小清水 広次 院長の独自取材記事
小清水歯科医院
(座間市/相武台前駅)
最終更新日:2026/10/15
開業から37年、患者さんの歯と口腔内の健康を第一に考え、「壊さない治療」を貫いてきた「小清水歯科医院」院長の小清水広次先生。なぜ現状に至ったのかを分析した上で、長期的な健康まで見据えた治療計画を設計する。とりわけ力を入れるのが、自然な歯並びを模倣し、患者の負担を抑えながらゴールを見据える矯正治療だ。「単に歯を動かすのではなく、顎の骨格や噛み合わせ全体のバランスを見極め、何をすべきでないかを見定めることが診断の要です」と小清水院長。20数年前に渡米して受けた指導に強い感銘を受けた経験から、現在は後進の育成にも注力。自らが培った技術と知識を還元したいという思いで診療にあたっている。そんな小清水院長に話を聞いた。
(取材日2026年9月16日)
「壊さない治療」を支えるのは診断力と自然への視点
診療で大切にしている考えを教えてください。

一番大切にしているのは、患者さんを壊さないということです。何かを直す時に一番いいお手本は自然の姿。自然を模倣することが、結局は一番良い結果につながるのです。次に何をすべきかがわかることはもちろんですが、それ以上に「何をしてはいけないか」がわかることが大切だと考えています。それがわかれば、患者さんを傷つけずに済むでしょうから。重視するのは、行き当たりばったりにあれこれ手を出すのではなく、めざすべきゴールをはっきりさせた上で、そこに向かってクリエイティブに道筋を組み立てていく治療理論です。どこに向かうべきかがわかっているからこそ、迷わず治療を進めることができます。やらなければならないことはきちんとやりますが、必要のないことまではしたくない。それが私の診療の根っこにある考え方です。
どのような治療を行っていますか。
基本的には、1〜2本の歯だけを見るのではなく、お口全体をトータルで考えて治療を組み立てていきます。保険診療も長年続けてきた患者さんのために対応していますが、力を入れているのは自費診療での矯正治療です。ただし、患者さんが望んでいないのに、こちらから積極的にトータルでの治療をご提案することはありません。あくまでご本人が望まれた際に、アメリカで学んだ考え方に基づいたアプローチをご提案しています。これまで別のクリニックで矯正治療を受けて思うような結果が得られなかった方や、一度装置を外してやり直したいという方が、ご紹介でいらっしゃることも少なくありません。そうした方に対しても、顎の骨格や噛み合わせの状態を見極めた上で、無理のない範囲で改善を図れる方法を一緒に探っていきます。難しい症例をむやみに引き受けることはしませんが、ご相談いただければ、できる範囲のことは丁寧にお伝えするようにしています。
矯正治療を行う際に、特に意識されていることを教えてください。

全体的な噛み合わせのバランスと、明確なゴールを意識することです。歯並びだけを力任せに整えようとしても、骨格や噛み合わせの根本的な問題を見落とせば、逆にお口を壊す結果になりかねません。技術面では、模型上でブラケットの位置を適切に決めてから口腔内に装着するインダイレクトボンディングという手法を取り入れています。これはアメリカの歯列矯正の専門家が、きれいな歯並びを持つ多くの人を分析し、共通するブラケットの位置を導き出したモデルを参考にしたもので、高い治療精度を望めることに加え、患者さんの負担軽減も見込めます。
対話を通じた相互理解と科学的根拠に基づく診療を重視
定期的な通院を重視しているそうですね。

治療は一度の処置で終わるものではなく、ゴールに向かって進んでいく過程だと考えています。一度良い状態を作り上げても、それを長期間維持するためには定期的なチェックが欠かせません。特に矯正治療は、骨格や噛み合わせの変化を見ながら、計画どおりに進んでいるかを確認し続ける必要があります。お口の状態は日々変化しますから、問題が大きくなる前に防ぐことが、結果として歯を長持ちさせることにつながります。CTの画像などをその場でモニターに映しながら、今どういう状態で、次に何をすべきかを一緒に確認していく。そうした積み重ねがあってこそ、無理のないゴールにたどり着けると思っています。患者さんにとっても、今どこまで進んでいるのかがわかる安心材料になるはずです。何より、治療は一方的に進めるものではなく、患者さんと一緒に作りあげていくものだと考えています。
定期通院を促すために、心がけていることはありますか。
特別な工夫というよりは、ひたすら対話を重ねることです。医療において一番重要なのは、患者さんとの相互理解と信頼関係だと思っています。相互理解がないまま治療を進めることは、私はしたくありません。互いの信頼が、結果的に定期通院にもつながるのではないでしょうか。そのために特別なことをしているわけではなく、ひたすら会話をすることを大切にしています。お口の中の模型やCTの画像など、実際に撮ったものを見せながら、今の状態やこれからめざす方向をきちんと説明する。それを重ねていくことでしか、信頼関係は築けないと思っています。私自身も、患者さんのことを知らなければ治療は怖いものです。逆に患者さんにも、私がどういう考えで治療をしているのかを知っていただきたい。ですから矯正治療の初診では、保険診療の患者さんよりも時間をかけてじっくりお話を伺うようにしています。
診断を重視されていると伺いました。

診断で一番大切なのは、次に何をすべきかよりも、何をしてはいけないかがわかることだと思っています。適切な診断がなければ、望む目的地にたどり着けません。特に矯正治療では、歯並びだけを見て顎の骨格の傾きや噛み合わせのバランスを見落としてしまうと、結局は何も解決していないということにもなりかねません。逆に、適切な診断でどこに向かえば良いのかがはっきりわかっていれば、いろいろな方法を柔軟に組み合わせながら、めざすゴールにたどり着くことができると考えています。診断は治療の出発点であり、そこで見極めたことが、その後の治療全体の方向性を決める鍵なのです。当院では必要に応じてエックス線だけでなく、CTの画像も確認し、口腔内の精密な模型をとって噛み合わせの状態を客観的に視覚化します。そこまで分析して初めて、やるべきことと同時に「やってはいけないこと」が見えてくるのです。
長年培った技術と知見を還元する妥協のない治療を提供
自費診療ならではの魅力やメリットを教えてください。

制限にとらわれず、患者さんにとって本当に理想的な治療を追求できる点です。一人ひとりの状態に合わせて、トータルに治療を組み立てられることも魅力だと思います。正直なところ、自費診療にはお金がかかりますし、保険診療のように誰にでも同じことをお勧めできるわけではありません。ただ、根本からしっかり治したい、無理のない形で自然な歯並びに近づけたいと思われる方にとっては、それだけの価値がある選択肢だと考えています。ご自身の歯を大切にしたいという思いがあれば、ぜひ一度ご相談いただきたいですね。
どのようにして技術力を磨いてこられたのですか。
勤務医時代に素晴らしい恩師に出会い、アメリカをはじめ国内外で先進的な歯科医療を学ぶ機会に恵まれました。特にある歯科医師との出会いは、私の診療観を根底から変える感動的なものでした。本当に感動して、なんと6時間も涙が止まらなかったほどです。長年勉強と臨床を積み重ね、ここ数年でようやく患者さんを傷つけることなく理想とする矯正治療をやり遂げられるだけの技術と経験が積み上がってきたと感じています。自分が受け取った感動を、できるだけそのままの形で次の世代に伝えたいという思いを持ち続けており、今は年に1〜2回、6日間を通して、意欲のある先生方に技術と考え方をお伝えしています。教えることは自分の理解を深めることにもつながる、大切な学びの機会です。
読者にメッセージをお願いします。

歯科はどうしても緊張しやすい場所ですから、少しでもリラックスして治療に臨んでいただけたらと、好きな絵を飾るなど、シンプルで落ち着く空間づくりを心がけています。また、いきなり診療台に上がっていただくのではなく、まずは机を挟んで向き合ってお話しする時間を大切にする診療スタイルです。歯について、お口について、お悩みがあればまずは安心してご相談いただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正(上下顎)/100万円程度

