石田 悟 院長の独自取材記事
ファミリーデンタルイシダ
(名古屋市西区/浄心駅)
最終更新日:2026/10/15
名古屋市営地下鉄鶴舞線浄心駅から徒歩5分。心地良い下町の雰囲気が残る浄心エリアに「ファミリーデンタルイシダ」はある。曽祖父が営んだ薬局から100年以上にわたり地域の健康を支えてきた家系に生まれた石田悟院長は、大学病院などで臨床経験を積んだ後、2004年に父から歯科医院を継承し開業した。「予防にはどんな治療もかなわない」を信条に、一般歯科から小児歯科、口腔外科、歯周病治療まで幅広く対応。チーム医療で予約時間を厳守する診療体制のもと、長年家族ぐるみで通い続ける人も多い。日本口腔外科学会口腔外科専門医の資格を持ち、現在も研鑽を怠らない石田院長に、予防を軸にした治療哲学や地域への思いを聞いた。
(取材日2026年9月10日)
豊富な経験を生かし、細部にこだわる丁寧な診療を実践
こちらのクリニックを開業された経緯について教えてください。

もともとは同じ場所で、父が1965年から「イシダ歯科医院」として診療を行っていました。2004年に私が引き継ぎ、「ファミリーデンタルイシダ」としてスタートした経緯です。さかのぼると曽祖父が薬局を営み、祖父も薬剤師、父が歯科医師、そして私と、100年以上にわたり地域の医療に携わってきた家系です。この浄心エリアは名古屋の中心部から約2.5kmと利便性の高い立地でありながら、心地良い下町の雰囲気が残る地域です。お子さんからご高齢の方まで幅広い患者さんが通ってくださっていて、父の時代から通われている方もいます。先祖代々この地で暮らしてきた私にとって、地域の皆さんのお口の健康を守ることはごく自然なことです。
開業されるまでに、どのような研鑽を積まれてきたのですか?
愛知学院大学歯学部を卒業後、大学院に進み、研究を重ねて歯学博士の学位を取得しました。その後、総合病院の歯科口腔外科で親知らずの抜歯から骨折・腫瘍の治療まで幅広く経験し、口腔外科専門医の資格も取得しています。並行して麻酔科でも学ぶ中で、心臓血管外科や脳外科を含む全身麻酔に携わり、全身管理の知識を深めました。さらに地元に戻って質の高い治療を届けたいと、大阪の恩師のもとで審美歯科とインプラント補綴の技術を磨き、スウェーデン留学も経験しました。実は、私が考える当院のコンセプトは「街中のおいしいハンバーグ屋さんだけど、本当はパリの三つ星レストランで修行したシェフが営む店」なんですよ。さまざまな経験や研鑽を通じて培った技術を、目の前の患者さん一人ひとりの診療に生かしています。
診療方針をお聞かせください。

根底にあるのは「一つ一つの治療を丁寧にやりきる」という考え方です。当院では保険診療が中心です。削る、型を採る、かぶせるといった基本的な工程は保険診療も自由診療も変わりません。だからこそ、細部までこだわって丁寧に治療を進めることを大切にしています。また、地域の皆さんのライフスタイルやニーズに合った治療を提供することも心がけています。そのためインプラント治療はあえて導入せず、入れ歯でしっかり噛める状態をめざすことを重視しています。入れ歯とかぶせ物治療では、長年信頼関係を築いてきた歯科技工士と症例ごとに綿密な打ち合わせを重ねながら、より良い仕上がりを追求しています。
チーム一丸となり、予防を軸にした計画的な診療を提供
診療で大切にされていることを教えてください。

「予防にはどんな治療もかなわない」。これが私の一番の信念です。外科や補綴の技術を学んできましたが、行き着いた結論は天然の歯に勝るものはないということでした。だからこそ予防を診療の軸に据えています。お子さんには3ヵ月に1度の定期検診やフッ素塗布に加え、お口の機能や歯並びのケアも行っています。子どもの頃からの習慣が歯を守りますから、遊びに来る感覚で当院に通ってもらえるとうれしいですね。治療を受けて痛い思いや苦労をされるより、予防によって歯の健康を保っていただきたいんです。予防に取り組むことで、長い目で見れば歯科治療にかかる費用や時間などの負担は減らせますから、その分を好きなことに使って人生を楽しんでいただきたいのです。
治療が必要な場合は、どのような方針で進めていくのですか。
当院では「トップダウントリートメント」という考え方を大切にしています。これは「森を見てから木の枝を見ていく」といったイメージで行う歯科診療です。木の枝、つまり痛い歯だけをその都度治療する方法では、治療を重ねるうちに口腔内全体のバランスが崩れてしまうことが少なくありません。そのため、まず検査で全体像を把握し、健康な状態とのずれを見極めた上で治療計画を立てます。初診ではカウンセリングでじっくりお話を伺い、2回目に精密検査と診断、そこから治療方針を決定します。本格的な治療は3〜4回目以降です。この手順でゴールに向かって迷いなく進めたいと考えています。
そうした治療を、限られた時間の中でどのように実現されているのですか?

私は「手際の良い治療と雑な治療は紙一重」だと思っています。手際良く丁寧に進めるには技術とチームワークが欠かせません。そのため、週1回のカンファレンスでスタッフと診療方針を共有し、スムーズに診療を進められる体制を整えています。治療手順をパターン化して、スタッフ全員がその流れを理解しています。例えば、私がパソコン画面を確認した段階でスタッフはレントゲン撮影を予想してエックス線撮影室へ向かうなど、次に必要なことを先読みして無駄なく動いてくれるので、通常の治療は15分単位で完結します。患者さんが「何時までに出たい」とおっしゃれば、それに合わせた進行も可能です。感染症対策はスタンダード・プリコーションに基づき、病院勤務時に身につけた衛生管理を徹底しています。新型コロナウイルス感染症の流行下でも患者さんの安心につなげられたのは、日頃の積み重ねがあってこそだと感じています。
先祖代々の思いを継承し、地域住民の健康を守り続ける
長年通い続けている患者さんも多いのでしょうか?

小児期から成人後まで継続して受診される方や、親子で通院されるご家族もいらっしゃいます。その背景には、患者さんごとに担当の歯科衛生士がつく体制があると考えています。美容室の担当制と同じように、お口の状態や生活習慣の変化を継続して把握できるため、きめ細かなケアにつなげやすいのです。スタッフも「この方のお口を長く見守っていく」という意識を持って診療に取り組んでいて、それがやりがいや学びにも結びついているようです。患者さんの人生に長く寄り添い、その歩みを見守っていけることは、私たちにとって大きな喜びですね。
今後、力を入れていきたいことはありますか?
正直にいえば、まだまだ修行が足りないと感じています。現状に満足せず、歯科医師としてもっと技術を磨いていきたいのです。 そのため新しい材料や器具が出ればチャレンジしますが、何でも飛びつくわけではありません。今の治療をさらに良くできるかを見極め、開発者によるセミナーなどで確かめてから導入を判断します。合わなければやめますし、数年前にやめた手法を見直して再び取り入れたこともあります。医学は常に進歩しますから、私もそれについていくだけです。毎年少しずつ方法は変わっていますが、「手際良く丁寧に、患者さんのお口の健康を長持ちさせる」という目標だけは変わりません。そのために研鑽を積み続けることが、私の課題であり、やりがいです。
最後に、地域の患者さんへメッセージをお願いいたします。

私の家系は江戸時代からこの地に続き、曽祖父の代から医療で地域に貢献してきました。「他を利すると自分も利する」という教えのとおり、先祖が積み重ねてきたものに守られて今があると感じています。他界された患者さんのご家族から「ありがとうございました」とお声をいただくことがあります。そのとき心に浮かぶのは、「最期までおいしく食べられていたかな」ということ。そのため、入れ歯であってもしっかり噛んで召し上がっていただけるよう尽力してきました。予約制を徹底している分、急なご来院にはその場で十分な対応が難しい場合があるかもしれません。予約が取りづらくてたいへん申し訳ないのですが、ご理解いただければ時間どおりに丁寧な治療をお届けすることをお約束します。今後も先祖代々の地域への思いを受け継ぎ、次の世代へつないでいきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックを用いた補綴治療/14万3000円~

