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長谷川 亨 院長の独自取材記事

長谷川亨・歯科クリニック

(名古屋市中区/矢場町駅)

最終更新日:2019/08/28

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スタイリッシュな院内の「長谷川亨・歯科クリニック」。20年以上前からインプラント治療に取り組み、マイクロスコープの導入や器具の滅菌も10年以上前から行っている先進的なクリニックだ。そんなクリニックを築いてきた長谷川亨院長がもっとも大切にしているのは、定期検診を中心とした予防歯科。「虫歯を1本も作らないことが歯医者の仕事」という強い信念と「治療後にケアし続けることが歯医者の責任」という高いプロ意識が頼もしい。定期検診がなぜ大切か、患者側のメリットについて想いとともに語ってもらった。
(取材日2017年7月6日)

予防に注力。患者の生涯にわたる歯の健康管理をめざす

クリニックの特徴を紹介してください。

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当院は1988年に開院し、今年で29年目になる歯科クリニックです。診療科目は虫歯治療や歯周病などの一般歯科、インプラント治療、審美歯科。義歯製作にも対応しています。インプラントは日本に取り入れられた初期の段階から取り組んでいますが、それがメインではありません。当院の一番の目標は「患者さんの生涯にわたる歯の健康管理」です。そのため、歯の定期検診とメンテナンスに力を入れています。定期検診を主軸に良いサイクルで受診していただき、皆さんが健康な歯を長く保てる状態をめざしています。現在、多くの方がメンテナンスのために訪れていますが、この良いサイクルの方をどれだけ増やしていけるか、それが自分の使命だと思っています。

「良いサイクル」と「悪いサイクル」とは?

まず「悪いサイクル」というのは、従来の歯科受診のしかたです。歯医者は痛くて怖いところだと思われがちなため、多くの方は歯が痛くなってはじめて歯医者を受診します。これではどうしても大がかりな治療になってしまいます。患者さんは治療でつらい思いをするので、ますます歯医者に行きたくなくなります。こうして「悪いサイクル」は、歯がなくなるまで繰り返されます。「良いサイクル」では、定期検診が中心となります。定期検診で異常がなければ、治療をする必要はありません。もし虫歯が見つかっても、初期のうちに発見できるので最小限の治療で済ませることが可能です。患者さんは治療でつらい思いをせずにすみます。「良いサイクル」を繰り返している限り、歯をいつまでも健康なまま保つことができるのです。

検診を受けてもらうために、どんな工夫をしていますか?

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一番は、できるだけ痛くない治療を行うことです。患者さんにしては、やはり痛みがあってはどんなに素晴らしい治療もまた受けたいと思えませんからね。歯医者で痛いといえば麻酔注射ですが、現在は器具が進化していますから、適正に行えばほぼ無痛にすることもできると思いますし、笑気ガスを使って恐怖感を和らげることも可能です。ホームページでクリニックの設備や医師、治療法などの情報を載せることで、患者さんに安心して受診していただけるのではと、情報提供も意識していますね。検診では虫歯や歯周病のチェック、お口全体のクリーニング、PMTC(専門の器具を用いた歯垢除去)、歯のお手入れの指導などを行います。歯のお掃除でも痛みがないよう、丁寧なクリーニングを歯科衛生士とともに心がけています。

虫歯・歯周病にさせないことこそ歯科医師の仕事

どのような患者さんが来院しますか?

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予防に力を入れていることを知って来院してくださる方が半数ほどですね。「今痛みがあるわけではないけれど、気になるところがあり、検査やクリーニングをしてほしい」というご要望です。もう半数は痛みがあって来院される方や、審美歯科などのご相談ですね。年齢的には30~40代の方が多いと思います。近隣にお勤めのビジネスパーソンを中心に、以前メディアの取材を受けたことがきっかけで、遠方から通ってくださる方もいらっしゃいます。痛みがあって来院された患者さんには、痛くなく治療をしてあげて、治療が終わったら定期検診の大切さをお話しします。その後、定期検診を続けていくうちに、患者さんご自身が「良いサイクルのほうがいい」と自然に気がつかれているのではないでしょうか。だからこそ、痛みやつらさを感じる処置ではダメなんです。痛みがあると、次もまた来ようとは思えませんよね。

予防歯科をメインにしたクリニックをめざしたきっかけは?

今から30年以上前、まだ勤務医をしていた頃に2ヵ月ほどアメリカの大学や開業医を見学しました。当時の日本は、どこの歯科医師も歯を削る虫歯治療をメインとしていました。そんな時代に、とあるアメリカの歯科医院を訪れた20代女性のカルテを見ると、とても分厚かったのです。てっきり、たくさん治療を受けている患者さんなのだと思い「歯の治療、大変ですね」と声をかけました。すると彼女は「そんなことは思ったこともありません。歯医者に来るのは、楽しみの1つなんですよ」と答えました。じつはその女性は虫歯が1本もなく、ずっと歯のクリーニングに通っていたのです。こんな患者さんは日本でみたことがない、と当時とても驚きました。たぶんその方はこの先も一生、虫歯にならないでしょう。そのとき、定期的に歯医者に通ってもらいメンテナンスを続けることで、1本も虫歯や歯周病にさせないことこそ歯医者の仕事なのだと確信しました。

こちらはスタッフさんも多いですね。

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定期検診では歯のお掃除をします。これは歯科衛生士が主となる仕事です。予防を中心にしたクリニックにしようと思えば、それだけ歯科衛生士の人数が多くなります。予防に通ってくださる方が増えれば歯科衛生士以外のスタッフの仕事も増えます。必然的に、予防中心のクリニックでは歯科医師以外のスタッフが増えてくるのです。また、歯科医師の人数も多いほうだと思います。当院には口腔外科と歯周病の専門家が在籍しています。私一人ですべてを手にかけるよりも、専門性の高い治療は専門の先生に任せたほうが良い結果を得られる場合が多いのです。当院では歯科医師はもちろん、歯科衛生士も専門職である自覚と誇りをもって仕事に取り組んでいます。一緒に学会に参加することもあります。とても良いチームワークで仕事ができていて、彼ら彼女らの存在がクリニックには欠かせません。

自分が治療した患者の口の中に責任を持ち続ける

診療で大事にしていることは何ですか?

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患者さんに優しく声をかけることも大事ですが、私は「口腔内の専門家としてきちんと治療する」という姿勢なので、あまり愛想はよくないかもしれません。その代わり、きちんと治します。そして、処置の一つ一つを丁寧に行っています。愛想がよくなくてもついてきてくださる患者さん方には、そのあたりが伝わっているとうれしいです。また診療において大切なのは、患者さんにも「病気と戦う気持ち」を持っていただくことです。虫歯や歯周病ができないよう、患者さんご自身がきちんと管理していくことが、患者さんの戦う姿勢なのです。私は患者さんの病気と戦いますから、患者さんもきちんと戦ってほしいのです。そうでなければ、医療として成り立っていかないと思うのです。こういった点も大事にしていきたいと考えています。

そもそも先生が歯科医師をめざしたのはなぜですか?

まず、自分は組織で働くよりも手に職をもった生き方が向いていると考えており、さらに医学に興味があったこと、細かい手作業が大好きだったことから、歯科医師に適正があるのではないかと判断しました。開業したい気持ちは学生時代からあったので、研究の道には進まず、名古屋と静岡の診療所で勤務医を経験したのち、両親の意向もありこの地元で開院することを決めました。開業後、歯科医学の奥深さを再認識し、9年間大学の研究室に通い学位を取得しました。その後も歯科医学の勉強は続けています。

今後の展望を聞かせてください。

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まず、自分が治療した患者さんは、ずっと診続けなければいけないと考えています。歯医者の仕事は全部、患者さんの口の中に残ります。全責任がそこにあるわけなので、今後20年、30年、責任を持って診続けたいと思います。私よりも先に高齢になる患者さんは私が診ることができますが、今は私よりも若い患者さんも診続けられる方法を考えています。歯医者の仕事は治療して終わりではなく、治療した後ずっと当院でケアし続けられる形にして、ようやく自分の治療は完了したと言えますから。人は弱いので、どんなにきちんとした人でも、ケアをさぼりたくなることがあると思います。そんな時に、ポンと背中を押してあげられるような、歯医者がそんな存在であり続けることが大事だと思っています。

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