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佐藤 謙次郎 院長の独自取材記事

佐藤歯科医院

(船橋市/西船橋駅)

最終更新日:2021/10/12

佐藤謙次郎院長 佐藤歯科医院 main

「佐藤歯科医院」は会社帰りのビジネスマンでにぎわう繁華街の一本裏通りにある便利なクリニックだ。清潔で明るい院内は、大きくとられた窓から明るい光が降り注ぎ、快適で居心地が良い空間だ。ユニットは4台。すべてが個室か半個室で、人目を気にせず治療を受けることができ、ユニットごとに飾られた小さな観葉植物が不安と緊張をほぐしてくれる。院長の佐藤謙次郎先生は、予防歯科の先進国スウェーデンで学んだ技術と知識を持つ歯周病のエキスパート。佐藤先生のもとには近隣はもちろん県外からも歯周病に悩む患者が集まる。「患者さんの大切な歯を長く残すことを第一に考え診療を行っています」と語る佐藤先生にじっくりと話を聞いた。

(取材日2015年5月29日/情報更新日2019年7月30日)

予防歯科の先進国に留学。先端の歯周病治療を学ぶ

先生が歯科医師を志したきっかけは何ですか?

佐藤謙次郎院長 佐藤歯科医院1

父が歯科医師でしたので、その影響が大きいです。当時は、歯科医院の数が今より少なく、虫歯の患者さんがたくさんいたので、1ヵ月の予約待ちも珍しくなかった時代でした。私自身、歯科医師になると決めていたので、高校卒業後は迷わず日本歯科大学に進み、歯周病学教室で歯周病を専門に学びました。当時の日本は、まだ歯周病についての学問がなく、私が大学で学んでいた頃に日本に入ってきて、歯周病学教室が新設されたのです。当然、国内に歯周病専門の教授がいないので、スウェーデンで活躍されていた日本人医師が呼び戻されて教鞭をとられました。その方が私の恩師になります。また、私の父の時代は「歯を作る」ことが歯科医師の主な仕事で、歯を削る治療法がメインでした。そのような中で、先端の歯周病学と出合えたことが人生の転機になったのではないかと思います。

その後、スウェーデンに留学されたのですね。

さらに歯周病について深く学ぶため、スウェーデン王立イェテボリ大学歯周病学教室に留学。世界的に知られる歯周病科の教授であるヤン・リンデ先生の指導を受けることができました。北欧は、当時から予防の概念が発達しており、人工物を控え自分の歯を大切にする考え方が主流だったのです。そのような環境の中で、歯周病について3年間、基本からじっくり学んだことが現在の診療に大いに生かされています。

スウェーデンはどのような国なのですか。

佐藤謙次郎院長 佐藤歯科医院2

スウェーデンはまさに「森と湖の国」という言葉がぴったりとくる美しい国です。公園の中に小川が流れていたり、早朝に散歩していて鹿に出合ったこともありました。照明も日本のように蛍光灯ではなく、白熱電球が使われているので、夜になるととても雰囲気があります。家の中も間接照明で、妖精がひょっこり現れそうなムードでした。私はスウェーデンにそのままいたかったのですが(笑)、父に「早く帰って来い」と呼び戻され、父のクリニックで一緒に働くことになりました。患者さんとのコミュニケーションの取り方は開業医としての経験が豊富な父から学びました。その後、父の後を継ぎ20年前に私が当院の院長に就任しました。

全身疾患と関連する歯周病。20代からの予防が重要

歯周病は全身の疾患にも影響があるのですね。

佐藤謙次郎院長 佐藤歯科医院3

お口の中には常に細菌がいて、放っておくと猛烈なスピードで増え、虫歯や歯周病を引き起こす原因になります。そして、歯肉が炎症を起こすと歯肉の中に侵入した細菌が血液の中に流れ込んで体の中を駆けめぐり、全身の各器官に拡がっていきます。それらの細菌がお口の中だけではなく、糖尿病や心臓病、肺炎などのさまざまな病気に関わっていることが最近わかってきました。

メンテナンスとはどういったものですか。

虫歯や歯周病の治療をした後、再発させないためには、細菌を定期的に取り除いていくことが必要です。虫歯や歯周病の原因となるお口の中の細菌の状態を確認し、それを取り除くために行うケアがメンテナンスです。厚生労働省の「歯科疾患実態調査」によると30〜50代の男女の8割以上が歯周病にかかっているという結果が出ています。中高年だけではなく最近は若い人が歯周病になるケースも増えているので、20代からお口のケアに気を使っていただきたいですね。予防の第一歩は毎日の歯磨きです。当院では、歯科衛生士が歯磨き指導を行っておりますので、効果的な歯の磨き方を短期間で身につけていただけると思います。

自分が歯周病だということに、気づいていない人も多いのではないでしょうか。

佐藤謙次郎院長 佐藤歯科医院4

歯周病は自覚症状がほとんどないことが特徴です。気づかないうちに静かに進行し、最後には歯が抜けてしまうのですが、抜けても痛みがほとんどありません。通常の病気は、悪いところは痛いところですよね。痛みがなくなると「完治した」ということになるのですが、歯周病は違うのです。基本的に痛みがない場合が多く、痛みがあってもおさまるので治ったような気になってしまうのが怖いところです。来院された段階で既にかなり症状が進行している患者さんであっても「痛みがないので大丈夫」と思われていることも多いです。

歯を長く残すためのメンテナンスを提供

診療の中で心がけておられることはありますか?

佐藤謙次郎院長 佐藤歯科医院5

歯周病を専門とする当院は「歯を長く残すこと」を第一に考え日々診療を行っています。当院の患者さんの年齢層は歯周病専門ということもあり40代以降の中高年の方々が多いです。高齢の患者さんは動きがゆっくりされているので、こちらもなるべくゆったりと優しく接するように心がけています。そして、お一人お一人にかける時間を長くとり、説明などもじっくりと丁寧に行っています。特に若いスタッフは、動きも話し方もスピードが速いため、できるかぎりゆっくりとした対応を指導しています。小さなことですが、患者さんが話をしやすい雰囲気をつくり出すためには大切ではないでしょうか。

長く通院されている患者さんも多いのですか。

歯周病の患者さんは定期検査に来院されますので、必然的にお付き合いが長くなります。そうすると自然に、いろいろなお話をするようになり、普段の生活や、他の病気で病院に通われていることもわかってきます。それに合わせて治療のご提案や来院日の調整もします。また、この地域は医療連携のネットワークができているので、他の医院から患者さんが紹介されてくることもあります。うれしかったのは、患者さんから「入れ歯じゃないから皆にうらやましがられる」と言われたことです。20年以上診ている患者さんなのですが、健康な歯がきちんと残っているので、同世代の入れ歯の友人にうらやましがられるのだそうです。実際、健康な自分の歯で毎日食事をしている高齢者は、元気が良くて活動的な方が多いですよ。いつまでも元気で前向きな人生を楽しんでいただくため、当院は今後も口の健康の維持に重点をおいたメンテナンス治療を提供していきたいです。

このエリアは若い方が増えているそうですが、若い方へのメッセージがあればお願いします。

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この地域の小学校と中学校は全国で1、2を争う生徒数だそうです。若い夫婦も数多く移り住んでいるようですね。今の若い方についてですが、歯に対する意識は、私が若かった頃より高まっていると思います。予防への関心も高いですね。また、「白くきれいな歯になりたい」など審美的なニーズもとても高いですね。最近は口臭のお悩みで来院される方も増えています。歯磨きを怠って歯垢がたくさんついていると、お口が臭います。お口の臭いを人に指摘されると、精神的なショックが大きいのですが、口臭の原因は歯周病であることが多いので、歯周病治療を受けることで改善が期待できます。お一人で悩まず気軽にご相談いただければと思います。当院は、北欧の進んだ予防歯科医療を取り入れたお口のメンテナンスを行っています。「虫歯治療」だけではなく、健康な歯で明るく健やかな人生を過ごすため、当院をご活用いただければと思います。

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