杉山 健 理事長の独自取材記事
杉山歯科医院
(大垣市/大垣駅)
最終更新日:2026/03/27
1984年開業の「杉山歯科医院」は、親子2代にわたって地域の歯科医療を支えてきた。2026年1月には旧クリニックから程近い場所に移転新築され、新しい機器や設備も導入。歯ブラシを抱えたクマの親子のロゴマークが目印の新クリニックは、ブラウン基調の落ち着いた2階建ての建物で、広い駐車場も完備している。「自分のこれまで学んできた知識、技術を地元に還元し、皆さんに“治療して良かった”と思っていただけるよう頑張っていきたい」抱負を語るのは2代目院長である杉山健理事長。長らく大学病院の口腔外科に携わり、現在も歯だけでなく口腔全体や全身に注意を払うことに重きを置く。4児の父親であり優しい笑顔が印象的な健理事長に、これまでの経験や得意な治療、設備のこだわりについて話を聞いた。
(取材日2026年3月3日)
ベッドタイプの手術室も備えた新しいクリニック
先生が歯科医師をめざされたきっかけやご経歴について教えてください。

1983年に父が開業した前院は、自宅が隣にあり、私も小さい時に虫歯になって父に見てもらった記憶があります。物心ついた頃から歯科医師として働く父の姿を間近に見ていたこともあり、自然と同じ道に進みました。その後、岐阜大学医学部附属病院歯科口腔外科に入局し、関連病院での勤務も含めて8年間ほど口腔外科に携わりました。当時の私にとって口腔外科は最前線のイメージがあり、口腔だけでなく全身管理を学べることも魅力だったのです。口腔腫瘍や外傷、歯性感染による重度の炎症や先進医療など貴重な経験をさせていただきました。社会人として医療人としていろいろなことを教わり、現在の診療姿勢の礎になっています。その後は、部活の先輩とのご縁で名古屋市内の歯科医院に勤務し、そこで一般歯科から矯正歯科、インプラント治療まで幅広く経験を積みました。
そして、2020年から親子で診療を始めたのですね。
歯科医師会の仕事などで忙しくなった父から「手伝ってほしい」と言われたことがきっかけです。正直なところ、それまで父の歯科医院を継ごうという考えはなかったのですが、当院を営む傍ら祖父の仕事も引き継いで働き続けてきた父をずっと見てきましたので、「あんなに1人で頑張ってきた父が言うなら……」という気持ちになりました。「今後は生まれ育った地域に貢献しよう」という決意が固まり、こちらに戻った次第です。2022年には院長に就任しました。当院には、父の代から勤めているスタッフも在籍しており、長く通われている患者さんにも変わらず安心してご来院いただけています。また、新しく加わったスタッフにも恵まれ、皆が患者さんに寄り添った対応をしてくれており、とても頼りにしています。
今年は移転新築もされました。新しいクリニックは、どんな点にこだわって作られたのですか?

まずは、何年たっても患者さんが居心地良くいられて、スタッフも気持ち良く働けるような持続可能な建物ということを重視しました。全体をブラウンと木目の落ち着いた色合いで統一しています。キッズスペースは、小さいお子さんも高齢者も同じ空間でいられるよう、待合室の一角にテーブルと椅子を置いてあるので、そこで本を読んだり動画を観たりできるようになっています。診療室は半個室で、隣との間にはガラス窓を作るなどして適度なプライベート感とオープン性があるよう設計しました。親子や車いすでも入れる大きめのファミリー診療室もありますし、チェアではなく手術台としてのベッドのある手術室やリカバリールームもあります。手術室は一番こだわった点ですね。私が大学病院で診療していたこともあり、安心して手術ができるような仕様にしたかったのです。麻酔科の医師や歯科技工士さんなども入れるような設計になっています。
得意のインプラント治療はさまざまな症例に対応
大学病院の歯科口腔外科ではどのような診療をされていたのですか?

大学病院では、悪性腫瘍に対する手術や再建手術、時には顎や舌を失った方に対して腕から血管ごと移植するという手術にも携わっていました。移植の手術は心臓血管外科でも使われるような手術室で顕微鏡をのぞきながら糸をつなぎ合わせていくもので、そうした血管つきの手術をする病院は国公立でも少なかったと思います。朝から夜まで、当直の時は泊まり込みで対応していましたね。また岐阜大学大学院では、「しずい細胞プロジェクト」に参画し、歯髄(しずい)細胞を用いた再生医療の研究をしていました。ヒトの親知らずから細胞を採取して歯髄細胞を樹立し、脊椎損傷モデルラットへの移植を行い、その治療効果の検証を行っていました。
そうしたご経験は現在、どのように生かされていますか?
「歯が痛い」と言って来られた方でも、歯だけでなく粘膜疾患がないかどうかも含め、必ず口腔全体をチェックする習慣が身についています。さらに既往歴をお聞きして、全身の健康状態を把握するようにも気をつけています。例えば扁平上皮がんが体のどこかで起こった方であれば、より注意して診療しなければいけません。歯科口腔外科は奥が深く、年数を重ねるほど理解が深まり、診療の力も上がってくるもの。その経験値は診療に役立っています。また、悪性腫瘍の疑いがあればすぐに病院の歯科口腔外科をご紹介するのですが、患者さんにとっても不安なことは多いですよね。病院ではどんな検査や治療をするのか、どのように治療が進むのかなど、具体的な情報をお伝えして患者さんの不安軽減に努めています。
先生が得意とする治療を教えてください。

歯科口腔外科の経験から、インプラント治療や抜歯は多く経験してきました。単純なインプラント埋入だけでなく、残っている歯が数本しかない方、グラグラの歯ばかりで噛めない方、入れ歯の取り外しが合わない方でも劇的に変わるインプラント治療法があります。1本ずつインプラント埋入したり、骨を造成しようとすると数ヵ月から数年かかってしまいますが、この方式なら1回の手術で完了し、即日もしくは翌日には取り外しのいらない歯が入ります。入れ歯のように取り外しも必要ありません。当院では、本格的な手術室をはじめ、静脈内鎮静法により術中の負担の軽減を図り、専門の歯科技工士さんに歯を作製してもらえるので、安心して手術を受けられるように体制を整えています。
子育ての話もしつつ「かかりつけ医」的な存在として
患者さんと接する中で心がけておられることはありますか?

病院勤務時代も術前術後などに患者さんとよくお話ししていたので、患者さんとはたくさんお話ししたいですね。歯科医院は地域の「かかりつけ医」的な存在で、患者さんの生涯にわたる健康を支え続けるもの。今は子育て世代の方も増え、お話しすることも多いのですが、教科書的なアドバイスだけではなく、一生懸命子育てをされている親御さんの気持ちに寄り添ったお話を心がけています。私には双子を含めた4人の息子がいるのですが、子育ては本当に大変。できる限り子育てに関わっているので、そうした日常の話を診療中にお話しすることもあります。
先生が診療において大切にされているのはどんなことですか?
名古屋で勤務した歯科医院の院長から、多くのことを学ばせていただきました。その先生の「正しい診査・診断をして正しい治療計画を立てる」という言葉が心に残っています。きちんと検査をして必要な資料を得て、その上で的確に診断し、その患者さんにあった最適なオーダーメイドの治療に結びつけることが重要だということ。お口の中のことは患者さん本人にもわからないことが多いと思いますので、現状の問題点や治療計画などを丁寧にご説明して「なぜこの治療が必要か」を理解していただき、患者さんの声にも耳を傾けながら治療を進めていきたいです。「抜かれた」「削られた」という患者さんの不信感がないのがベストですね。
地域の患者さんへメッセージをお願いします。

大学院で学ばせてくれた両親には感謝していますし、そこで出会った人との関わりにも感謝しています。幅広い経験値が得られたという感謝があるので、得た経験を地元に還元してというと大げさですが、地域の患者さんに喜ばれる治療をしていきたいという思いがあります。何でもそうですが、引き出しが多いほうがいいと思うので、より多くの治療ができることで一人でも多くの患者さんの笑顔を引き出していきたいですね。どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/30万円~、矯正/20万円~、骨造成/5万円~、セラミック/4万4000円~、複数のインプラントで義歯を支える治療/70万円~
※詳しくはクリニックへお問い合わせください。

