高橋 麻衣子 理事長、上田 敏彦 先生の独自取材記事
新百合ヶ丘ステーションクリニック
(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)
最終更新日:2024/09/26
新百合ヶ丘駅の目の前にありアクセスも至便な「新百合ヶ丘ステーションクリニック」。理事長の高橋麻衣子先生は、1990年に父の高橋啓泰院長が開設した同クリニックにおいて、専門である乳腺の診療を中心に多くの患者の相談に応じている。同クリニックは内科や外科、循環器科、皮膚科、整形外科などを専門とする医師が複数在籍するのも強みで、循環器を専門とする上田敏彦先生も「診療領域が広いと患者さんにもメリットが大きいと思います」と話す。各科の連携がスムーズで追加の診察や検査を当日中に受けられるほか、6階のグループ施設「新百合健康管理センター」とも連携を図り、早い段階での健康管理に努めているという。こうした同クリニックの診療方針について、高橋理事長と上田先生に詳しく話を聞いた。
(取材日2024年4月5日)
多くの診療科目に対応した利便性の高いクリニック
こちらのクリニックの特徴を教えてください。
【高橋先生】幅広くいろいろな診療科があるクリニックです。風邪などの日常生活の中でよくある疾患の診療はもちろんですが、例えば風邪で来院された方の診察をした上で他に気になる点があれば、二次的な検査を迅速に行えることが当クリニックの特徴の一つですね。在籍する医師たちも臨床経験が豊富ですから、その医師自身の専門ではない症状に関しても、適切な外来診療につなげることができます。大学病院などで診てもらう以前の段階のファーストステップとして、何か気になることのご相談に来ていただければと思います。
診療科目が多岐にわたっていて、利便性が非常に高そうですね。
【上田先生】僕は1990年の創立時からこのクリニックに携わっているのですが、新百合ヶ丘が発展していくにつれて、院長が地域のニーズに対応するため臨機応変に診療科目を増やし、専門の医師も呼び寄せていきました。僕は循環器が専門ですが、診察や検査をしているうちに、例えばこの患者さんは肺を診てもらったほうがいいのではと感じたら、すぐにクリニック内の他の診療科目の先生に紹介できます。診療科目が多く、さまざまな医師がいるメリットは大きいと思いますね。
院内での連携がスムーズなのですね。
【高橋先生】そうですね。私は大学病院にも勤務していますが、大学病院では規模が大きいだけに横の連携がなかなか難しいケースもあります。その点、こちらは地域のクリニックですから他の診療科目の先生との間にも高いハードルはなく、フットワーク軽く相談をして、患者さんに治療方針などをご提案できます。もし患者さんが健康診断や人間ドックなどをご希望される場合は、6階にあるグループ施設の「新百合健康管理センター」に紹介することもあります。そこで異常があったり、問診時に気になることがあったりする場合には、当院で追加の検査をするなど、必要に応じて連携していますね。
経験豊富な医師がそろう充実の体制
高橋先生、上田先生のご専門についてお聞かせください。
【高橋先生】私の専門は乳腺外科で、当クリニックでも乳腺一般の診療を行っています。マンモグラフィや乳腺の超音波検査、近隣の画像センターに依頼して行うMRI撮影、必要であれば組織の採取にも対応していますので、乳がんについて診断までを当クリニックで行うことができます。検査から診断まで2週間ほどでできるスピード感もクリニックの特徴ですね。また、大学病院では十分に診る余裕がないことも多い乳腺炎などの良性疾患の診療も行っています。
【上田先生】僕は循環器を専門に、大学病院で心臓や大動脈の外科手術を長年担当してきました。同時に当クリニックでも循環器内科の診療に長年携わってきました。ですから、心臓から末梢血管までおおよそ網羅的な対応ができます。また、こちらに外来で通っていた患者さんの訪問診療も行っています。僕だけで多くの患者さんを診られるわけではありませんが、できる限りの対応を行っています。
それぞれのご専門から、日常で気をつけてほしいことや、受診のタイミングなどについて教えてください。
【高橋先生】皆さんにお願いしているのは、月に1回でいいので自分の胸を触る習慣をつけることです。難しいことではなく、シャワーの時などに手で触ってみて、いつもと違うことがないか確かめてほしいですね。しこりや乳頭からの分泌、赤みが出ているなどの症状があればもちろんですが、「よくわからないけれど何かいつもと違う」といったことがあれば受診していただきたいです。自分の胸に対する健康意識を持つ「ブレスト・アウェアネス」を呼びかけています。
【上田先生】循環器は範囲が広いのですが、胸の痛みや動悸など心臓について気になったら受診していただければと思います。胸の痛みを訴えて、本当に心臓が原因であることはごく一部なのですが、そのごく一部の本当を見逃さないことが診療の基本です。実際には肋間神経痛など別の診療科の疾患が多いのですが、少なくとも心臓の疾患でないことがわかれば、それだけでも安心できると思います。
お二人の他にも、さまざまな診療科の先生が多数在籍されていますね。他の先生方の特徴を教えてください。
【高橋先生】当クリニックにはもともと外科医として経験を積んだ医師が多いんです。最も緊急性が高い状態の患者さんを見てきた医師たちですので、その怖さもよく知っていますし危険性のデッドラインも把握しています。外科医の経験が豊富だからこそ、早めに対応すべきことを案内できると思います。
【上田先生】院長が消化器を専門にしていることもあり、消化器に関するスタッフが充実していることも特徴です。胃腸の辺りがちょっと気持ち悪い、物を食べにくくなったなど、消化器系の悩みは日常的なものですよね。消化器をよく知るスタッフが複数人在籍していますので、軽い症状でも受診してみていただければと思います。
「念のための医療」で先手を打つメンテナンス
早めの受診が大切なのですね。
【高橋先生】そうですね。受診して何もなければ安心ですし、病気の疑いがあれば早めに手を打つこともできますから。人間ドックや健康診断は決められた内容の検査をするものなので、定期的に受けていてもそれだけでは漏れてしまう部分が必ずあります。ですから見落とされることがないように、診察の様子やご家族の病歴なども踏まえて、必要に応じて別の検査をお勧めするお声がけをすることもあります。体のメンテナンスに何が必要かを一般の方が知ることは難しいと思いますので、そうした「念のための医療」が大切だと考えています。もちろん、結果的に何も見つからなければそれが一番いいですし、検査を勧められることは時に煩わしく感じられるかもしれません。それでも、こちらが気になることをお伝えしていれば、いざ体調が悪くなった時にそれを思い出して検査を受けることにつながるかもしれませんよね。そんな思いもあって、お声がけをしています。
クリニックの展望を教えてください。
【高橋先生】地域のクリニックとしての私たちの特徴は、スピーディーな検査を行い疾患の早期発見・早期治療につなげられることと、日常生活で皆さんが多く経験する疾患の診療を行い、当たり前の生活ができるようにフォローすること。その2つの両立を継続しながら、さらにブラッシュアップしていければと思います。患者さんの状態が悪くなってからではなく、何か兆候があれば先手を打ってメンテナンスにつなげられるクリニックでありたいですね。
【上田先生】これまでも地域のニーズに応えながら診療の幅を広げてきましたので、それを継続していきたいですね。患者さんへのサービス面での課題としては、現在よりも待ち時間を減らせるよう、効率化を考えていくことが大切だと思います。
読者へのメッセージをお願いします。
【高橋先生】症状がはっきりわかっている方はもちろんですが、体調が「何かおかしい」という程度であっても、受診してご相談していただければ、何をしたらいいか提示ができると思います。経験豊富な医師が多く、充実した体制のクリニックですので、まずは初めの一歩として来院していただければと思います。