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佐藤 忠敬 理事長の独自取材記事

佐藤歯科

(市川市/本八幡駅)

最終更新日:2022/08/22

佐藤忠敬理事長 佐藤歯科 main

本八幡駅から歩いて5分の場所にある「佐藤歯科」。先代の時代から地域で長年診療を続ける同院は、2010年の改装を経て、今年の春にクリニックの建て替えを含むリニューアルを行った。アットホームで温かな雰囲気を残しつつ、明るい木目を多用したスタイリッシュなクリニックで、佐藤忠敬院長とスタッフが笑顔で患者を迎えてくれる。6畳ほどあるオペ室は、数台の大型モニターと手術専用ライトを装備。歯科用CTやマイクロスコープを活用し、インプラント治療や根管治療にも対応している。器具洗浄機を増設するなど、衛生管理も一層強化した。予防歯科を重視し、メンテナンスの大切さを患者に伝え続けている佐藤院長に、リニューアルにより進化した点や、歯科医療への思いについて話を聞いた。

(取材日2022年5月19日)

リニューアルを機に、設備や衛生管理をより強化

クリニックの成り立ちからお聞きします。

佐藤忠敬理事長 佐藤歯科1

私の父が佐藤歯科を始めたのはまだ私が生まれる前のこと。最初の開業がいつだったか正確な時期も覚えていないくらいです。私が3歳になった1970年に、父が自宅兼診療所を作りたいと本八幡駅前から移転し、この地で診療をスタートしました。2003年に私が院長となり、その後2010年に改装を行って白地のクロスに木のぬくもりを生かした雰囲気へと一新。そして今年、建物を完全に建て替え、これまでの温かみある雰囲気はそのまま残しつつリニューアルを行いました。診療室は半個室で、プライバシーへの配慮と開放感を兼ね備え、見えないけれど人の気配を感じられる造りです。日本の長屋文化に通じる部分もありますね。ユニットはアメリカのメーカーのものを選択しました。座り心地が良く、体勢も安定するので私たちも治療がしやすいんです。また患者さんが車いすに座ったままで治療できるように機材を配置しています。院内全体もバリアフリー設計です。

オペ室など院内設備が充実していますね。

オペ室は6畳ほどあるゆったりとした空間です。数台のモニターと手術専用のライトを取りつけています。インプラント治療や親知らずの抜歯、マイクロスコープを用いた根管治療など、出血を伴う治療はここで行います。術中の血圧や心拍数を測るための生体モニターも備え、安全管理にも気を配っています。そして大きなキャビネット。1トンの重さにも耐えられえる頑丈なつくりで、時に慌ただしくなる現場でも十分に対応できます。実は本来、車やバイクの工具入れに使われているものなんですよ。高校時代は自転車に、大学時代は車に、結婚後はバイクに夢中だった私が選んだ逸品です。インプラントの安全性を高めるために導入している歯科用CTは、根管治療にも大いに役立っています。歯周病の治療時も、歯を支えている骨の状態がリアルタイムで確認できるので便利ですね。エックス線では見えにくい領域まで鮮明な画像で見られるのが、歯科用CTの利点です。

衛生管理についても教えてください。

佐藤忠敬理事長 佐藤歯科2

もともと衛生管理には力を入れており、20年以上前から口腔外バキュームを導入していたほどです。クラスN・クラスB・ハンドピース専用のオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)を使い分けて滅菌することで、ヨーロッパ基準の洗浄と滅菌をめざしています。器具洗浄機も以前から医療用のものを使用していました。今回はそちらを2台に増設、より徹底的な滅菌処理を行っています。私がここまでこだわっているのは父が感染症で亡くなったことがきっかけでした。この出来事は私にとってのターニングポイントになり、院内では患者さん、スタッフ、そして私の健康管理のために洗浄・滅菌を今まで以上にこだわるようになりました。

治療した口内は作品。その状態を保つのがメンテナンス

どのような患者さんが通われているのでしょうか。

佐藤忠敬理事長 佐藤歯科3

初診では歯や歯肉の痛みを訴えて来院されることがほとんどですが、治療後もメンテナンスや定期検診に通われる方が多いです。当院では予防歯科を重視しており、担当歯科衛生士が定期的なメンテナンスを呼びかけています。歯の健康は治療を行うだけでは保てません。むしろその後のメンテナンスが重要なのです。当院では外科的な処置を含めてさまざまな症例に対応しています。それらの治療を終えられた患者さんが、その後のメンテナンス不足により、口腔内が再崩壊してしまう。そのような例を目にしてきました。特に一昨年からの新型コロナウイルスの問題が起こってからは、著しく増えています。治療した口の中はいわば私の作品、壊されると悲しい気持ちになってしまいます。ご自身の口の中に興味を持ち、メンテナンスの重要性を理解していただきたいですね。

歯科医療についての考えをお聞かせください。

疾病治療の治療法の選択権は歯科医師に、修復治療の方法や素材の選択権は患者さんにあると思っています。これらは別々であるべきなのですが、この2つを一緒に捉えてしまっている患者さんが多いように感じます。例えば虫歯の場合、虫歯を取り除くまではどの患者さんも一緒です。しかしその後のどのような素材のかぶせ物にするかといったことは患者さんに決めていただきたいのです。求めるゴールは患者さんにより異なります。歯科医師の思うベストが、患者さんにとってベストとは限りません。患者さんがどの方法を選んでも、当院はきちんと向き合い力を尽くします。

そのように思われるきっかけがあったのでしょうか?

佐藤忠敬理事長 佐藤歯科4

以前、2年かけてインプラント治療をされた患者さんが、治療が終了した2ヵ月後に亡くなられたのです。もう少し早く終えていたらもっと長く使ってもらえたのに……と、とても後悔しました。今でも患者さんの希望があればコンマ数ミリの精密な処置にこだわって数ヵ月〜1年近くかかる、それは間違いではありません。ですが患者さんのご希望が「精密さ」よりも「スピード」であった場合、そのこだわりは本当に必要でしょうか。例えば患者さんに残された時間があと数年だとして、最後に「りんごが食べたい」と望むならば、1日でも早く噛める状態を整える。それが歯科医師の役目だと気づいたのです。

患者の笑顔と健康的な生活のため、力を尽くしたい

ところで、先生はなぜ歯科医師を志したのですか?

佐藤忠敬理事長 佐藤歯科5

高校2年までは自動車メーカーに入りたいと考えていましたし、父からも歯科医師になれと言われたことはありません。きっかけは父から聞いた「医師は治す治療、歯科医師は作る治療」という言葉だったように思います。自転車や車、バイクを組み立てて自分流にカスタムしていたほど、もともと「作る」という作業が好きだったんです。今は歯科を追求していくことに興味があって、病気のメカニズムや原因を探ることに面白さを感じています。

診療の際に心がけていることはありますか?

患者さんがリラックスし、笑顔でいられるよう心がけています。当院の診療理念は「健康であること」。口腔内のみならず、心身ともに健康になるお手伝いができたらと思っています。そのためにも笑うことが大切ですね。歯科医院はサービス業の要素も含んでいます。WHOでも提唱していますが、社会的・精神的な健康な状態を維持していけるように、笑顔で健康的な生活を送れるサービスを提供すること。スマイルがないと人生はプラスには動かないし、幸せも寄ってこないのではないでしょうか。

こちらで働くスタッフについてご紹介ください。

佐藤忠敬理事長 佐藤歯科6

10年以上長く勤めているベテランぞろいです。患者さんとして当院に通院し、その後スタッフとして活躍している人も多いんですよ。新しいスタッフもすぐにこの雰囲気に溶け込んでいるようです。患者さんもスタッフも、まるで大きな家族のようです。一言でいうと「アットホーム」でしょうか。当院の患者さんは長年通ってくださっている方が大半ですが、遠方の実家に戻ったり、転勤などでこの地を離れたりすることもあります。それでも「こちらでメンテナンスを続けたい」と通ってくださるんです。メンテナンスを重視する当院の方針、患者さんを第一に考える気持ちが伝わっているようでうれしいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

長年この地で診療を続け、患者さんとの信頼関係を築いてきました。そして今回のリニューアルにより、これまで以上に安全性を重視した、専門的かつ良質な歯科医療を提供できる環境が整いました。患者さんが何を求めているのか、その思いに応えられているか。常に考えながら、その方のライフスタイルや予算に合った治療を提案していきたいですね。これからも患者さんにとって通いやすいクリニックでありたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万5000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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