいます。当院は歯科医師だけでなく、歯科衛生士も助手もとても優秀で皆優しいので、一度来院されると何年も通い続けてくださる方も多いですね。歯科医院はそれほど怖くないということを伝えられたらと思います。
歯周病へのアプローチは定期検診の習慣化から
歯科医院の今後の展望について伺います。

【斎田院長】2人の他にも優秀な先生が在籍しており、彼らのおかげもあって患者さんが増えているのですが、2010年の改装以来ユニットが増えていないため、現在歯科医院の拡張を考えています。歯周病は治療で最終的な状態が良くなったとしても定期検診を続けていかなければ崩れてしまいます。歯を長持ちさせるために大事なのは、やはり定期検診です。拡張しても自分が診られる患者さんの数は限られていますから、先生たちにも同じコンセプトで診療できる後輩を育てていただきたいです。思いだけでなく技術も伴って結果を出せる人を育て、この地域だけでなくいろいろな患者さんを支えていきたいですね。
野原先生、大村先生は今後どのような歯科医師になりたいとお考えですか?
【野原先生】将来的には開業をめざしていますが、当院のように一人ひとりの患者さんと向き合う時間をできるだけ長く持ち、それを長く続けられるようなかかりつけ医になりたいと思っています。当面はここで、知識や技術、人間性を含めて磨いていきたいですね。
【大村先生】斎田院長のように子どもからお年寄りまでトータルに診られて診療技術も専門性が高い、日々技術も知識もアップデートしながら患者さんに還元できる、ポジティブな気持ちで仕事に取り組める歯科医師になりたいと思います。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

【斎田院長】歯周病は症状のない疾患で「サイレントディジーズ」と呼ばれています。症状はまったくないけれど、歯周病がかなり進行しているという患者さんはたくさんいらっしゃいます。5年前に気づいていたら軽症だった、10年前だったら問題なかったというレベルでしょう。中学生、高校生は歯科医院を受診する機会が少ないと思いますが、まれにその頃から歯周病が始まっている人もいます。歯周病の撲滅という視点では早期のアプローチが大事ですから、中学、高校の頃から歯科医院に通ってもらいたいですね。先ほども言いましたが、当院には3歳、4歳ぐらいから通ってくれている患者さんもいます。そういう子が増えれば、歯周病は減っていくのではないでしょうか。歯周病だけでなく、自分の歯を長く持たせるためには、歯科医院に行って現状を知ることが大事です。健康な口腔内の維持には、定期検診の習慣化がとても大切だと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療/60万円~、インプラント治療/50万円~、歯周組織再生療法/15万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。