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猪狩 有博 院長の独自取材記事

イカリデンタルクリニック

(横浜市青葉区/青葉台駅)

最終更新日:2021/10/12

猪狩有博院長 イカリデンタルクリニック main

青葉台駅から徒歩2分、「イカリデンタルクリニック」を訪ねた。院長を務めるのは猪狩有博先生。優しく穏やかな物腰でありながら、話の端々からは仕事に対する確固たる信念がうかがえる。幅広い診療を提供する同院では、患者とハートで接することを信条に、スタッフ育成にも力を入れる。一方、青葉区の地域医療担当として、歯科業界全体で抱えるざまざまな問題の解決に奔走。全力で日々の仕事に向き合う猪狩先生に、たっぷりと話を聞いた。

(取材日2016年6月28日)

青葉台で約20年、信頼と安心の治療を幅広く提供

開業されて約20年、この地域への思いをお聞かせください。

猪狩有博院長 イカリデンタルクリニック1

以前、田園都市線沿線に住んでいたことがあり、その頃からいつかは住みたいと考えていた青葉台で1997年に開業しました。開業に際しては、この地域周辺に住んでいらっしゃる方も遠方の方も来院しやすい、駅前という立地に非常にこだわりましたね。 青葉台に開業してみて、虫歯の罹患率が低いということもさることながら、診療に際しても前向きな患者さんが多く、こちらの説明に対しても良い反応を示してくださいますので、治療のやりがいを感じます。また、レベルの高い治療を要求されることもありますので、化学的根拠に基づく確実な診断と治療計画で、信頼と安心の治療を行うよう努力しています。そのためには歯科医師、衛生士、技工士が一緒に治療を行うというチーム医療の質を高めなくてはならないと考えています。

こちらではどのような治療が受けられますか?

虫歯・根管治療や歯周病治療といった一般歯科から、審美歯科、矯正歯科、インプラント治療、義歯治療、スポーツ歯科など幅広く手掛けています。小児歯科から高齢者の訪問診療まであらゆる世代の方の治療をさせていただいていますね。開業前の研修時代に根管治療とともに基礎となる歯周治療、審美治療の経験を積みましたが、それが今の治療の礎となっています。その際に、審美治療はしっかりとした基礎治療の上に成り立つもので、見かけだけの美しさとは違うと学びました。当院では先端のオールセラミック、ジルコニアから保険適応の材質まで数多く取りそろえています。また、私自身日本をはじめ米国歯周病学会にも参加し、インプラントなどを含め最新の知識と技術を提供できるよう努力しています。なるべくたくさんの患者さんのご希望に添えるようにしたいですね。

診療の特徴や医院での取り組みを教えてください。

猪狩有博院長 イカリデンタルクリニック2

インプラントにおける難症例に関しては、安心・安全に治療を行うためにナビゲーションシステムを導入しています。歯科用CTで撮影したデータをもとに最適なインプラント位置を診断し、精度の高い手術の実現につなげています。また、治療における安全性を高め、院内感染を予防するために衛生管理を徹底しています。衛生という観点でいうと、例えば治療前にコップ1杯の水でうがいすると75%、歯みがきで90%、消毒薬でうがいをした場合は98%の口腔内細菌が減少するといわれています。そしてこの状態がおよそ1時間半持続しますので、抜歯の際などは必ず消毒薬でうがいをしてもらうようにしています。口に触れる器具類はすべて、オートクレーブなどの装置による高圧蒸気滅菌を行い、コップ、エプロン、手袋など可能な限りディスポーザブル(使い捨て)製品を使用しています。

高い技術とハートを大切に患者に接する

先生の少年時代や歯科医師をめざしたきっかけについてお聞かせください。

猪狩有博院長 イカリデンタルクリニック3

東京都江戸川区に男ばかり4人兄弟の末っ子として生まれました。わんぱくで好奇心旺盛、少しもじっとしていない子どもだったと思います。体を動かすことが大好きで、野球などのスポーツに汗を流す毎日でした。 歯科医師になりたいと思うようになったのは高校2年生くらいの時ですね。当時港区南麻布に「大津デンタルクリニック」という親戚のデンタルクリニックがありました。虫歯治療の中でも根管治療に関してはとても質の高い治療を行っており、現在でも「オピアンキャリア法」という名でその治療法が多くの先生に臨床で取り入れられています。そこに治療を受けに行くたびに、歯科医師や衛生士、技工士が生き生きと働く姿や、当時の開業医としては高い水準の設備、研究室を備えたクリニックを目の当たりにし、自分も医学を志すならば歯科医師に、と考えたのです。研修時代には私もそこでみっちりと臨床を学びました。

実際に歯科医師になられて、日々の診療で心がけていることは何ですか?

確実に技術を提供できるような診療を心がけています。ただし、技術ばかりが優先するのではなく、あくまで技術は歯科医師として最低限のことです。技術を持ちつつも最終的には人と人との関わり合いがなくてはなりませんから、ハートで患者さんに接するという気持ちを忘れずにいたいと思っています。技術とハートを持って人と接する、この2つを両立して、はじめて良い医療と言えるのではないでしょうか。そして、これは医療人として当たり前のことですが、保険診療でも自費診療でも同じような気持ちで治療にあたり、技術で差をつけることのないようにスタッフに周知徹底しています。使用する材料や方法など違いはありますが、治療を行う私の気持ちには何ら違いはありません。良い治療を行うためには、自分の持っている力を出し惜しみしてはならないのです。

スタッフにはどのような指導をされているのですか。

猪狩有博院長 イカリデンタルクリニック4

細かな技術はもちろんですが、治療前から患者さんに安心感を与える接し方や言葉遣い、治療中の声掛けの仕方、口元の触れ方に至るまで、私が直接指導しています。患者さんからスタッフの対応にお申し出があった場合は誠実に受け止め、一緒に改善していきます。私自身、若い頃は自信満々にやってきた時もありましたが、クリニックを運営しながら自分の子を社会人に育てる中で、いろいろと見えてくることがありました。医療の仕事に限らずどんな仕事でも、原点は働く人の姿勢にあると思っています。新人のスタッフが田舎に帰った時に、「都会で仕事をしているだけあって成長したね」と言ってもらえるように育てることが私の使命です。私自身まだまだ成長すべき部分はありますが、そういった人間として大切な部分を最低限教えられるように歳を重ねていきたいですね。

歯科医療を必要とする人のために地域でできることを

小さなお子さんのいる保護者の方に伝えたいことはありますか。

猪狩有博院長 イカリデンタルクリニック5

虫歯予防には、一般的にはシュガーコントロール、つまり砂糖の摂取を上手にコントロールすることが重要だといわれています。そして、量の調節も重要ですが、保護者の方に目を向けていただきたいのは生活リズムを整えることです。生活リズムが乱れ、だらだらとご飯やおやつを食べていると、虫歯のリスクが増えてしまいます。シュガーコントロールや歯ブラシの仕方だけでなく、生活習慣の改善にも目を向けていただきたいですね。

クリニック外での地域医療活動にも力を入れられているそうですね。

現在は青葉区歯科医師会の地域医療担当として、クリニック外の活動にも積極的に取り組み、歯科業界全体で抱えるざまざまな問題の解決に向けて忙しい毎日を送っています。活動に力を入れるようになったきっかけは、東日本大震災でしょうか。被災地で医療救護活動に従事したことで、医院に来ることができない人たちのためにも力を尽くしたいと、以前にもまして思いを深めるようになりました。現在は昼休みを利用して、地域で歯科医療を必要とする人たちのために訪問診療を行っていますが、訪問診療には寝たきりの姿勢の人に精密な治療を行うことが難しいという側面もあります。健康なうちに医院で治療を進めておけば、万が一訪問診療の必要がでてきた場合でも最小限のケアで済みます。今後ますます高齢化が進む社会で、私たちが今すべきことは何か考えて実行していきたいです。

今後の展望をお聞かせください。

猪狩有博院長 イカリデンタルクリニック6

歯科、医科など科学分野は日々進歩しています。もちろん治療が確立され、何十年もの間変化しないものもありますが、科学的根拠に基づいた確実な診断と治療を行うべく、臨床に取り入れるべき最新の技術と知識に関しては常にアンテナを張り巡らせておきたいですね。そして、その技術や知識を患者さんに提供し、ゆくゆくは私と同じ考えをもつような後進を育てていくことができたら、と考えています。クリニックの診療に全力で取り組む一方、地域の医療活動にも尽力していきたいですね。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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