石黒 エミ 院長の独自取材記事
石黒歯科医院
(市川市/行徳駅)
最終更新日:2026/08/13
東京メトロ東西線・行徳駅から徒歩約7分の「石黒歯科医院」は、鮮やかなグリーンの看板が目印。観葉植物や女性をモチーフにしたアート、院長手作りのハワイアンキルトが彩る院内は、明るいハワイアンテイストにまとめられている。ベビーカー置き場をはじめ、授乳やおむつ替えができるスペースもあり、親子で過ごしやすい。現在は女性歯科医師5人で子どもから高齢者まで幅広く診療し、目の前の症状だけでなく、成長や暮らしの変化にも目を配り、家族ぐるみで長く付き合える関係を大切にしている。明るい笑顔が印象的で、スタッフを家族のように大切にする石黒エミ院長に、子どもの診療や小児矯正、地域に根差した歯科医院づくりへの思いを聞いた。
(取材日2026年7月14日)
子どもから高齢者まで、家族ぐるみで通える歯科医院
歯科医院の歩みや特徴について教えてください。

義理の母が1980年に開院し、地域の方々を長く診てきた歯科医院です。その後、私が2代目院長として診療を引き継ぎました。義理の母は診療から退いていますが、当時から通ってくださっている方に加え、お子さんの受診をきっかけに、お父さんやお母さん、さらに祖父母まで通うようになり、3世代で来院されるご家族も少なくありません。お母さんやお父さんが治療を受けている間は、スタッフがお子さんを見守ることもできます。どちらが遊んでもらっているのかわからないくらい、スタッフのほうが楽しんでいますね。
複数の女性歯科医師による診療体制も特徴ですね。
現在は私を含め、5人の女性歯科医師で診療しています。私は子どもや子育て中の方を中心に診ながら、ホワイトニングなどにも対応しています。また、小児歯科を専門に研鑽を積んできた歯科医師も在籍しており、子ども一人ひとりの成長や性格に合わせた丁寧な診療を心がけています。むし歯治療や詰め物・かぶせ物などの一般歯科診療にも幅広く対応しています。歯科麻酔に携わる歯科医師は、全身状態への配慮が必要な方や歯科治療に強い不安がある方を診てきた経験を生かし、当院では小児から高齢の方まで診療しています。入れ歯の調整や修理、小児矯正を得意とする歯科医師もいるため、年齢や悩みの異なる患者さんに、院内で幅広く対応できるようになりました。それぞれの強みが違うからこそ、互いの知識や技術を共有し、学び合えるのも当院の良さです。私自身も院長という立場にとらわれず、他の歯科医師や歯科衛生士の意見を聞き、日々の診療に生かしています。
診療において、特に大切にしていることを教えてください。

子どもは、泣いて診療室に入れなかった子が椅子に座れるようになり、少しずつできることが増えていくなど、来院する度に成長を見せてくれます。学校や習い事、好きなものなどの話を聞きながら、その子自身を知っていくことも楽しみの一つです。大人の患者さんとも、趣味や日々の暮らしについて自然に話せる関係ができています。0歳から高齢期まで、歯だけでなく、その方の人生を長く見守れる歯科医院でありたいですね。
子どもの気持ちを尊重し、成長に合わせて診療
子どもの診療では、どのようなことを心がけていますか。

いきなり口の中を診るのではなく、まずは歯科医院を楽しい場所だと感じてもらうことから始めます。診療用の椅子に座る、鏡を見る、歯ブラシに触れるといったことを一つずつ経験してもらい、その子のペースに合わせて進めます。泣いていても大丈夫ですし、最初からすべてできる必要はありません。保護者にも焦らず見守っていただくよう伝えています。最初は待合室から動けなかった子が、何度か通ううちに器具に興味を持ってくれることも。できなかったことより、できるようになったことに目を向け、本人にも保護者にも伝えることを大切にしています。
絵カードやマグネット式スタンプも活用しているそうですね。
子どもが安心して診療を受けるには、何を使い、どのような順番で進むのかを、本人にわかる形で伝えることが大切です。そのため、治療の手順や器具をイラストで紹介する当院独自の絵カードを使い、0歳や1歳の子にもこれから行うことを説明しています。保護者の同意を得るだけでなく、子どもにも「できそう?」と尋ね、気持ちを確かめてから始めます。診療中は、一連の流れを描いたホワイトボードで次に行うことを示しながら一つずつ進め、できた項目にはマグネット式のスタンプを移します。このボードは、発達に特性のあるお子さんにも見通しを持ってもらいやすい方法として、スタッフの提案から生まれました。
小児矯正については、どのような相談に対応していますか。

歯並びだけでなく、普段から口がぽかんと開いていないか、口呼吸になっていないか、舌の位置や頬づえの癖なども確認します。テレビを見たり絵本を読んだりしているときに、唇が閉じているかどうかも一つの目安です。お口ぽかんが続くと、歯並びだけでなく、口周りの筋肉の使い方や顎顔面の成長にも影響することがあるため、早めに気づくことが大切です。当院では、マウスピース型装置を用いた矯正や、顎の成長に合わせて歯が並ぶためのスペースをつくる目的で使用する拡大床、唇や頬、舌などの筋肉に働きかけるお口の運動などに対応しています。成長期だからこそ選べる方法もあるため、気になる様子があればなるべく早くご相談ください。すぐに矯正を始めるとは限らず、おにぎりを焼きおにぎりにしたり、やわらかいパンをトーストしたりと、食べ物の硬さを工夫して噛む機会を増やすなど、すぐにできることからお伝えしています。
子育て経験とチームの力で、地域の家族に寄り添う
4人のお子さんを育てた経験は、診療にどう生かされていますか?

5歳から小学5年生までの4人の子どもを育てていると、同じ家庭で育っても、歯並びや性格は一人ひとり違うことを実感します。子どもの矯正の経過は記録に残しているので、保護者への説明にも活用しています。家庭で生じやすい悩みも、自分の経験を交えて具体的にお話しできるのが強みですね。小児矯正は、家族の生活に無理なく組み込めることも欠かせません。そのため、仕事や学校行事、長期休暇などの予定を伺い、短時間でこまめに通うのか、1回の診療時間を長めに取って通院回数を抑えるのかを一緒に考えます。子どもたちが成長するにつれて、小学生の興味や学校生活がより身近になり、お子さんや保護者が抱える悩みにも幅広く寄り添えるようになりました。
スタッフとの連携で大切にしていることは何ですか。
スタッフみんなで歯科医院をつくっています。新しい機器を導入したり、クリーニング用品を選んだりするときも、スタッフ全員で意見を出し合います。院内掲示や季節の休診案内なども、自主的に作ってくれたものです。そうした行動が自然に生まれるのは、立場に関係なく考えを伝えられる関係ができているからだと思います。院長室を設けず、診療中も休憩中も同じ場所で過ごしているので、気づいたこともすぐに共有できます。患者さんの名前や電話の声を覚えている人、周囲を見ながら診療を支える人など、それぞれが自分の強みを生かして患者さんに向き合ってくれています。本当に家族のようなチームで、患者さんからも「皆さん、本当に仲が良いですね」と言っていただくことがあります。
読者へのメッセージをお願いします。

地域の皆さんにとって、歯の相談をするために身構える必要のない、わが家のような場所でありたいと思っています。保護者同士や子ども同士の紹介から輪が広がり、待合室で思いがけない交流が生まれたり、子どもたちが学校帰りに「先生、お水ちょうだい」と立ち寄ってくれることも。そのような関係を築けていることがうれしいですね。歯科医院は、歯が痛くなってから行く場所だけではありません。「フッ素はいつから塗ればいいの?」「いつも口が開いているけれど大丈夫?」といった小さな疑問も、受診のきっかけにしていただきたいです。何でも相談でき、無理なく通い続けられる歯科医院を見つけることが、口腔内の変化に早く気づき、歯を長く守ることにつながります。ご自身やご家族に合う歯科医院で継続して診てもらうことが大切です。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/1万5000円~、マウスピース型装置を用いた小児矯正/10万円~、拡大床/30万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

