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古梶 正洋 院長の独自取材記事

鷺沼整形外科クリニック

(川崎市宮前区/鷺沼駅)

最終更新日:2021/10/12

古梶正洋院長 鷺沼整形外科クリニック main

鷺沼駅より徒歩1分の「鷺沼整形外科クリニック」。院長の古梶正洋先生は日本整形外科学会整形外科専門医として、大学病院や市中病院などで長く臨床に携わってきたベテラン医師だ。腰椎椎間板ヘルニアをはじめとした脊椎疾患の治療経験も豊富だとか。同院ではケガや腰痛などの整形外科一般はもちろん、脊椎疾患の治療や高齢者の疾病予防など、幅広く対応。さらに、スポーツ専門の外来を設け、部活動やスポーツに励む人たちの心強い味方になっているのも特徴。今回、患者一人ひとりに寄り添いながら地域医療に貢献している古梶院長に取材した。落ち着いた空間の院内の窓からは街路樹など街並みも楽しめ、訪れる患者がリラックスして治療を受けられる環境である様子が垣間見えた。

(取材日2016年5月19日/再取材日2019年5月16日)

地域密着の幅広い診療で、地域医療への貢献をめざす

まずは医師をめざしたきっかけを教えてください。

古梶正洋院長 鷺沼整形外科クリニック1

私は男ばかり3人兄弟の次男として、横浜市中区に生まれ育ちました。当時はスポーツ好きの活発な少年だったと思います。将来はパイロットや宇宙飛行士を夢見ていましたが、視力が落ちてきてしまったために夢のままで終わってしまいました。医師の仕事に興味を持つようになったのは、高校に進学した頃のことです。人の命を預かる責任の重い仕事ですが、その分やりがいも大きいだろうなあと。心臓外科の医師をしている兄の影響も大きかったですね。それで北海道大学医学部に入学しました。

開業までの経緯と、開業のきっかけをお聞かせください。

医学部卒業後、道内の病院で整形外科の医師として勤務し、脊椎疾患を中心に、地域の皆さんの診療に従事していました。2005年から開業までの2年間は、昭和大学横浜市北部病院で整形外科の助手を務めていました。開業を思い立ったのは、息子が生まれてからです。どうしても転勤の多いのが勤務医。独身だった時と家族を持ってからでは、住まいを移すことのインパクトが違ってきたんですね。特に息子が生まれてからは仕事中心の生活が一転、家族にも自分の目が向きつつある中、一つの土地に根を下ろして暮らしたいという気持ちが出てきました。患者さん一人ひとりをゆっくり時間をかけて診たいと思うようになったのもきっかけの一つです。大学病院ですと多くの患者さんを診療せねばならず、どうしても診療時間に制約が出てしまいますから。

なぜ鷺沼を選ばれたのですか?

古梶正洋院長 鷺沼整形外科クリニック2

私自身が田園都市エリアに住んでいて、開業するなら自宅から近い場所にしたいと思っていました。それで開業前にリサーチをしたところ、この辺りは整形外科のニーズが高い地域だということがわかったんです。リサーチには経営的な意味もありますが、整形外科を求める人が多い地域で開業し、少しでも役に立てればという思いもありました。通院しやすさにもこだわっていて、駅近くという立地条件も外せませんでしたね。

「限りなく100%に近づける治療」を目標に

どうして整形外科をご専門にされたのですか?

古梶正洋院長 鷺沼整形外科クリニック3

手術を伴う病気の場合、診断は内科、手術は外科というように、各専門分野による分業制となりますが、私は自分で診断して、自分で手術や治療を行いたいと思っていました。その点、整形外科は診断から手術、治療までを一貫して担当できるので、自分の考えと合っていたんです。あとは北海道大学医学部整形外科の金田清志先生のもとで学びたいというのも理由の一つでした。整形外科の医師としての技術だけでなく、患者さんへの接し方や、周囲の人たちに対する気配りなど、いち人間としても多くのことを学ばせていただきました。

患者さんの層について教えてください。

当院は幅広い診療を行っていますので、患者さんの層もさまざまです。例えば、20代以下はスポーツによる外傷が多いですね。20~50代では、日常的な動作の繰り返しで起こる腱鞘炎やテニス肘、腰痛などを訴える患者さんが来られます。最近の若い世代の方に言えることですが、インターネットなどでご自身の症状をよく勉強してから来る患者さんが増えたように感じています。しかし、必ずしもすべての情報が正しいわけではありませんし、患者さんの症状などによっても一人ひとりの治療方法は変わってきます。最善の治療の提供に努めていきますので、ご自身で調べた情報だけをうのみにせず、わからないことなどは気軽に相談していただけるとうれしいですね。また、50代以上の方は、加齢に伴う症状が多いのが特徴です。骨粗しょう症など、高齢者の疾病予防にも積極的に取り組んでいますので、ご相談いただけたらと思います。

診療の際に心がけていることは何でしょう?

古梶正洋院長 鷺沼整形外科クリニック4

患者さんに過剰な期待をさせるのではなく、「限りなく100%に近づけるような治療」を行っていくことを大事にしています。というのも、100%の機能回復を期待して整形外科にかかる患者さんも少なくありませんが、整形外科はその性質上、基本的に元の健康だった状態に戻すのは非常に難しいとされているんです。例えば、骨折そのものを治すことはできたとしても、厳密には骨折前の状態へと完全に戻すことはできません。しかし、生活に支障のない状態をめざしていくことは可能です。患者さんが落胆することのないように、一人ひとりの症状や希望に沿った治療計画を立てて、治療でどこまで実現できるのかを丁寧にご説明するようにしています。お互いに信頼関係を築いた上で、最善の治療を提供していくことが目標ですね。併せて、痛みを訴える患者さんには、薬物療法などで積極的に痛みを和らげるための治療も行っています。

スポーツの外来、高齢者への予防、脊椎外科の3本柱

休みの日はどのように過ごされていますか?

古梶正洋院長 鷺沼整形外科クリニック5

仕事の日はほとんど時間が取れず、息子となかなか遊んであげられないことが悩みです。だからこそ、休みの日はできるだけ息子と一緒に過ごすようにしています。息子も大きくなりましたので、最近は一緒に出かける回数は少し減りましたが、年5回ほどは息子と一緒に野球観戦に行っていますよ。2人とも野球ファンですので。昔はよく公園でサッカーしたり、夏にはプールに行ったりしていました。家族と一緒に過ごす時間が私にとって大切な時間です。

ご家族と一緒に過ごす時間が最大のストレス解消法ですか?

私は仕事でストレスを感じることが少ないタイプのようで、何か特別なリフレッシュ法があるというわけでもありません。家族と過ごす時間がストレス解消とつながっているかというと、そうでもないんですよ。休みが取れない日が続くと、確かに肉体的にはハードですが、もともと患者さんと話すことが大好きなのでつらいとは思いませんね。もしかしたら、患者さんのおかげでストレスが解消されているのかもしれません。特にご高齢の方のお話は、自分にとってためになることが多く、いろんな新しい発見があり、ついつい聞き入ってしまいます。

最後に今後の展望をお聞かせください。

古梶正洋院長 鷺沼整形外科クリニック6

当院は現在もスポーツ専門の外来を設けていますが、今後はスポーツによる外傷の予防や、パフォーマンス向上のための診療も行っていきたいと考えています。そして高齢者のためにも、けがの予防啓発に力を注ぎ、骨粗しょう症など防げる病気をなくすように働きかけていきたいと思っています。それと同時に、私の専門でもある脊椎疾患の勉強も継続して行い、より一層知識を深めていくつもりです。これら3つを柱にして、これからも地域に密着した医療を行っていきたいですね。

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