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林 一宏 院長の独自取材記事

大幸歯科クリニック

(名古屋市東区/砂田橋駅)

最終更新日:2021/10/12

林一宏院長 大幸歯科クリニック main

名城線の砂田橋駅から徒歩約5分。住宅街の一角に「大幸歯科クリニック」がある。院内は温かみを感じる落ち着いた雰囲気で、診療スペースには2つの半個室のほかに完全個室を用意し、精密治療にも対応できる設備が整えられている。院長の林一宏先生は、噛み合わせを重視した包括的治療で、口腔内だけでなく全身の健康維持も視野に入れた歯科治療を実践。時間や手間がかかっても、患者一人ひとりと誠実に向き合う診療スタンスは開業当初からぶれることなく、患者との信頼関係の構築につながっている。歯科医師としてのこれまでの歩みや、診療に対する想いについて、林院長に話を聞いた。

(取材日2019年4月27日)

ベテラン歯科医師でありながら、学ぶ姿勢を持ち続ける

貴院を受診される患者層についてお聞かせください。

林一宏院長 大幸歯科クリニック1

1993年に開業した当初はご近所にお住まいの方が中心でしたが、次第に紹介やクチコミで来られる方が増え、今は広いエリアから患者さんが足を運んでくださっています。当院は入り口に看板が1つあるだけなので、ご近所の方の中にはここにクリニックがあることに気づいていない方もおられるかもしれませんね。患者さんからのニーズが高いのは義歯と噛み合わせの治療で、精密な入れ歯を作ってほしいと、遠方から通院されている方もいます。そうした患者さんの期待に応えるため、2008年にクリニックをリニューアルし、より精密な歯科治療に対応できるよう設備を整え、衛生管理も徹底させました。

開業される前はどのような経験を積んでこられたのですか?

大学卒業後は臨床経験を積むため、四日市市の歯科医院で5年間勤務しました。実際に臨床の現場で感じたのは、患者さんが満足する治療を提供するには、学校で教えてもらった知識だけでは全然足りないということでした。そんな時に当時の院長(西城先生)先生が勉強会に誘ってくださり、その姿を見て歯科医師は一生懸命勉強するものだと強く感じました。また、スキルアップに必要な勉強会があれば、東京、横浜、大阪と場所を問わず参加させていただいたおかげで、新しい治療技術の習得のほか、先生によって考え方なども大きく異なることも知れました。現状に満足することなく、研鑽し続けるスタンスは変えずに、今も勉強会に参加しています。

西城先生からは、現在の診療の礎となる多くのことを学ばれたそうですね。

林一宏院長 大幸歯科クリニック2

治療技術が身につくと、コストダウンや時間短縮のために治療をカスタマイズしがちになりますが、西城先生は治療の基礎を非常に大切にされる方でした。基本的な治療を一から指導していただくと同時に、歯の神経や歯茎の治療、歯の削り方やきちっと型取りするための方法や材料の特性などこれらすべてが高度な水準にバランスされてはじめて長期に安定した良い治療になることや、一口腔一単位で包括的に治療する大切さを教えてくださいました。そして、院内に技工所があったので実際に患者さんの被せ物や入れ歯を作る機会にも触れ、技工士さんの立場から臨床を行うこともでき色々な意味で歯科の基礎を身につけることができたと思います。西城先生は僕にとって師匠と呼べる存在ですね。

全身の健康を見据えた噛み合わせ重視の歯科治療

専門的に学ばれた分野はありますか?

林一宏院長 大幸歯科クリニック3

インプラントや歯周外科など、いろんな治療技術を習得してきましたが、いまひとつ物足りなさを感じていました。診療に励む傍ら、正しい嚙み合わせを学ぶことが重要では。と考えるようになりました。嚙み合わせの分野はさまざまな考え方があります。ある時、東京の大学の先生に巡り合い、それについて教えていただくことになりました。嚙み合わせが悪いと物が噛みにくい、歯や顎に痛みが生じるといった問題だけでなく、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。逆に姿勢の悪さや骨格のずれ、首や肩のコリにより筋肉がうまく働かない、さらには精神的なダメージによって、噛み合わせが崩れることもあります。歯科医師の仕事は基本的には口の中を診ることですが、当院では歯だけを診るのではなく、立った時の姿勢や歩き方、骨格や筋肉のバランス、年齢や生活習慣も考慮しながら、正しい噛み合わせを見据えた治療をめざしています。

噛み合わせの治療はどのように進めるのですか?

一つの例ですが、一般的な補綴治療は型採りを行って次回に補綴物を装着します。当院では型取り後、次回に補綴物をいきなり装着するのでなく、一度ワックスを使って歯を作り歯の位置や高さ、形を確認し、実際に装着し顎を動かし、その動きにマッチした物をワックス上に作りそれからはじめて補綴物を作っていきます。歯は年齢とともに動き、生活様式や食いしばりなどの癖によって、噛み合わせは常に変化し続けます。1日の中でも朝と夕方では、噛み合わせの位置が変わっていることもあるんですよ。また、1本の歯を治療したことにより、口腔内全体の噛み合わせのバランスが崩れてしまうこともあります。なので噛み合わせは、上下の歯が当たらなければ良いというその場しのぎの治療ではなく、歯の変動や顎の動きに合わせて、治療後の口腔内の状態を予測しながら、長期にわたって安定した噛み合わせをめざすことが重要なのです。

診療方針についてお聞かせください。

林一宏院長 大幸歯科クリニック4

将来の歯の動きまで予測して精密に行う噛み合わせ治療などは、内容を理解してもらうことが難しく、患者さんによっては時間や費用もかかります。また、治療後の状態を保つには、定期的な検診が必要です。その方にとっていくら良い治療であっても、患者さんが納得していないのにこちらの考えだけで進めてしまっては、治療の押しつけになってしまい、満足のいく成果を得ることはできません。治療を行う際は、その方の細かな要望と現状をきちんと把握し、治療内容を丁寧に説明した上で、患者さんが当院の治療方針に納得されてから治療を開始しています。また、患者さんに嘘をついたり隠しごとをしたりしない、僕自身が確信を持てない治療はやらないというスタンスを昔から徹底しており、患者さんとの信頼関係を大切にした診療をモットーにしています。

「自分の家族なら」という視点で治療計画を立てる

患者さんとはどのような想いで接しておられますか?

林一宏院長 大幸歯科クリニック5

治療計画を立てる際は、「もし自分や自分の家族が治療するなら、どの治療を受けたいか?」といった視点で、患者さんにとって最適だと思われる治療を提案するようにしています。もちろん、その方の考えや希望を尊重し、僕の信念や理想だけを押しつけることはしませんが、患者さんのことを自分の家族と同じレベルで大切に考えています。この診療スタイルを開業当初から続けているので、1日にたくさんの方を診ることはできませんが、一人ひとりと丁寧に向き合い、僕を信頼して来てくださる方に喜んでいただける治療を続けてきたことを考えると、自分の方針を変えずにやってきて良かったと思います。

信頼する歯科技工士の存在が大きいそうですね。

質の高い歯科治療を提供する上で欠かせないのが、精密な補綴物や義歯を作製する歯科技工士の存在です。当院の主力の一つであるオールセラミックや、CAD/CAMの治療は素材などの変革が激しく、10年以上専属で担当してもらっている技工士がいるのですが、技工物の作製だけにベストを尽くすのでなく、歯科医師の視点とはまた違った角度からさまざまな提案をしてくれます。また、入れ歯は私の得意分野なのでお互いに協力し合い近年、注力して取り組んでいるドイツ式入れ歯にも対応してもらっています。長年のつき合いの中で築いてきた信頼関係があるからこそ、お互いをリスペクトし合い仕事ができています。違和感が少なく、外れにくく、しっかり噛むための入れ歯をはじめ、患者さんに喜んでもらえる治療を、これからも導入していきたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

林一宏院長 大幸歯科クリニック6

顎を強くするために、無理して硬い物を食べるようにしている方がおられますが、硬い物を噛むと歯に大きなダメージを与えてしまうこともあります。歯がすり減りひびが入ると、そこから菌が侵入して歯の中で虫歯が起こる原因にもつながります。また、歯茎への負荷も大きいため、歯茎の中の血管にも悪影響を与えかねません。顎を強くするには、咀嚼回数を増やすことです。やわらかい物で良いので、よく噛んで食べることを心がけてほしいのと、顎を含めた全身の骨のバランスを崩さないためにも、たくさん歩くことをおすすめします。そして、歯や顎に不調を感じたら不安を抱えたまま生活するより、早めに歯科に相談してほしいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オールセラミックによる補綴/5万円~(素材により金額が異なります)

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