坂村 昭彦 院長、坂村 亜希子 副院長の独自取材記事
さかむら歯科医院
(鎌倉市/大船駅)
最終更新日:2022/11/21

大船駅笠間口からすぐ、白い外観に緑の看板が目印の「さかむら歯科医院」は、1995年に開業以来、27年もの歴史を持つ地域に密着した歯科医院。待合室、診療室もオフホワイトとベージュで統一されており、温かく落ち着いた雰囲気で診療の不安が和らぐ。ユニット間は仕切りで区切られ、プライバシーが守られる空間となっている。坂村昭彦院長は鎌倉市出身で、「街の歯医者さん」として地元の歯科医療に貢献。市内の小学校の校医も務める。副院長で昭彦院長の妻である坂村亜希子先生は、毎週水曜日に矯正歯科を担当。明るく朗らかで優しい笑顔が印象的な昭彦院長と亜希子副院長に、診療の特徴や診療方針、今後の展望などについて聞いた。
(取材日2022年10月19日)
地元で歯科医療に貢献する「街の歯医者さん」
大船駅前に開業された理由をお聞かせください。

【昭彦院長】私自身が鎌倉市出身で、40年以上市内に住んでいます。東京医科歯科大学、東京医科歯科大学大学院を卒業・修了後、数年勤務医として勤め、開業を志しました。都内とゆかりの地、どちらで開業するか迷ったのですが、地元に戻ってアットホームな「街の歯医者さん」をめざしたいと思い、1995年、大船の地で開業しました。開業してからしばらくは、隣のビルの4階で診療していたのですが、2019年12月、建物の老朽化や新しい機器の導入を機に、現在の場所にリニューアルオープンしました。地域の患者さんに気軽に訪れていただけるよう、院内は白やベージュを基調にしています。温かで、落ち着いた雰囲気のレイアウトにしてもらいました。当院は、一般歯科・小児歯科・矯正歯科・審美歯科・予防歯科・歯科口腔外科・入れ歯などの診療に対応しています。
地域にお住まいの患者さんが多いのでしょうか。
【昭彦院長】そうですね。お子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。開業してからずっと通い続けてくださる方も多く、年齢的にはご高齢の方の割合が多いですね。ご高齢の方は、入れ歯のトラブルや歯周病などで来院される方が多いです。また、開業当時にいらしていた患者さんのお子さんやお孫さんが2代、3代といらっしゃるケースもあり、そこは街の歯医者さんならではだと思います。地域の方に加え、クリニックの場所が駅前ということもあり、近隣の会社に勤める会社員の方が、仕事が終わった平日の夕方や土曜日に来院されることもあります。
診療の際に心がけていることを教えてください。

【昭彦院長】患者さんの歯の健康を預かる地域の歯科医師として、初診の際はもちろん、再診で歯科衛生士がお口の中のクリーニングを行う際も、クリーニングの前後に私が必ずお口の状態をチェックしています。これは、街の歯医者さんとして当然の仕事であると思っています。歯の健康を保つには、治療が終わった後の定期的なメンテナンスが大切ですし、メンテナンスに定期的に足を運んでくだされば、お口の状態が突然悪くなることは少ないと思います。ですので、メンテナンスにしばらくいらっしゃらず、その後の状況が心配な方には、必要に応じてお電話を差し上げることもあります。「8020運動」の啓発活動が続いていますが、80歳で歯を20本以上保っている人は、食生活への満足度だけでなく、かかる医療費が少ないというデータもあります。一人でも多くの患者さんの歯の健康維持のサポートができるよう、メンテナンスには重きを置いています。
少しでも長く、1本でも多く、自分の歯を残せるように
昭彦院長は、大学院時代に接着の研究をされていたそうですね。

【昭彦院長】歯は、ミネラルが多く硬いエナメル質と、コラーゲンが多くやわらかい象牙質からできています。30年ほど前は、虫歯などで歯が欠けたりしたとき、エナメル質にはある程度、接着ができたのですが、象牙質の接着は不十分でした。そのため、つめたプラスチックが取れてしまうことがありました。そこで、象牙質にも接着しやすい接着剤の研究を行い、さまざまな実験や研究を重ねた結果、象牙質にも、エナメル質と同等に接着ができるようになりました。歯周病などで歯の根っこが出てきてしまうと痛みを感じ、歯を抜く・抜かないといった話になることもあるのですが、象牙質接着の技術があれば、歯を抜かずに症状の改善が望める場合もあるのです。
自分の歯が残るとどんなメリットがありますか。また、ご自身の研鑽のための活動について教えてください。
【昭彦院長】入れ歯よりも自分の歯で食べたほうが食事がおいしく感じますし、自分の歯でよく噛んで食べることが、将来的な認知症の予防にもつながるといわれています。お口の状態は全身の健康と深く関係があるため、虫歯などのトラブルで治療が終わった後も定期的にメンテナンスに通っていただくようにしています。自身の研鑽のためには、週末や祝日を利用して東京医科歯科大学の同窓会による学術事業の勉強会に参加したり、講習会の運営を行ったり、専門知識を教えたりなどの活動を行っています。歯科医療の進化は日進月歩の勢いで進んでいますので、新しい知識を常に取り入れるようにしています。
副院長の亜希子先生は、毎週水曜日に矯正歯科を担当されているそうですね。診療で大切にしていることは?

【亜希子副院長】私は鎌倉駅の近くにある「鈴木歯科矯正クリニック」の院長を務めています。普段は鎌倉で診療を行っていますが、矯正担当の歯科医師として毎週水曜日に勤務し、お子さんから成人の方まで、幅広い年齢層の患者さんを診ています。診療で大切にしているのは、矯正によって見た目をきれいにするだけでなく、患者さん一人ひとりがすべての歯できちんと噛むことができるよう、その方にとってオンリーワンの矯正装置をつくり、口腔環境を改善していくためサポートをすること。歯並びを整えてきちんとケアをしていくことで、80歳になっても20本以上の歯を残せると期待できますし、食事も楽しく味わえます。歯並びが悪いために口元を隠してしまうこともなくなり、堂々とした笑顔を取り戻すことにもつながると思っています。
地域の人たちの口腔の健康をサポートしていきたい
どのような方法で矯正治療を行っているのでしょうか。

【亜希子副院長】歯科矯正にはさまざまな方法がありますが、当院ではワイヤーによる矯正をファーストチョイスとして提案することが多いです。マウスピース型装置による矯正は装置の取り外しも簡単ですし、見た目も気にならないというメリットがあります。しかし、患者さんのお口の状態によっては、きれいに並んだけれども上の前歯と下の前歯がきちんと当たらないなど、噛み合わせに問題が生じるケースもあります。矯正はお金も時間もかかるからこそ、患者さんやそのご家族と対話を重ねながら、一緒に治療を進めていきます。
クリニック同士で連携しながら治療を行うことも可能と聞きました。
【亜希子副院長】例えば、私のクリニックの患者さんが矯正施術中に虫歯ができた場合は、矯正装置を外した上で昭彦院長に虫歯を診てもらいます。その後に再び装置を着けるなど、2院で連携を取ることもできます。
【昭彦院長】患者さんの症状やご都合などにより、一般歯科と矯正歯科を同時に受診したい場合は、亜希子副院長と連携を取りながら随時対応していますので、お気軽にご相談いただければと思います。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【昭彦院長】これまでどおり、「街の歯医者さん」として地域の方々のお口の健康をサポートしていきたいと思います。また、鎌倉市の歯科医師会の活動に加え、これまで18年間務めた市内の小学校の校医も、できる限り続けていきたいですね。
【亜希子副院長】われわれのクリニック同士の連携を強化しながら、一人でも多くの患者さんが、何歳になっても自分の歯で食事を楽しめるようなアプローチを続けていきたいと思います。3人の子どもたちの子育てもそろそろ落ち着きつつありますので、より良い形でクリニックを運営していけるようなプランを立てたいですね。これからも、地域の皆さんに貢献していきたいと思いますので、お気軽にお立ち寄りください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/30万円~、ワイヤー矯正/66万円~、部分矯正/8万8千円、マウスピース型装置による部分矯正/30万円程度~、小児矯正 1期治療/22万円~33万円、小児矯正 2期治療/33万円~44万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。