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高木 昭英 院長の独自取材記事

第一歯科医院

(名古屋市中区/栄駅)

最終更新日:2021/10/12

高木昭英院長 第一歯科医院 main

名古屋市営地下鉄・栄駅から徒歩1分の医療モール「エスエル医療グループ」に入る「第一歯科医院」。名古屋市の2大拠点として知られる栄駅のそばという好アクセスのため、会社員や高齢者、外国人など幅広い患者が訪れる。2005年に父から継承した高木昭英院長がめざすのは、「患者の不安をつかみ、解消する診療」。雑談などを通して患者の緊張を和らげ、口腔内写真などを見せてわかりやすい説明を心がける。常時3人の歯科医師が診療にあたり、歯科衛生士は5人在籍するなどスタッフが充実していることも特徴。歯科技工士も常駐している。「患者さんとのコミュニケーションを大事にして、信頼されるクリニックでありたい」と話す高木院長に、注力する予防歯科や他科との連携などを含めて聞いた。

(取材日2016年9月15日)

「見える化」を図ってわかりやすく説明する

お父さまの代から続くクリニックだとお聞きしました。継承の経緯についてお聞かせください。

高木昭英院長 第一歯科医院1

ええ、当院は父の代から長く続いていて、僕は2005年に院長を継ぎました。長男だったこともあり、子どもの頃から家業を継ごうと思っていたんです。それで、歯学部に進む生徒の多い高校を選び、愛知学院大学の歯学部に進学しました。その後、父の体調が悪くなり、1993年に大学を卒業した後すぐに、こちらで父と一緒に診療を始めました。父が亡くなってから継いだのですが、それまで10年ほど働く父の姿を間近で見られて良かったと思います。今だに、父を慕っていた患者さんも来てくれるんですよ。

先代からの患者も来院されるそうですが、具体的な患者層についてはいかがでしょう?

当院は、名古屋市の2大拠点の一つである栄駅のそばにあり、アクセスがとても良いので、さまざまな患者さんがいらっしゃいます。駅近くのオフィス街で働かれている会社員やご高齢の方のほか、飲食店などで働かれている外国人も来院されます。こちらのビルが内科や耳鼻咽喉科、眼科などさまざまな診療科が入っている医療モールなので、他科を受診したついでに寄られることも多いですね。それに、引っ越しなどの理由で岐阜県などの遠方にお住まいの方が引き続き当院を支持してくれているのはとてもうれしいことです。患者さんの主訴としては、歯への健康意識が高まっていることもあり、虫歯の治療よりもメンテナンスに通われる方が目立ちます。

診療時に大切にしていることを教えてください。

高木昭英院長 第一歯科医院2

患者さんは何かしらの不安を抱えて歯科医院に来ていますから、その不安が何かをつかんで、解消してあげることが大事です。単に虫歯を治すのではなく、自分が虫歯になった原因を知りたい方であれば、そこまでくみ取ってお話しするといったことですね。中には歯科治療を怖いと感じている方もいるので、表情を見て緊張していそうだと思ったら、雑談も交えながら緊張を和らげることも心がけています。そして、説明をお聞きできる状態になったら、手鏡でご自身の歯を確認してもらったり、口の中を撮影して写真を見せたりして、理解を促していきます。

スタッフ体制の厚さを生かし、充実した診療を提供

スタッフが充実している印象を受けました。

高木昭英院長 第一歯科医院3

当院には僕を含めて歯科医師が5人いて、常時3人は診療できるようにしています。歯科医師の中には女性もいますので、お子さん連れのお母さんなどは「子どもがなつきやすい」などといったご理由で、女医を希望されることもありますね。歯科医師以外に、ブラッシング指導や歯垢・歯石の除去などのメンテナンスを行う歯科衛生士が5人在籍しているのも特徴でしょう。先ほどお話ししたように、メンテナンスのために来院される方が多いのですが、歯科衛生士がたくさんいることで、一人ひとりに丁寧な治療を行うことができるんです。

力を入れている予防歯科にはどのように取り組んでいるのですか?

メンテナンスに通院されている患者さんに対しては基本的に、同じ歯科衛生士が担当するようにしています。こうすることで、患者さんの口に詳しいスタッフが診られて、より効果的なケアができます。また、徐々に信頼関係も築けていきますから、患者さんにとっても予防歯科に取り組む意欲が増していくんですね。当院では30分ほどは時間をとって、じっくりと歯垢や歯石を取り除いていくほか、磨き残しができやすい場所などをお伝えして、患者さん個々に合った歯磨きの方法をアドバイスしています。

歯科技工士が常駐していることも特徴になるのではないでしょうか?

高木昭英院長 第一歯科医院4

そうですね。歯科技工士とは、入れ歯や歯の詰め物・かぶせ物などを作製する専門職で、当院には3人が在籍しています。うち2人は20年のキャリアを持つベテラン。歯科技工士が在籍するクリニックは多くはなく、通常は詰め物やかぶせ物をつくる際に外注するため1週間ほどかかるのですが、当院ではよりスピーディーに完成させられます。それに、歯科医師と密に意思疎通が図れるので、完成度も高い。当院には入れ歯のトラブルで来院する患者さんも多いので、院内ですぐに微調整できるのは大きなメリットです。「歯科技工士がいるから安心」と言われて、当院を訪れる患者さんもいらっしゃいますよ。歯科衛生士や歯科技工士といったスタッフ体制が充実しているほか、もちろん、衛生環境にも気を配っています。診療が終わった都度、使った器具を洗浄・滅菌しています。

定期的にメンテナンスを受け、自分の歯を残してほしい

医療モール内の他科との連携についてはいかがでしょう?

高木昭英院長 第一歯科医院5

同じ患者さんを診療することもあるのですが、特に歯科は耳鼻咽喉科との関連が深いんです。というのも、耳と歯は近い場所にあり、鼻が痛む症状があった時に、その原因が歯である場合もあるんですね。逆もあります。ですから、患者さんを紹介し合う際に同じビル内だと患者さんにも負担が少なくて済みます。また、週に2回は医療モールに入る薬局が開く会合で医療者が集まるので、その際にも共通の患者さんの様子を訪ねるなどしてコミュニケーションを図っています。僕が他科の医師の歯の治療をしたり、当院のスタッフが他のクリニックに予防接種を受けに行ったりすることもあるんですよ。顔の見える関係を築けているので、何か患者さんに関して知りたい時に、スムーズに情報交換ができますね。

院長を継いで11年がたちます。あらためて歯科医師のやりがいをお聞かせください。

父の存在は大きなものでした。亡くなった後は、たくさんの患者さんが父との思い出を語ってくれ、多くの患者さんに好かれていたことを実感するとともに、新院長としてプレッシャーを感じることもありました。でもそれが、「オヤジが築き上げてきたクリニックをさらに良いものにしよう」と頑張るエネルギーにもなって、今までやってこれたのだと思います。歯科医師の仕事は長期の休みが取りづらいなど、決して良いことばかりではありませんが、それでも、治療後に患者さんの笑顔を見たら、この仕事に就いて良かったなとあらためて思います。

最後に、読者に向けてメッセージをいただけますでしょうか。

高木昭英院長 第一歯科医院6

厚生労働省と日本歯科医師会が「80歳になっても自分の歯を20本残そう」と「8020運動」を展開しています。快適に食事ができる歯の本数の目安が20本なんですね。セルフケアを充実させても、やはり磨き残しはありますから、年に1度は歯科医院でメンテナンスを受けてほしいですね。若い頃から歯の健康を意識して、自分の歯を長く保ってほしいです。当院は駅のそばで非常にアクセスが良いので、駅を利用するついでに気軽に来てもらえるとうれしいです。歯科医療をビジネスと見る考え方もあるかもしれませんが、当院では患者さんに喜んでもらうことが最も大切だと思っています。今後も患者さんとよくコミュニケーションをとって、信頼される歯科医院でありたいですね。

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