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宮崎 兼考 院長の独自取材記事

あまかす医院

(横浜市緑区/鴨居駅)

最終更新日:2025/01/20

宮崎兼考院長 あまかす医院 main

JR横浜線鴨居駅から徒歩5分、鶴見川が流れる自然豊かなエリアで「あまかす医院」は約20年にわたり地域住民の健康を見守ってきた。2024年4月に2代目院長に就任した宮崎兼考(みやざき・かねたか)先生は、長年、横浜労災病院泌尿器科で執刀してきた泌尿器の専門家。しかし、プライマリケアの重要性を感じ、継承を決意。より身近な場所で高いレベルの医療を提供したいとの熱い思いを抱く。一方でざっくばらんな人柄は非常に魅力的で、男女を問わずデリケートな部位の話も隠すことなく話せそうだ。力強い笑顔に病気に立ち向かう勇気をもらう患者も多いだろう。明るい日差しが入る院内で診療にかける思いなどを詳しく聞いた。

(取材日2024年4月30日)

高い診療レベルを維持しつつプライマリケアの前線へ

まず、医師を志したきっかけや泌尿器科を専門にした理由を教えてください。

宮崎兼考院長 あまかす医院1

医師を志したのは中学2年生の時で、最初から「切って治療する外科の医師」になることが夢でした。そしてこれもまた当初から目標であった千葉大学へ進学。その後は子どもの頃の夢のままに外科に進みました。中でも泌尿器科を選択したのは外科のなかでも初診から手術まで自分で手がけることができる診療分野だったからです。泌尿器科は後腹膜外科とも呼ばれ、副腎、腎臓、腎盂、尿管、膀胱、前立腺、尿道、精巣、精巣上体など数多くの臓器を扱うのですが、それも面白いと思いました。また、実は家族がこの領域の疾患にかかり、結果他界しましたが、千葉大学で治療を受けていたんですよ。まだ僕も幼稚園生でしたが、そのことも影響しているかもしれません。

これまでたくさんの手術を手がけていらっしゃいました。

医師になって5年目に横浜労災病院泌尿器科に移り、以来、18年間さまざまな手術を経験しました。「可能な限り低侵襲で最大の効果を得る」ことをモットーとする診療科だったので、腹腔鏡下手術はもちろんロボット支援下手術についても早く研鑽を積むことができたのは、医師人生の大きな財産です。腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がんなど数多くの難症例を手がけましたが、中でも得意としていたのは性機能・排尿機能を温存することをめざしながらの前立腺全摘術です。前立腺というのはそれぞれ形が微妙に違っていたりして難しいのですが、特に機能温存については、マニアックなこだわりを出せる手術です。だからこそ好きでしたね。自分は「指先の人」という矜持もあり、そんな日々から離れるのは寂しさもありましたが、当院を継承する決心をしました。

なぜ2代目院長に就任することを決めたのですか。

宮崎兼考院長 あまかす医院2

「診療レベルを下げずに前線に出て、一人でも多く助かる命を救いたい」そう考えるようになったからです。もともと僕は各クリニックから送られてくる患者さんを受け入れる側でしたが「もっと早く来ていたら……」というケースを前に悔しい思いをすることもありました。だからこそ、手術以外はこれまで病院で行っていたのと同レベルの診療をできる限り提供するようにして「最初から病院にかかっていれば」という例をなくしたいです。それは、初代院長の甘粕誠先生が長年にわたり大切にしてきたことでもあります。すっかり地域に根づいているので「あまかすさんがなくなってしまった」と患者さんを不安にさせないためにもクリニック名はそのままにしました。甘粕先生も僕が横浜労災病院に行く水曜日などに診療を続けてくださり心強いです。

病気を見逃さないように痛みに配慮した膀胱内視鏡検査

現在はどのような患者さんが多いですか。

宮崎兼考院長 あまかす医院3

一番多いのが排尿障害でお悩みの患者さんですね。薬で治療が望めるので尿が出にくいときはためらわずに相談してください。泌尿器科は男性専用の診療科という誤解もありますが、患者さんの約3割は女性で尿失禁、頻尿などでいらっしゃいます。初診で内診を行うようなことはないので安心して受診してほしいです。一方、高度医療が必要と判断される患者さんは、20年近くにわたり密接に連携してきた横浜労災病院を速やかに紹介できるのも当院の特色と言えるでしょう。僕は現在も同病院に非常勤で勤務しているので、希望があれば執刀することも可能です。また、術後のフォローアップで通う患者さんも少なくないのですが、横浜労災病院をはじめ神奈川県立がんセンター、昭和大学病院、横浜市立市民病院などとも連携させていただき、術後の患者さんをご紹介してもらっています。再発を見逃さないよう、検査には細心の注意を払っています。

特に力を入れている検査は何ですか。

膀胱内視鏡検査です。患者さんの苦痛に配慮して取り入れていないクリニックも多いのですが、僕は必要があればためらわずにやっていくつもりです。紹介先の大規模病院で検査をしてもらうというのも一つの方法ですが、より身近なクリニックで受けられたほうが治療も早く始められますよね。検査自体はゼリー状の麻酔をかけてからになりますが、2分とかかりません。僕は横浜労災病院でも数多く経験してきたので、できるだけ痛みが少なくなるよう努めています。一方、尿の勢いの測定などの基本的な検査は専用トイレを設置しプライバシーも重視。超音波検査などは診察室で行うので女性の方もご安心ください。

診察にあたって大切にしていることをお聞かせください。

宮崎兼考院長 あまかす医院4

「病気を見逃さない」の一言に尽きます。やはり、長年がんの診療にあたってきたからこそ、強くそう思いますね。そのために膀胱内視鏡検査にも力を入れているわけですが、痛いイメージが強い検査なので患者さんに避けられないとも限りません。でも、患者さんが楽ならば何でもいいというのが優しさではないと思うんです。実際、親戚が泌尿器疾患の治療を始めたときには手遅れで……という経験をして、命を救いたいという願いはさらに強くなりました。その時、すでに僕は医師だったので「どうしてもっと早く相談してくれなかったのか」と答えましたね。だからこそ、患者さんがいつでも率直に話せるようにオープンマインドでいつつ、僕自身も聞こえがいいことばかりではなく、伝えるべきことをしっかりと伝えるようにしています。

男性更年期障害や男性不妊の相談にも対応していきたい

今後の展望についてお聞かせください。

宮崎兼考院長 あまかす医院5

どんなに高度な医療を提供している病院でも、すでに治らない状況の患者さんが送られてきたら手の施しようがありません。しかるべきタイミングで送り届けるという、患者さんとファーストコンタクトをするクリニックの役目を果たしていきたいと思っています。そのためには、今後とも手術以外は基幹病院レベルの診療をめざしていきたいです。具体的には先進の検査機器に入れ替えてより診断の質の向上や検査の効率化を図り、一人ひとりと話す時間をもっと増やしたいと思っています。また、一人の医師としては、これまで修練してきた技術を次世代に伝えるのもミッションだと思っています。横浜労災病院に週に1回通いながら、後進の指導にあたっていきたいです。

お忙しい毎日ですがリフレッシュ法はありますか。

学生時代から京都が好きで、家族でも何度も訪れています。同じ場所でも訪れるたびに発見があり魅力は尽きません。今では2人の娘たちもすっかり京都ファンで、日本史が好きなんですよ。また、1人で楽しんでいる趣味は釣りですね。南房総の海辺で育ったので、もっぱら海釣り専門です。シロギス、ヒラメ、甘鯛などの他、アジやイサキは100匹近く釣れてしまうこともあり、刺し身で食べた残りは干物などにして冷凍庫に保存しています。もちろん、自分で料理しますよ。さばくまでが釣り師の仕事ですから(笑)。趣味でもやっぱり「指先の人」であることは変わりませんね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

宮崎兼考院長 あまかす医院6

泌尿器科は足を踏み入れにくいかもしれませんが、ためらわずに来てほしいです。ありがちな尿の不具合に大きな病気が潜んでいる例も多々あります。例えば血尿、頻尿、長引く膀胱炎などはがんの疑いもゼロではありません。特に血尿は1回でもあったらその後に治ったように思えてもクリニックに相談してください。その他、実は泌尿器科では男性不妊症、男性更年期障害などの相談にも応じています。実際、僕自身も横浜労災病院では更年期障害の治療にも力を入れていました。うつ症状で精神科に通院しても改善が見込めず、ホルモンの補充というアプローチで症状の改善が見込める例も少なくありません。当院でも、そういったお悩みにも対応していますので、ご本人はもちろん身近な方のどんな小さなお困り事でも気軽にご相談ください。

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