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田原 雅樹 院長、田原 秋彦 先生の独自取材記事

田原歯科医院

(可児郡御嵩町/御嵩駅)

最終更新日:2023/12/27

田原雅樹院長、田原秋彦先生 田原歯科医院 main

名鉄広見線御嵩駅から6分ほど歩くと、大きな道路沿いに「田原歯科医院」が見えてくる。院長を務める兄の田原雅樹先生と弟の田原秋彦先生が同院の診療に携わるようになったのは、今から約30年前のこと。「患者さんの希望に可能な限り“何でも”応えたい」という姿勢のもと、一般歯科をはじめ矯正治療や口腔外科などにも幅広く対応するだけではなく、歯を守るための予防歯科の啓発や、通院が難しい患者のもとへ足を運ぶ訪問診療、学校歯科医としての学校保健活動にも力を注ぐなど、地域のためにさまざまな取り組みを行っている。地域に根差した歯科医療を日々実践する2人に、診療に対する思いを、歴史をひもときながら語ってもらった。

(取材日2019年3月22日)

代々受け継がれてきた地域医療を継承

これまでの貴院の歩みをお聞かせください。

田原雅樹院長、田原秋彦先生 田原歯科医院1

【田原院長】当院は父が開業し、私たちが診療に加わるようになったのは約30年前のことです。当院自体の歴史も長いですが、実はわが家は高祖父の代から続く医療の家系で、今も親類が近隣でクリニックを営んでいるんですよ。「健康を守る」という広い観点でいえば、100年以上にわたって地域に深く関わってきたといえるかと思います。私たちが診療に加わったタイミングで、この建物を改築。一般歯科をはじめ入れ歯やかぶせ物といった補綴物の作製、外科的治療を行う口腔外科、矯正治療や予防歯科など、お口のことに関する一通りの相談やご希望には、可能な限り何でも応えられるように体制を整えました。

改築からしばらくたつとのことですが、清潔感があり年月の経過を感じさせませんね。

【田原院長】診察室から見える庭は、造園が趣味だった父が造ったものなんですよ。建物の設計は、建築家であるいとこにお願いしました。私たちも建築好きなのですが、凝った造りになっていますから良い意味で「クリニックらしくない」と感じています。使い勝手については、明言を避けますが(笑)。ただ、矯正治療で活用するセファログラムなど、治療に役立つ設備は一通りそろえています。特にこだわっているのは滅菌機器類ですね。大型の機器を備えるなどして、衛生管理の徹底を心がけています。
【秋彦先生】清潔で居心地の良い空間で治療を受けられることは、安心感や信頼感につながるものだと思うんです。多くの患者さんを診る中でも、診察台のクリーニングや院内の手入れには気を配っていますね。

お二人のご経歴についてもお伺いいたします。

田原雅樹院長、田原秋彦先生 田原歯科医院2

【田原院長】父が歯科医師でしたから、自然と歯科医師になることを考えていたように思います。岐阜歯科大学(現・朝日大学)を卒業後、歯科病院で5年ほど勤務した後、こちらに戻ってきました。勤務先が病院だったこともあり、歯科全般のスキルを磨くことができましたね。また、矯正治療については15年ほど専門施設に通って勉強してきました。この経験もあって、今でも口腔外科や小児矯正などは私が担当しています。
【秋彦先生】私は、もともとは建築や工学系の道に進もうかと思っていました。でもやはり、父の影響でしょうか。歯科医師を志すようになっていましたね。歯科医師になった当初は補綴治療を専門としてきましたが、だんだんと歯を守ること、歯周病治療の重要性に目が向くようになり、一時はスウェーデンに留学したこともあります。現在は補綴治療やインプラント治療、歯周病治療をメインで担当し、加えて訪問診療にも携わっています。

病気を防ぐことを第一に。予防歯科に注力

さまざまな診療に応じる中で、特に力を入れていることは何ですか?

田原雅樹院長、田原秋彦先生 田原歯科医院3

【田原院長】予防歯科ですね。取り組み始めて、もう20年ほどになるでしょうか。現在は常勤・非常勤を含めて7人の歯科衛生士とともに、患者さんの口腔内ケアを行っています。また、以前より私は小学校、彼は中学校の学校歯科医も務めていて、歯磨き指導や歯科衛生士による「予防教室」の開催などにも力を入れてきました。そのかいもあってか、御嵩町としても生涯を通じて予防歯科に取り組める地域となるべく、岐阜県内では早い段階で「御嵩町民の歯と口腔の健康づくり推進条例」を制定して取り組むようになっていきました。こういった動きからも、地域全体に予防歯科の意識が広がっているように感じます。

予防歯科に力を注ぐようになったきっかけについて教えてください。

【田原院長】今でこそ予防歯科という言葉が社会全体に広まっていますが、私たちがこの町に戻ってきた当時は、虫歯や歯周病などの治療で通う患者さんがほとんど。治療しても、すぐ別の場所が悪くなるといったような、いたちごっこ状態の患者さんも珍しくありませんでした。そんな治療に明け暮れたことから、病気を治すことだけではなく、病気を防ぐことがいかに重要であるかに気づかされたんです。そこから、診療に予防の観点を取り入れるようになったのです。
【秋彦先生】来る日も来る日も治療していましたから、指にまめができたこともありました。あの時ほど「歯科医師はこんなにも大変な仕事なのか」と思ったことはないです(笑)。予防歯科の大切さを知ってもらうことは、一朝一夕で実現するものではありません。診療体制や環境を整えながら、診療を通して地道に患者さんへブラッシング指導や定期検診の大切さを伝え、少しずつ浸透させていきました。

現在では、患者さんの傾向も変わってきているのではないでしょうか?

田原雅樹院長、田原秋彦先生 田原歯科医院4

【秋彦先生】定期検診やメンテナンスの患者さんと、治療を目的とする患者さんが半々で、治療後にメンテナンスに移る患者さんも多いです。また、長く診療を続けてきたことで患者さんも高齢になっていき、訪問診療のニーズも高まっています。現在は私と歯科衛生士とで介護施設などを訪問して、診察や口腔内ケアを行っています。その様子を目にして、他の入所者の方から「私もお願いできないかしら?」と相談されるケースも少なくありません。他にも、以前嘱託歯科医をしていたご縁もあって、障害者施設の入所者の方々に週1回当院へ来ていただいて診療を行っています。

押しつけるのではなく、求められる歯科医療を提供する

本当に「何でも応える診療」を実践されているのですね。

田原雅樹院長、田原秋彦先生 田原歯科医院5

【田原院長】できることは、できる限り応えるというのが私たちのスタンスですからね。子どもからお年寄りの方まで、患者さんの年齢もお悩みもさまざまです。そこで、「うちでは、それはできない」と、お断りすることが極力ないようにしたいんです。その一心で、これまで診療環境を整えたり、研鑽を積んだりしてきました。診療体制も充実させたいと、現在は非常勤で小児歯科を専門とする女性の先生と、補綴治療を専門とする先生にも診療に入ってもらっています。

診療で心がけていることを教えてください。

【田原院長】患者さんの希望を第一に考える。これに尽きますね。自分の思いを押しつけるのではなく、望んでいることをくみ取り、治療にとって希望を形にすることに徹しています。医療的な観点でいえば、それは100点とはいえない治療かもしれません。でも、まずは望んでいることを実現できなければ、その次にも進めないと思うんです。
【秋彦先生】若い頃は、それこそ「これが最善だ」と思う治療を提示するばかりだったかもしれません。しかし、必ずしもすべての患者さんが「最善な治療」を求めているわけではありませんよね。治療に求めること、価値観は千差万別です。自分と同年代の方であれば、自分ならどうしてもらいたいか、自分の家族だったらどうだろうか、といったように、自分の身近な存在に置き換えて、患者さんの立場から考えるようにしています。

今後の展望をお聞かせください。

田原雅樹院長、田原秋彦先生 田原歯科医院6

【秋彦先生】歯のことに限らず、人生は“今”の積み重ねで、より良いものになるのだと思っています。今を良くすれば、その先にある未来も、今が積み重なってできた過去も、良いものになるでしょうから。そんな思いもありますから、患者さんに少しでも「ここへきて良かった」と感じてもらえる診療をめざし、地域の皆さんの健康寿命の延伸に貢献していきたいですね。
【田原院長】予防の一環では、フッ化物洗口を広めていきたいですね。現在、御嵩町では保育園と小学校でフッ化物洗口を実践してもらっていますが、今は高齢者の根面う蝕も問題になっています。年齢にかかわらず、フッ化物洗口のメリットについて、啓発に努めていきたいです。そして今後も、皆さんの健康を支えていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正治療/30万円~、インプラント治療/30万円~

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