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在宅医療を支援する訪問歯科診療
口腔内健康維持で介護負担軽減も

坂口歯科医院

(千葉市中央区/西千葉駅)

最終更新日:2021/10/12

坂口歯科医院 在宅医療を支援する訪問歯科診療 口腔内健康維持で介護負担軽減も 坂口歯科医院 在宅医療を支援する訪問歯科診療 口腔内健康維持で介護負担軽減も
  • 保険診療

高齢化が進む中、ニーズが高まっている訪問診療。もちろん歯科も例外ではない。開業から40年の歴史を持つ「坂口歯科医院」は、長年通院している患者をはじめとして、多くの通院困難者のために訪問診療を行っている。現在は平日と土曜日の12時~16時、水曜日・土曜日は更に午前中も、坂口豊副院長を含む5人の歯科医師が歯科衛生士や助手とチームを組んで患者のもとへ訪問している。インプラント治療の経験も豊富な坂口豊副院長は、インプラント治療に欠かせないデジタルデータにも注目しており、「先端の技術や治療を、訪問診療にも生かしたいですね」と語る。そんな坂口先生が、ライフワークとして取り組んでいる訪問診療について、基礎知識やメリットなどを聞いた。

(取材日2018年8月25日)

歯科医院への通院が困難でも、自宅での治療、ケア、リハビリテーションで「食べる」ことにつなげたい

Qどんな人が訪問診療の対象になりますか?
A
坂口歯科医院 外来、訪問歯科診療の双方に注力している

▲外来、訪問歯科診療の双方に注力している

訪問診療の対象となるのは、通院困難者といわれる方です。心身に障害がある、難病や終末期で在宅医療をされている、ご高齢の方など、ご自身で医療機関に通うことが難しい方々ですね。また診察や治療ができるのは、ご自宅や日常生活を送っている施設など、患者さんがお住まいの場所に限られています。当院が訪問診療をしている患者さんは、大きく分けて2通り。もともと通われていたけれど、お年を召して通えなくなった方と、歯科医師会からのご紹介を受けた方です。特に近年増えているのは、高齢の方です。これは当院に限ったことではないと思います。やはりニーズが増えているのでしょう。

Qどんな治療が受けられますか?
A
坂口歯科医院 訪問歯科診療は、介護チームや医療チームとの連携が大切

▲訪問歯科診療は、介護チームや医療チームとの連携が大切

外来診療の延長線上にあるのが訪問診療ですので、一般歯科で行う治療は、すべて受けられます。設備や機器の関係上、親知らずの抜歯や難しい手術などはできませんが、虫歯の治療や、かぶせ物、義歯の調整などは可能です。また治療だけでなく、口腔健康管理も行います。お口の中をきれいにする口腔衛生管理、機能を維持する口腔機能管理をするのです。機能を維持するためには、摂食嚥下などのリハビリテーションも必要となりますので、その指導もしています。患者さんやご家族のご希望や思いに添うために、周囲の介護チーム、医療チームと連携して、最適な歯科医療を提供したいと考えています。

Q期間や費用について教えてください。
A
坂口歯科医院 かかりつけの歯科医師がいることが大切だと話す

▲かかりつけの歯科医師がいることが大切だと話す

患者さんによって変わります。通常の外来でも、急性疾患の虫歯と慢性疾患の歯周病では違うのと同じです。虫歯は設備が整っているほうが精密な治療ができるので、若い方は介護タクシーなどで通院していただくようにお伝えしています。ご高齢の方の場合は虫歯の治療より義歯の調整が多いのですが、義歯を治すというよりは、どうすれば食べられるようになるかを考えます。しっかり食べて栄養を取ることで在宅医療の支援になりますし、そのための訪問歯科診療ですから、虫歯治療や歯周病の管理だけでなく、ケアとリハビリテーションも行うのです。訪問診療は保険適応ですので、負担割合によっても変わります。

Q訪問診療にはどんなメリットがありますか。
A
坂口歯科医院 食べられるようにすることを目的に、患者のもとに駆けつける

▲食べられるようにすることを目的に、患者のもとに駆けつける

自宅で治療を受けられることが最大のメリットですが、ご家族の立場で考えると介護負担の軽減にもつながると思います。よく噛んで食べれば、消化しやすくなることで排泄処理の手間にも関係してきますし、認知症に対しても良い効果が出る可能性があると思います。また、訪問診療を行っている歯科医師は栄養面の勉強もしているので、必要な栄養価や栄養バランスを考えたメニューのご提案もできます。栄養は点滴や胃ろうで取ることもできますが、お楽しみとして口に入れるだけの食べ物をご提案したり、食べられる量や食べ方のアレンジをお伝えしたりすることもあります。広い意味で食べることを支援するのが、訪問歯科診療なのです。

ドクターからのメッセージ

坂口 豊副院長

訪問歯科診療は在宅医療の一端を担うものですが、外来診療の延長上にある歯科診療にすぎません。ですから、かかりつけの歯科医師に来てもらうのがベストだと思います。ご高齢の方は認知症が重症化して訪問診療に移行することもあるでしょう。その場合、その方の考え方や好みを知っていることで本人も安心することができ、その分、ご家族の負担も軽減します。かかりつけの歯科医院がない場合、認知症が疑われたら、まず歯科検診を受けるといいと思います。初期であれば問題行動はありませんから、病気が進行する前に口腔内の環境を整えておくことは重要ですし、顔なじみになって慣れていただければ、訪問診療もスムーズにできますからね。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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