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原田 俊隆 院長の独自取材記事

新城整形外科

(川崎市中原区/武蔵新城駅)

最終更新日:2025/05/26

原田俊隆院長 新城整形外科 main

武蔵新城駅から歩いて5分。活気ある商店街から道一本隔てているものの、街のにぎわいが間近に感じられる場所にある「新城整形外科」は、1969年開業の歴史ある医院。2001年に先代の父に替わって原田俊隆先生が2代目院長に就任してからは、整形外科疾患のほか、さまざまな体の不具合も相談できるかかりつけ医として、地域に住む人たちの医療の窓口として機能している。子どもから高齢者まで、幅広い年代の患者が過ごす院内は、2010年にリフォームを実施。バリアフリー仕様の、清潔で居心地の良い空間となっている。親しみを感じさせる笑顔とユーモアを交えた語り口が持ち味の原田院長に、これまでの道のりや診療で大切にしていることなど、たっぷりと語ってもらった。

(取材日2014年1月17日/情報更新日2025年5月19日)

父と同じ整形外科に進んだのは、偶然の結果

医師をめざしたきっかけを教えてください。

原田俊隆院長 新城整形外科1

父が整形外科医で、1969年からこの地で開業していました。自宅に併設されていたので、父が診療する姿を日常的に見てはいましたが、自分が後を継ぐとは思っておらず、父も継いでほしいということは言葉にしていませんでした。中学生の頃は漠然とですが、建築家に憧れていましたね。地図に残るような建物を設計できたらカッコイイだろうなぁなんて思っていたはずなのに、気がついたら医学部に進学することになっていました。医学部に入った当初は、あまり積極的に勉強をしたいとは思っていませんでしたが、勉強していくうちに楽しくなってきて、夢中で勉強をするようになり、それに伴って医師になりたいという気持ちが強く湧いてきました。

整形外科を選ばれたのはお父さまの影響でしょうか?

幼い頃から整形外科医として活躍している父の姿を見ていますから、無意識のうちに父の影響を受けていることはあるかもしれませんね。ですが、父の後を継ぐために整形外科医になったというわけではなく、「これがいい」と思って選んだ診療科が、たまたま偶然、父と同じ整形外科だった、というだけなんです。なぜ整形外科がいいと思ったのかというと、治療の手応えがダイレクトに感じられる診療科だと思ったからです。傷口がきれいにふさがったり、折れた骨がくっついたり、歩行困難だった患者さんが歩けるようになったり、患者さんの回復する様子が手に取るようにわかれば、医師として大きなやりがいが得られるに違いないと感じたのです。

整形外科の中でも特に専門とされている疾病分野はありますか?

原田俊隆院長 新城整形外科2

特に専門は持たず、整形外科全般を広く診るというスタンスです。個人的には膝や脊椎に興味を持っていますが、医学部の学生の頃から開業を視野に入れていたので、すべてにわたって広く診療できねばならないと考えていましたね。大学卒業後は、伊豆にある大学の付属病院に勤務したのですが、ここでの経験が今の診療のベースになっています。都心に比べたら医療機関も少なく、医師の数も当然少ない環境の中、当直ともなれば自分の専門である整形外科に限らず、駆け込んできた患者さんをすべて診なくてはなりません。「今夜は内科の先生は当直ではありませんから、ほかに行ってください」と言うわけにはいかないので、あらゆる患者さんに対応できるよう、整形外科以外も懸命に勉強しました。

人間の強さやたくましさを患者から学ぶ

勤務医時代の印象に残っているエピソードをお聞かせください。

原田俊隆院長 新城整形外科3

勤務医時代は、忘れられない出来事がたくさんあります。特に印象に残っているのは、電車の人身事故で重傷を負って救急搬送された若い男性の患者さんです。両足を切断する大ケガにもかかわらず一命を取り留めましたが、私は、命が助かったことをその患者さんがどう思うかや、その後の彼の人生がとても気がかりでした。というのも、その事故は自ら死を望んだ結果の事故だったからです。精神科とも協力して治療を行いましたが、途中で私は転勤となり、その後のことはわからないままでした。ところが数年たったある日、ふと見たテレビ番組にその患者さんが出演していたんです。助けてくれた救急隊にお礼を言いたいという趣旨の番組で、仕事にスポーツにと充実した毎日を送っているようでした。そんな彼の姿を見て、とても安堵したのを覚えています。勤務医時代には人間のたくましさや生命力の強さを知らされる、そんな経験がたくさんありましたね。

診療の際に心がけていることをお聞かせください。

患者さんとのコミュニケーションを大事にしながら、整形外科の領域だけでなく、その患者さんの全身を診るような診療を心がけていますね。患者さんの顔色や仕草、声のトーンなど、整形外科とは無関係に見えるところにも気を配っています。患者さんが「単なる疲れ」だとか、「季節の変わり目だから」と思っているようなことでも、実はそれが病気の初期症状ということもあるからです。このような診療をしようと思ったのは、やはり大学の付属病院に勤務していた時、専門の整形外科以外にも、さまざまな症状の患者さんを診てきた経験が生かされています。当院でも整形外科のみならず、ちょっとした内科の疾病くらいでしたら初期診断も行えるようにしたいと思っています。

整形外科という診療科にとらわれず、全人的な医療を心がけていらっしゃるのですね。

原田俊隆院長 新城整形外科4

そうですね。たとえ専門外の疾患で私が診断できなくても、「おや?」と気がつけば、専門の医療機関や専門のドクターに紹介することで、病気の早期発見・早期治療につながるかもしれません。それは患者さんにとって良いことですよね。なので当院では、リハビリテーションを受けに来られている患者さんにも、毎回しっかりお顔を見てあいさつするようにしていて、これも診療で心がけていることの一つですね。ちょっと言葉を交わすだけでも「今日は元気がなさそうだな」とか、「いつもより来る時間が遅いけど何かあったかな」とか、いつもと違う変化に気がつくことがあるんです。今では、患者さんに一声かけないとどうも落ち着かないというか、気が済まない感じになりました。

整形外科疾患だけでなく、健康の不安や悩みに応えたい

腰痛や膝痛で悩んでいる患者さんも多いと思いますが、予防法などあれば教えてください。

原田俊隆院長 新城整形外科5

筋肉や関節は使っていないと怠けてしまいますから、しっかりと動かしてあげることですね。何も激しい運動をしろだとか、鍛え上げろというのではなくて、例えば食後にお茶を飲んでいる間に、椅子に座って膝を曲げ伸ばしたり、テレビを見ながら首や肩を回したり、仕事の休憩時間に腰のストレッチをしたり、簡単なことでいいんです。もし今現在痛みが出ている場合でも、痛みの出ない範囲でゆっくり動かすと良いですよ。

お忙しい毎日ですが休みの日はどのように過ごされていますか?

妻の母と妹がレガッタをやっている関係で、レガッタの競技大会で救護班に参加したり、父が趣味でやっている山のレースでも、同じように医師としてボランティアスタッフを務めたりすることもあります。あとはお世話になっている先生から、駅伝のボランティアドクターを手伝わないかと誘われています。私の母校は毎年正月に行われる駅伝でおなじみの順天堂大学ですから、いずれ機会があったらそちらもやってみたいと思っています。こうしてみると、休みの日でもドクターをやっていますね(笑)。

診療の傍ら、医師会の活動も熱心に取り組んでいらっしゃるそうですね。

原田俊隆院長 新城整形外科6

川崎市医師会では副会長を務めさせていただき、各種がん検診や在宅医療、認知症のサポートなどを担当。さまざまな分野の活動を通して、地域医療の質の向上に努めています。近年力を入れているのは、災害医療チームでの活動ですね。災害時や緊急時の医療救護体制の構築や、災害医療の専門家をお呼びして講演会などを行っています。

今後の展望をお聞かせください。

整形外科はもちろんのこと、患者さんが抱える健康の不安や悩みなどにも応えていけるようにしていきたいと思っています。そのためには、専門である整形外科をはじめ、内科に関する勉強も深めていかなくてはならないですね。患者さんの期待に応え続けていきたいと考えていますので、どんなことでも気軽にご相談ください。

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