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吉田 亜也子 先生の独自取材記事

野澤歯科医院

(成田市/成田駅)

最終更新日:2025/01/14

吉田亜也子先生 野澤歯科医院 main

のどかな住宅街の中で、40年以上にわたり近隣住民の歯の健康を守ってきた「野澤歯科医院」。父が開業した同院を吉田亜也子先生が夫とともに継承したのは2023年のこと。夫婦ともに大学病院の口腔外科で先進的な医療に携わるなど、違う道を考えていたこともあった。しかし、地域医療に貢献したいと思うに至ったのには理由がある。昔ながらの外観やアットホームな雰囲気はそのままに、より専門性の高い治療が受けられるようになったことを喜んでいる患者も少なくない。「子どもが少なくなったこの地域でも、子どもの頃からの予防歯科の大切さをもっと広めていきたい」と語る吉田先生は2児の母でもある。明るく華やかな笑顔が印象的な吉田先生に診療にかける思いなどを詳しく聞いた。

(取材日2024年12月16日)

地域の人々のために40年以上続くクリニックを継承

まず、クリニックの歴史から教えてください。

吉田亜也子先生 野澤歯科医院1

当院は私が2歳の頃に父が開業し、40年以上にわたり近隣の方々の歯を守ってきたクリニックです。実家がすぐ隣なので、働く父の姿はいつも身近にありました。同じ歯科医師の道を選びましたが継承するつもりはなかったですし、父も「継がなくていいよ」とずっと言ってたんです。ところが、2020年に父が病気で休養することになり、予約している患者さんもたくさんいたので、私と夫で不定期で診療にあたることになりました。父も一時は療養しながら診察できるまで回復しましたが、また体調が優れず、診療から離れることになりました。亡くなったのは2022年です。顔なじみの患者さんも増えていましたし閉院はできないと、それまでは大学病院に勤務していた夫が2代目院長となり、2023年4月に再スタートしました。「もう再開してもらえないと思ってた」「閉めないでくれてありがとう」といった声をいただいた時はうれしかったですね。

一年たって現在はどのような患者さんが多いのでしょうか。

父から引き継いだ患者さんも多く、今のところはご高齢の方が中心ですね。一方で、新たに作成したホームページを見て足を運んでくださる若い方もだんだん増えてきています。お子さん連れのご家族も多いですね。私も含め、スタッフのほとんどが子育て中で、子どもとのコミュニケーションには慣れていますので、小さな心配事でも気兼ねなくご相談ください。例えば、当院は口腔外科も強みとしているので「転んで顔をぶつけたみたい」というようなことでも構いません。「少し前にぶつけて……」と後から心配になる気持ちもわかりますが、できればすぐに来てほしいです。歯をぶつけた、折れた、血が出たといった時はもちろん、顔面を強打しただけでも歯やそれを支える骨を傷つけている可能性もあるので、放置しないようにしましょう。

小児の診療で気になっていることはありますか。

吉田亜也子先生 野澤歯科医院2

予防歯科が広まり虫歯の子どもが減っているとはいわれていますが、まだまだ「虫歯ができてしまったかも」とお子さんを連れてくる親御さんもいらっしゃいます。小さな頃からの歯磨きの習慣化をもっと浸透させなければと再認識する瞬間も少なくありません。仕上げ磨きも小学校高学年までは必ず続けてほしいです。普段、子ども優先の生活になっている親御さんも、お子さんの虫歯をきっかけに、親子で定期検診に通ってもらえたらいいのではないでしょうか。

口腔外科の経験を生かし有病者歯科にも強み

次に、先生が歯科医師を志したきっかけやご経歴を教えてください。

吉田亜也子先生 野澤歯科医院3

両祖父をはじめとして親戚のほとんどが歯科医師という環境で育ち、違う職業に憧れたこともありましたが、最終的にはこの道を選びました。研修先の先生が口腔外科出身で治療を間近に見ながら学んだことで興味を持つようになったんです。その先生に「口腔外科を学ぶなら、歯科大学が持つ総合病院である東京歯科大学市川総合病院もいいんじゃない?」と勧められて入局しましたが、確かに医科の先生と気兼ねなく相談できる環境で幅広い研鑽を積むことができました。親知らずの抜歯やさまざまな口腔粘膜疾患の治療はもちろん、骨折治療、良性腫瘍切除、腸骨移植、顎変形症治療など、全身麻酔の手術にも数多く携わることができたのは貴重な経験でしたね。

口腔外科での忘れがたい経験などはありますか。

良性腫瘍で顎の半分を切除した20代の方を今でも思い出します。がんではなかったので命にこそ関わりませんが、顔を失いかけるというのはつらくないわけがありません。しかし、腸骨移植をして顎の再生を図り、そこにインプラントを入れて……と、もともとの状態とまではいかないものの、長期間の治療を通して徐々に会話や食事などの機能が回復に向かっていく経過に寄り添うことができました。その他、形成外科の先生と連携し、がんの患者さんに筋肉を移植する手術をしたこともあります。耳鼻咽喉科の先生とは重なる領域があり、相談することも多かったです。また、内科の先生と話し合い、慢性疾患を抱える患者さんの口腔管理も多数経験できたことは、当院でも役立っています。糖尿病などで抜歯はできないと言われてお困りの方も、一度お口の中を診せてください。やはり、抜かなくてはいけない歯を放置していると、口腔内はドミノ倒しで悪くなりがちですからね。

ミドル・シニアともなると気になる歯の1本もありますよね。

吉田亜也子先生 野澤歯科医院4

40歳以上となると、歯が欠損している人もよく見かけるようになりますね。噛み合わせの相手を失った歯をそのままにしていると、歯茎から伸びるように歯の根の部分が出てきてしまうので注意してください。また、空いている部分にも周りの歯が倒れてくるなどして、周囲の歯の寿命を縮めることにつながってしまいます。噛み合わせも悪くなるなど、欠歯を放置していて良いことは一つもありません。ミドル・シニアならば多くの場合まだ骨もしっかりしているので、インプラント治療を行うという選択肢も考えられます。その他入れ歯、ブリッジという選択肢もありますし、早いうちから治療をしておくことで高齢になった時の健康状態も変わってくるのではないでしょうか。

幼少期からの予防歯科で「もっと早くに」をなくしたい

今後の展望についてお聞かせください。

吉田亜也子先生 野澤歯科医院5

まだ定期検診の重要性という意味で予防歯科を広めていく必要があると思っています。歯科は子どもの頃から通う習慣をつくることが大事なので、お子さんに歯が生えたら遠慮せずに連れてきてください。また、親世代は歯周病ケアが気になるところです。歯周病を進行させてしまう原因の一つである歯石は自分では取れないので、3ヵ月に1度のクリーニングを呼びかけていきたいですね。また治療に関しては、患者さんの症状からどのような検査が必要なのかを判断できるよう大学病院で訓練してきたので、エックス線やCTの画像を精密に読み取り診断するのは得意としています。歯科医師の友人から相談されることもあり、今後も、この強みを生かしていければと思っています。

お忙しい毎日かと思いますが、休日はどうお過ごしですか。

長男がラグビーをしていて、練習の送迎などをしていますが、土曜は私、日曜は夫と役割分担して、日曜は長女と過ごしていることが多いです。難しい症例などは夫と話し合いダブルチェックで診療を進められるのも当院の特徴ですが、子育てもチームで取り組んでいます。長男のラグビーをきっかけにスポーツマウスピースも作るようになりましたね。体の接触があるコンタクトスポーツは歯がぶつかって折れる、唇を切る、脳震とうを起こすといったリスクがありますが、マウスピースを装着していればある程度は防げるんです。最近ではサッカーや野球のプロ選手も使用が増えてきている印象もあり、ラグビー以外のスポーツを頑張っているお子さんにも活用していただければと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

吉田亜也子先生 野澤歯科医院6

お子さんの仕上げ磨きを高学年まで続けてほしいと申し上げましたが、同じ年頃の男の子を持つ親としてそれが難しいこともわかります。「お母さん、うるさい」と拒否されても、親子ともにストレスなくどう突破していくか。歯科衛生士ともども一緒になって考えていきますので、ぜひ頼りにしてください。また、日々の診療の中で「もっと早くに来ていれば良かった」という後悔の声をたくさん聞いていて、「もっと早くに」をどうにかしてなくしたいというのが一番の願いです。どんな小さなお悩みでも、ためらわずにいらしてください。末永くご家族の健康を口腔内から見守らせていただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

スポーツマウスピース作製/4400~8800円(年齢によって異なる)、インプラント治療/埋入:14万3000円~、上部構造(クラウン):5万5000円~、骨造成(移植・人工材料含む)/5万5000円~

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