全国のドクター9,186人の想いを取材
クリニック・病院 158,624件の情報を掲載(2024年4月26日現在)

  1. TOP
  2. 富山県
  3. 富山市
  4. 越中八尾駅
  5. 吉田歯科医院
  6. 吉田 尚史 院長

吉田 尚史 院長の独自取材記事

吉田歯科医院

(富山市/越中八尾駅)

最終更新日:2024/02/26

吉田尚史院長 吉田歯科医院 main

1946年の開業以来、地域に根差した診療を続ける「吉田歯科医院」。その3代目院長を務めるのが、補綴治療を得意とする吉田尚史先生だ。同院での診療に加え、富山県歯科医師会の障害者歯科診療に携わったり、地域のイベントにも積極的に参加したり、人とのつながりを大切にする吉田院長。診療の際には、タブレット端末や自作のイラストなどを使って、わかりやすい説明を心がけ、患者が納得して治療を受けられるように努めている。穏やかで気さくな人柄が魅力の吉田院長に、診療に対する思いからプライベートの話まで、たっぷりと話を聞いた。

(取材日2022年4月7日)

祖父の代から続く歯科医院で、地域の人々を支え続ける

歴史のある歯科医院だと伺いました。その成り立ちと、先生が院長になるまでの経緯を教えていただけますか?

吉田尚史院長 吉田歯科医院1

1946年に祖父が八尾町西町で開業したのが、吉田歯科医院の始まりです。その後私の父が、1984年に分院を現在の場所に開業し、祖父の引退に合わせて歯科医院を一本化しました。私自身は横浜の鶴見大学歯学部卒業後、東京の歯科医院での勤務を経て、2007年からは副院長として父と一緒に診療をしてきました。ところが、2018年ごろから父が体調を崩しがちになり、診療ができなくなってしまったため、2020年に私が継承することになったのです。そして、昨年2月に当院を新しく建て、旧歯科医院は取り壊して現在の駐車場にしました。八尾町の方は皆さん気さくな方が多く、親しみを持って私を受け入れてくださりありがたいと思っています。今年で開業から76年になりますが、患者さんの中には祖父の代から通ってくださっている方もいるんですよ。

現在の患者層や主訴についてはいかがでしょうか?

比較的ご高齢の患者さんが多いなという印象がありますが、幅広い世代が通ってくださっています。歯が痛くなったり、欠けてしまったりしていらっしゃる患者さんが多いので、現状は補綴治療とインプラント治療が診療のベースになっているのですが、理想としては歯周病治療や根管治療にも力を入れたいと考えています。例えば、家を建てる時を思い浮かべていただくとわかりやすいと思いますが、大切なのは土壌ですよね。土台が悪ければその上に何を建てても駄目になってしまいます。口腔内もそれと同じで、歯だけをきれいにしても土台となる歯茎や根の部分の状態が悪ければ意味がありません。そういう意味でも、歯周病や根管治療など基本的なことの大切さも、患者さんにきちんと伝えていくことができたらと考えています。

先生は副院長時代に、富山大学大学院の医学部口腔外科で、インプラントと難抜歯術を学んだそうですね。

吉田尚史院長 吉田歯科医院2

実を言うと、私は抜歯が得意ではなかったんです。そうした経験がほとんどないまま父の診療を手伝うようになったので、ベテランの歯科医師から見れば当然できて当たり前のことが、当時の私にはできていませんでした。それで父から、「そんなことでは困るから口腔外科で勉強してこい」と言われたのがきっかけです。今となれば、大学院で学んで本当に良かったと思っています。おかげで一般的な抜歯については自信を持って対応ができるようになりましたし、骨に癒着していたり、手術が必要だったり、難抜歯かどうかを見極めて専門病院を紹介するべきか適切に判断できるようになりました。今は、手術の必要ない抜歯であれば近隣の歯科医院から頼まれて対応することもあります。

豊富な人脈を生かした診療提携で、質の高い治療を

先生の診療に対するポリシーを教えてください。

吉田尚史院長 吉田歯科医院3

「わからないことはわからないと言う」ということです。これは大学院時代に学んだことの一つなのですが、診療に限らずどんなことでも「自信を持ってやる」ということはとても大切なことで、そのためには、自分のできることとできないことを自分自身でしっかりと見極める必要があるんです。その上で、できることに対しては全力で取り組みますが、自分にわからないことやできないと思うことは強引に何とかしようとせず、得意な先生をご紹介します。結果的には、それが患者さんのためになりますし、信頼関係にもつながると思うんです。ですから矯正治療や難抜歯などは信頼できる専門の先生にご紹介しています。幸いなことに、富山県歯科医師会の活動をさせていただいているおかげで、たくさんの素晴らしい人脈に恵まれていて、これは私自身が歯科医師として診療をしていく上での大きな強みの一つだと思っています。

患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

とにかく説明を丁寧にするということですね。患者さんが何を心配していて、何を考えているのかということを考慮して、診療計画や進捗状況をスタッフではなく私自身で説明していきます。父と一緒に診療をするようになったばかりの頃は、私があまりにも説明ばかりしているので「この先生は自信がないのかな?」と患者さんに思われていたみたいなのですが、最近は患者さん自身も説明の大切さを理解してくださっていると思います。また、説明の際にはタブレット端末を使って、レントゲンや歯科用CT画像、自作のイラストなどを使って視覚的にわかりやすく伝えるように心がけています。どうして歯の根っこの治療が必要なのか、どうして薬を飲まなくてはいけないのかなど、患者さんが納得して治療を受けることができるように説明を重ねることが大切なのです。

こちらの歯科医院の特徴は何ですか?

吉田尚史院長 吉田歯科医院4

歯科技工士2人が常駐しているということだと思います。私が子どもの頃からいるベテランの歯科技工士で、精度の高さを追求した義歯を作ってもらえるためとても信頼しています。通常、義歯を作る時には、型採りをして技工所に依頼をするため1週間以上時間がかかるのが一般的なのですが、院内に歯科技工士がいることで、短時間で義歯作製を行うことができるんです。CAD/CAMシステムを用いる場合は、1日で作製することも可能です。また、実際に歯科技工士とディスカッションをしながら作っていくことができるのも大きなメリットの一つですね。細かな場所の調整など、患者さんの口腔内を見ながら合わせていくことができるので、仕上がりの精度も追求しやすいんです。

誰もが気楽に通える地域のかかりつけ歯科医院に

これまでに印象に残った患者さんとのエピソードはありますか?

吉田尚史院長 吉田歯科医院5

以前から、脳性麻痺やダウン症がある方の診療をさせていただいておりました。それがご縁で、施設から受診された60代の患者さんが総入れ歯にしたのですが、その方が、その後何年たっても会うたびに「ちゃんと使ってるよ!」とうれしそうに声をかけてくださるんです。そのような様子を見ると、やはりこちらもうれしくなりますね。

お忙しい毎日だと思いますが、何か趣味などはありますか?

実は、私はとても多趣味なんです(笑)。写真、ゴルフ、サックス、ビリヤード、熱帯魚の飼育といろいろなことを楽しんでいます。サックスはジャズが好きで、富山に帰ってきてからはビッグバンドにも入っていた時期がありました。また、ビリヤードは大学の頃からずっと続けていて、富山県の代表として全国大会に行ったこともあるんですよ。何でもやり始めると突き詰めたくなる性格なんでしょうね(笑)。今はゴルフにも打ちこんでいて、部活のように毎日練習しています。趣味がいろいろあるおかげで、患者さんとの会話のきっかけになることも多いんですよ。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

吉田尚史院長 吉田歯科医院6

知識や技術、機器などは日々新しくなっていきます。先日、歯科用CTを導入しましたが、今後も抵抗感を持たずに良いものは積極的に取り入れていきたいと思っています。昔からの患者さんに加えて新規の患者さんも増えてきて、ありがたいと感じる反面、予約に1ヵ月以上お待たせしてしまうことも増えて申し訳なく思っています。歯科医師がもう1人いれば稼働率も上がると思うので、今はどなたか良い先生がいないか探しているところです。患者さんにとっては、歯科医院というのは緊張してしまう場所だと思いますが、ぜひ気楽に来ていただきたいですね。わからないことがあれば、どんな些細なことでも丁寧に説明しますので、遠慮なくなんでも相談にいらしていただけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

詰め物(セラミック)/3万9600円~
かぶせ物(セラミック)/5万9400円~
総義歯/15万円~
インプラント治療/37万4000円~

Access