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飯田 敏博 院長の独自取材記事

いいだ歯科

(羽島郡笠松町/笠松駅)

最終更新日:2024/02/09

飯田敏博院長 いいだ歯科 main

生まれも育ちも笠松という飯田敏博院長が「いいだ歯科」を開業したのは、今から約25年前。子ども時代からスポーツが得意で、現在もゴルフを楽しんだり、歯科医師会の野球部の監督を務めている。そんな飯田院長が診療で心がけているのが、どんなときも患者のことを第一に考えること。「痛い」「怖い」などのマイナスイメージがついて回る歯科診療だが、飯田院長は誰もが通いやすいと感じられるようにと心を砕いてきたという。時にほほ笑み、時に真剣な表情を浮かべながら診療にかける思いや、「町の歯医者さん」としてのスタンスを語る姿に、飯田院長の誠実な思いがにじみ出ていた。

(取材日2019年7月31日/情報更新日2024年2月6日)

こだわりの詰まった空間で、地域に根差した診療を実践

開業のきっかけや患者さんの特徴について教えてください。

飯田敏博院長 いいだ歯科1

歯科医師となってから「開業するのであれば地元で」と漠然と考えていました。松本歯科大学卒業後は一宮市の一般歯科医院で6年ほど勤務し、1997年に開業しました。卒業後すぐに開業医の先生のもとで修行することになりましたから、幅広く経験を積んでこられたと思っています。一宮と笠松は近いですし、今でも当時の患者さんがメンテナンスで通院してくださっているんですよ。開業当時からの患者さんも多く、長いお付き合いをさせてもらっていますね。年齢層は子どもから高齢の方まで幅広いですが、最近では小さかったお子さんが成人し、子どもが生まれたなんて話もよく耳にするようになりました。

診療空間をつくる際、どのような点にこだわられましたか?

まず意識したのが「クリニックらしさ」があまり感じられない、気構えせずに通える雰囲気をつくることでした。外壁をれんが調にしたのも、建物自体が当院の看板となるような、印象的なデザインにしたいと思ったからです。実は骨組みも、鉄筋ではなく木造なんですよ。ご自宅のようにリラックスしてもらえたら、と待合室には畳敷きの小上がりを用意しました。子どもが寝転んで診療を待っていることもありますし、ソファーより正座のほうが楽というお年寄りも多いので、重宝しています。一方で清潔な診療環境づくりにもこだわり、開業時から殺菌灯つきのスリッパボックスを使っています。診療器具の衛生対策として、滅菌器を3台導入しました。他にも、レーザー機器を2台と空気清浄機、花粉や臭いなどが入りにくくするため風除室を設けました。

そのほか、重視された点についてお聞かせください。

飯田敏博院長 いいだ歯科2

院内は全体的にゆとりを持たせ、車いすの方でもスムーズに移動できるよう診療室はオープンタイプにしました。いつでも診療の様子を把握できるようにしたかったんです。あと、僕もスタッフのみんなも常に隠し事のない、ありのままの姿で診療できるようにしたいとも考えました。プライベートを守ってほしいという方は、診察室奥の診療台を案内するなどして対応しています。待ち時間の間、少しでもリラックスしていただくために、各チェアにそれぞれ液晶モニターを設置しました。あと、開業当初より口腔内カメラと備えつけの口腔外バキュームを設置しているのですが、これは使用時に大きな音がするので、隣の診察台の会話をさえぎる「見えないパーティション」の役割もしてくれています。

歯科医師としての責任を全うするため、診療に尽力する

そもそも、どうして歯科医師を志されたのですか?

飯田敏博院長 いいだ歯科3

最初のきっかけは、親への反抗心でした。両親は飲食店を営んでいたので、親としては息子に後を継いでもらいたかったと思います。でも10代の頃は、親と同じ道を歩むのが嫌だと思ってしまって。さまざまある職業の中で歯科医師を選んだのは、もともと僕がむし歯っ子だったから。歯科医院に通う機会も多く、お世話になっていた先生がとても優しくて、子ども心に歯医者さんはかっこいいと感じていたんです。そんなこともあり、ある種自分の生い立ちの流れに沿って高校3年生の時に松本歯科大学を受験することを決めました。でも進学が決まった時、歯学部を卒業できれば歯科医師になれるわけではなく、大学入学はあくまでもスタートに立てただけと気づいて。「これは生半可な気持ちではいられないぞ」と、気持ちを引き締めて勉学に励みましたね。

院長のモットーは何ですか?

開業を決めた際「患者さんにとって名医にはなれなくても、良医ではありたい」と考えました。僕もむし歯に悩んだ時期がありますし、歯医者さんにもたくさんお世話になってきた身です。だからこそ治療する側となったら、少しでも痛くないように、そしていつまでもおいしくごはんを食べていただけるようにしたいと思いました。診療では麻酔の際、痛みや恐怖心を与えないよういかにも注射器に見えないようなタイプを採用したり、レーザー機器を用いたりと、技術的な面にも配慮を行き届かせていますが、それ以上に重視しているのが精神面の配慮です。患者さんが緊張せずに過ごせるように丁寧な説明や応対を徹底するのは当然ですが、強い痛みを訴えているのであれば、応急処置で済ませるのではなく、お待たせすることになっても、その日のうちに根本的に改善できるように努めています。患者さんの不安を解消する。それが僕の役目だと思いますから。

長年診療してきた中で、患者さんにも変化はありましたか?

飯田敏博院長 いいだ歯科4

開業時からしばらくは、なかなか歯科医院に通えずひどい状態になってしまっていた患者さんや飛び込みの急患も少なくありませんでした。でもそのような患者さんは今ではめっきり減り、患者さんの多くがメンテナンス目的の方です。予防歯科は開業当時から力を注いでいることの一つです。当院が開業した20年前といえば、世間的には今ほど予防歯科やメンテナンスに対する関心が高くない時代でしたが、僕自身としては今後予防歯科が重要と考えられる時代を迎えると予想し、積極的に啓発してきました。以前には患者さんにおはがきを送るなどして定期的な受診を促していましたが、最近は自発的に次の診療を予約される患者さんが増え、おはがきを送ることはなくなりました。

これからも患者にとって“良医”であり続けたい

これまでを振り返り、改めて先生にとって歯科医師という仕事をどのように捉えますか?

飯田敏博院長 いいだ歯科5

結果として、自分に合っている仕事に就けたのではないかなと思います。人と人との関わり合いが好きですし、この町にはプライベートでも交流のある仲間がたくさんいて、そんな仲間も日常的に診させてもらっています。僕のことをよく知る方も多いですから、もしかしたら僕はあまり歯科医師らしく捉えられていないのかも、とも思います(笑)。でもこの環境のもとで、長く地域密着型の診療を続けてこられたのも、きっと自分が根っからの「町の歯医者さん」だからでしょう。専門的な治療が必要と判断した場合にはすぐに専門のクリニックや病院をご紹介するなど、地域連携を図りながら、患者さんの心に寄り添う診療をこれからも実践していくつもりです。

今後取り組んでいきたいことなどございますか?

変わらず、誰でもかかりやすいクリニックであり続けたいと思っています。最近はお子さんの受診が減ってきましたが、小さなお子さんはもちろん妊婦さんの診療にも応じています。妊婦さんには、よくこんな質問をするんですよ。「生まれてくる赤ちゃんのお口の中には、むし歯や歯周病の原因菌はいません。ではどこからやってくるのでしょうか?」と。答えは、お母さんをはじめとした、ご家族からです。赤ちゃんを迎えるご家族のお口の中が健康でないと、お子さんにも影響するといえますから、ご家族でかかっていただけたらうれしいですね。あとは、最近皆さんの意識も高まり、ホワイトニングの需要も高まっているように感じますので、今後はホワイトニングの導入も検討しています。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

飯田敏博院長 いいだ歯科6

お口に関する悩みを抱えていても、忙しくて足を運べない、診療が怖いから行きたくないと、受診の機会を逃してしまう方は少なくないと思います。でも、やはり放置してしまうのは良いこととは言えません。また、何もトラブルはないと思っていても、気づかないうちに異変が出ている場合もありますから、定期的にチェックしてもらうのも大切です。最近では、かかりつけの歯科医院を持つと、生涯で負担する医療費の軽減につながるといわれています。ありがたいことに、多くの患者さんに受診していただけていることで、多少お待たせしまうことがあり、心苦しい限りですが、納得いくまで説明を重ねて、できる限り少ない通院で改善できるように努めています。どうぞ気軽にご相談ください。

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