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渡邊 奈美子 院長の独自取材記事

岩屋歯科医院

(藤沢市/辻堂駅)

最終更新日:2024/03/04

渡邊奈美子院長 岩屋歯科医院 main

辻堂駅南口から徒歩10分、昔ながらの住宅街の一角に立つ「岩屋歯科医院」。渡邊奈美子院長が、1974年から続く父の歯科医院を継承し、2000年に開業した。小児から高齢者まで幅広い年齢層の患者が通う同院は、当時の面影を残しつつも、診療台やトイレなどはリニューアルされ、明るい雰囲気で快適に過ごせる空間となっている。また、感染症対策にも力を入れ、患者が安心して受診できるよう配慮。父の代から通う患者も多く、高齢になり通院が難しくなった場合には、訪問診療にも対応しているという。治療だけでなく予防の大切さを啓発している同院。「歯のことで困ったらなんでも話せる、近隣にお住まいの皆さんのかかりつけ歯科でありたいです」と、話す渡邊院長に、歯科医療に対するさまざまな想いを語ってもらった。

(取材日2023年12月15日)

かかりつけ歯科として幅広い世代の口腔ケアを担う

開業の経緯をお聞かせください。

渡邊奈美子院長 岩屋歯科医院1

ここは、私の父が開業していた歯科医院です。父が体調を崩したため、2000年に父の歯科医院を継承するかたちで開業しました。昔は家族で都内に住み、父は都内で診療していたのですが、子どもの頃の私は、東京周辺の大気の影響もあったのか、健康な子どもとはいえない状態でした。両親は私の体調と健全な成長を考え、この場所に転居したそうです。私は日本大学歯学部卒業後、母校の歯科口腔外科に勤務し経験を重ね、当院を継承して現在に至ります。

開業にあたり、リニューアルされた際のこだわりや立地の特徴があれば教えてください。 

開業時に壁紙と床を張り替え、8年ほど前にはトイレをバリアフリーにしたり、3年ほど前に診療台も新しくしたりと徐々にリニューアルをしています。消毒滅菌の機器も新型のものを導入し、患者さんごとに一つ一つ器具を滅菌し交換しています。父の代から通っていただいている患者さんたちにも親しみを感じてもらえるよう、昔の雰囲気も大事にし、父が好きだった絵も残しています。立地面の特徴の一つは、敷地内に2台分の専用駐車場があることと近隣のコインパーキングが利用可能な点です。ご高齢の患者さんや車いす、ベビーカーを利用される患者さんから喜びの声をいただいています。

院内の感染症対策にも配慮されていますね。

渡邊奈美子院長 岩屋歯科医院2

新型コロナウイルス感染症の流行に際し、これまで以上に感染症対策を重視。機材の滅菌はもちろんのこと、待合室やユニット周りの消毒や換気といったことには細心の注意を払っています。しっかりとした感染症対策を今後も続けていきますので、どんな状況になっても変わらず、患者さんには安心してご来院いただけたらと思います。

どのような患者さんが多いのでしょうか。

幅広い年代の患者さんに対応していますが、長く続いている歯科医院なので、どちらかというとご年配の方が多いですね。やはり健康な自分の歯を一生使っていただけるのがベストだと思いますので、予防にも力を入れています。中高年の方に向けては特に歯周病予防を呼びかけており、ご自宅でもケアをしていただきたいことと、なるべく定期的にクリーニングに来ていただきたいことをお伝えしています。そのために、ハガキで定期検診のお知らせをするなど、できる限り工夫しています。

最初に行うことは、気になっているトラブルの解決

診察の際に、心がけていることは何ですか?

渡邊奈美子院長 岩屋歯科医院3

診察時に心がけていることは、「丁寧なカウンセリング」です。患者さんと歯科医師の1対1の関係において、信頼関係はとても大切です。その関係を構築するためには、患者さんの意思はもちろんのこと、その方の性格などを把握することも必要です。時間としては、3~5分程度ですが、この時間内に治療に欠かせない情報をヒアリングできるよう努めています。当院にはご高齢の患者さんも多いため、「他科に通院されているか」「全身的な疾患をお持ちかどうか」「服用しているお薬」などについても必ず確認します。患者さんからお聞きした情報と検査結果に基づいて診断を行い、患者さんごとに独自の治療内容を検討します。治療に際しての最優先事項は、患者さんが「気になっているトラブル」をまず解決すること。トラブル解決後に別の処置を行うことが望ましい場合は、別途相談させていただきます。

注力している分野についてお伺いします。

現在注力している分野の一つは、予防歯科です。近年は、予防に対する患者さんのモチベーションが高まってきているので、以前と比べるとお口の中のお掃除を希望される方が多くなっています。口腔内クリーニングは、虫歯や歯周病の予防だけでなく、全身疾患の対策にもつながることは広く知られるところです。クリーニングに通っていただく頻度は、基本的に3~4ヵ月おきですが、お口の中の状態が良い方は半年~1年に1回でも大丈夫です。歯磨き時の磨き残しは、どうしても起こりがちなので、定期的に、専門的なケアを受けていただくことをお勧めします。当院では、治療を行うことなくクリーニングだけを目的に来院される患者さんは全体の3割程度です。ぜひ、お気軽にクリーニングのご相談にお立ち寄りください。

この数年間で、患者さんの相談事に変化はありましたか。

渡邊奈美子院長 岩屋歯科医院4

コロナ禍の状況が落ち着いてくるのに合わせて、口元の審美を気にする患者さんが増えました。笑った際に目立つ銀歯を白くしたい、歯のステインを取り除き白くきれいな歯にしたいなどのご相談を数多く受けるようになりました。ご相談者の年齢層は20~70代ぐらいまでと幅広く、女性が多いように感じます。虫歯を治療する際に、銀色の金属製かぶせ物による処置を受けた方もいらっしゃると思いますが、当院の虫歯治療の主流は、CAD/CAM冠というかぶせ物を利用する方法です。CAD/CAM冠は、プラスチックとセラミックを合わせた白い素材で作られているため、審美性が高く、金属アレルギーの患者さんにも適しています。2020年には、ほとんどの歯において保険適用となりました。また入れ歯治療では、ノンクラスプデンチャーという目立ちにくく、残っている歯への負担軽減が期待できる入れ歯を推奨しています。

清潔な口腔環境が、全身疾患の予防につながる

地域医療には、どのような形で参画されているのでしょうか。

渡邊奈美子院長 岩屋歯科医院5

藤沢市歯科医師会は、「障害者歯科診療」に力を入れています。20年ほど前に、父の知り合いの歯科医師から障害者歯科診療を勧められたことをきっかけに、私も携わることに。当院の休診日である木曜日に、月3回のペースで、鵠沼石上の「藤沢市口腔保健センター」と大庭の「藤沢市保健医療センター」に出向き、障害者の方の歯科診療を担当しています。障害が重い患者さんの場合は、歯科衛生士の力を借りてユニットに固定することもありますし、患者さんとスムーズに意思疎通を図れないこともあります。障害者歯科診療を始めてから早20年の月日が経過したものの、まだまだ学ぶことは多く、難しいと感じる場面に遭遇することも頻繁です。治療後に「もっと、こういうふうにしてあげれば良かった」と、自省することもありますが、こうした経験を積み重ねながら一歩ずつ成長していきたいですね。

小児歯科や歯科恐怖症にも対応されていますね。

最近の親御さんの多くは、お子さんのお口の中をきちんと管理されているので、昔のように口腔状態の悪いお子さんはずいぶんと少なくなりましたが、小学校低学年くらいまでは、歯磨き後のチェックや仕上げ磨きの重要性をお伝えすることが大切です。虫歯が増えてきた子には、一人ひとりのお子さんに合ったアドバイスをするように心がけています。また、年齢を問わず、歯科治療に恐怖心を抱いている方もいらっしゃいます。その際にとりわけ重視しているのは、「カウンセリング」です。患者さんのことを十二分に理解し、無理な治療は行いません。徐々に歯科通院に慣れていただけるようにアプローチしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

渡邊奈美子院長 岩屋歯科医院6

お口の中の細菌が、高血圧症や糖尿病などさまざまな病気を引き起こす可能性があることが知られてきています。ぜひとも、ご自身のお口の状態を清潔に保つよう心がけていただき、全身疾患の予防につなげていただきたいですね。私が仕事にやりがいを感じるのは、対応した患者さんからお礼のお手紙を頂いたり、患者さんの笑顔を拝見したときです。今後も地域の方のお力になるべく、全力で尽力してまいります。困ったことがあればお気軽にご相談ください。ご近所さんに世間話をしに行くようなイメージで来ていただけるとうれしく思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ノンクラスプデンチャー:少数歯欠損/9万9000円、多数歯欠損/16万5000円~33万円、セラミック(1歯)/9万9000円~16万5000円

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