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神山 通孝 先生の独自取材記事

神山歯科医院

(府中市/府中駅)

最終更新日:2021/10/12

神山通孝先生 神山歯科医院 main

京王線府中駅、JR南武線・武蔵野線府中本町駅から徒歩7分と、便利な立地にある「神山歯科医院」。どこかクラシカルな外観の院内には、開院当時の診療椅子などが配され、ノスタルジックな雰囲気がある。日本歯科大学を卒業し、その後付属病院の総合診療科で9年間研鑽を積んできた神山通孝医師は、2ヵ月前に同院にもどってきたばかり。父である院長の診療ノウハウと、自らが学んできた先進的な医療技術を融合させ、歴史ある医院に、新しい歴史を作ろうとしている。一般歯科のほか、口腔アレルギーに見識のある神山医師は、じっくりと話を聞きながら診療をしていく。「患者さんとの出会いは、すばらしい出会いばかり」と語る神山医師に話を聞いた。

(取材日2016年7月1日)

歴史ある医院に、新しい風を吹き込む

こちらは、半世紀以上の歴史ある歯科医院とうかがいました。

神山通孝先生 神山歯科医院1

はい。私の祖父が戦後すぐ開院したと聞いています。曾祖父の代は、助産院をしていたそうです。なので、開院してからは60年以上はたっているでしょうか。ここは住居兼医院になっているので、私も生まれてから結婚するまで30年以上この土地で過ごし、この辺りには親しみがあります。院内に、開院した当時に使っていた診察用の椅子を飾っています。現在の診察用の椅子は操作するとフラットになりますが、あの椅子は動かないので、当時は立ったまま治療をしていたようですね。父は鳥が好きで庭の木に餌箱を備えているので、四季折々にいろいろな鳥が庭にやってきます。診療の合い間に、そんな季節感も楽しんでいただけます。

こちらには、どんな患者さんが多くいらっしゃるのですか?

古くからこの辺りに住んでいる患者さんが中心ですね。住宅街にあるので、歯周病や入れ歯の不具合のある50代、60代の方から、近所の中学校・保育園の学校歯科医をしているので、お子さんまで幅広い層の患者さんが来院されます。一昨年から、仕事帰りの方も来られるようにと夜の9時まで診療するようになりました。昔からやっているので、少し離れた立川や稲城から来てくださる患者さんもいらっしゃいますね。また、歯科に長くかかっていなかったという患者さんも多く見受けられます。

どのような対応をされるのですか?

そういう方は、以前歯科で何か恐いこととか痛いことなどがあったり、行きづらくなって通えなくなってしまって、虫歯や歯周病を放置してしまっています。そういう方にも、じっくり時間をかけて説明して、納得していただいた上で治療をするようにしています。とはいっても、歯科医師がどんなに頑張って治療をしても、ご本人が毎日ケアをしてくれないことには口内環境は良くなりません。一緒に向き合っていけるような気持ちになってもらって、歯科を怖いと思われている患者さんのフォローもしていきたいと思っています。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?

神山通孝先生 神山歯科医院2

ある時、お口の中の状態から入れ歯をお勧めしたのですが、乗り気でない患者さんがいました。でも、時間をかけて説明して、入れ歯を入れていただいたところ、結果的に喜んでくださり、その後も定期的に来てくださるようになりました。ある時、声に違和感を感じたため、医科での精密検査をお勧めしたところ、喉に腫瘍が見つかりました。この患者さんのことは特に印象に残っていますが、大学病院での患者さんとの出会いはすばらしいものばかりでした。

金属アレルギーの症例も対応

歯科医師をめざされたきっかけは何でしたか?

神山通孝先生 神山歯科医院3

家が2代続く歯科医院だったので、ぼんやりと自分も歯医者になるのかなと思っていました。父が患者さんに感謝されているのを間近で見て、その姿には憧れていたのですが、その一方で、教えることが好きだったので学校の先生になりたいという夢もありました。どちらも人の生き方に影響を与えられる仕事ですよね。大学に進むときに悩みましたが、歯学部なら卒業後大学に残って学生に教えることもできるかなと考え、歯学部にしました。2006年に日本歯科大学を卒業し、1年間研修医をしてから、大学の付属病院の総合診療科に勤務しました。こちらに戻ってきたのは、2ヵ月ほど前です。父が長年培ってきた診療ノウハウを学びたいと思い、当院に戻ってきました。ただ、現在も臨床講師という立場で、大学病院での診療や学生の実習のインストラクターをやっています。父の弟が国分寺で同じ名前の歯科医院を開院していて、そこにも手伝いに行っています。

院長であるお父さまとはどのように分担されているのですか?

実は父も卒業してすぐ大学病院の保存科で歯内療法という根の治療を行う科に在籍していたんです。祖父の病気で辞めてこの医院を継いだのですが、その際に規模が小さくても大学病院に負けない質の診療を行おうと思ったそうです。また、町の歯科診療所はいろいろな患者さんがいらっしゃいますので、親知らずの抜歯から予防歯科まで偏ることなくすべての分野の診療を提供できるように研鑚してきたと聞きました。私もそうなれるように、これまで技術や知識を向上させてきたつもりです。父は先ほどの歯内療法の他に歯周病、私は学会にも参加しているのですが、虫歯に白い詰め物を行う保存修復や入れ歯・ブリッジなど失った歯を補う補綴治療と得意分野はありますので、相談して治療を行うことも多いです。信頼して相談できる相手がいてくれるというのは心強いですね。

先生は、口腔内のアレルギー、金属アレルギーの診察も行うと伺いました。

神山通孝先生 神山歯科医院4

はい、口腔内の金属アレルギーというのは、体が詰め物などに使った金属に反応してしまい、口の中だけでなく、手足などの皮膚に症状を引き起こすものです。自分で「金属アレルギーではないか」と思って、可能性だけで金属をセラミックに替えてしまう方もいるのですが、検査してみると金属アレルギーではない場合も案外多いのです。アレルギーの詳細な検査は大学病院に紹介させていただくことになりますが、長引く口腔内の症状や、口の中だけでなく、手足や首などの皮膚症状が続いている場合は、受診していただきたいですね。

先進の技術と伝統の診療の融合を

休日は、どのように過ごされていますか?

神山通孝先生 神山歯科医院5

草野球チームに入っているので、月に1、2回草野球の試合に出ています。それから、6年前からマラソンを始めました。杉並から府中まで20キロ近く走ることもあります。いろいろな大会に出ているのですが、残念ながら東京のマラソンはまだ当たったことがないんです。マラソンの魅力は、走っているとき他の雑音が消えることでしょうか。気持ちがリフレッシュするし、難しい症例について考えたりすることもできますから、私にとってなくてはならない時間です。少しでも時間があれば走っています。

こちらには戻られたばかりとのことですが、いかがですか?

当院は、父と私の他に、非常勤歯科医師3人、衛生士2人、受付2人がいますが、アットホームな雰囲気で、和気あいあいとやっています。小児歯科で勤務していた衛生士さんがいてくれるので、お子さまの虫歯予防や治療の際のリラックスさせる声掛けなどしてもらい助かっています。戻ってきてからしばらくは、同級生の親御さんや近所の人など子どもの頃以来久々に会う方が多く、うれしかったのですが少し緊張もしました。

戻られてから、何か変えたことはありますか?

父はトップダウンでやっていたのですが、私はスタッフとのコミュニケーションも大事だと思い、スタッフの人たちとのミーティングを開くようにしました。私が大学病院で学んだ技術、知識を父に伝えて、父が受け入れてくれるのはうれしいですね。当院はじっくり患者さんのお話を聞いて診療するので、長いときにはお一人1時間くらいかかります。予約制にしていますが、急患の方も随時お受けしています。人手が増えた分、より多くの方にきめ細かな診療ができるようにしていきたいです。院内には、入れ歯や補綴治療のための新しい機材を導入しました。また、歯周病の治療に有効な超音波スケーラーなども配しています。歯科技術も日進月歩で、虫歯の治療でもあまり歯を削らずに、詰め物をするのに質のよい素材も出てきています。そうした新しいものもどんどん取り入れていきたいですね。

最後にメッセージをお願いします。

神山通孝先生 神山歯科医院6

お口の中のことで、ちょっとでも困ったことがあったら、話を聞きます。当院の設備だけで対応できない場合は、連携している病院にご紹介いたします。歯科に関して不安をもっている方にも来ていただきたいですね。噛み合わせなどについてもお話できると思いますので、気軽に来院してください。

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