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池 弘 副院長の独自取材記事

ごきそ歯科

(名古屋市昭和区/御器所駅)

最終更新日:2021/10/12

池弘副院長 ごきそ歯科 main

「ごきそ歯科医院」は、鶴舞線「御器所」駅開業当時からの歴史ある歯科医院。どこかノスタルジックな雰囲気の同院には、子どもから高齢者まで幅広い層の患者が訪れる。白いソファが配された待合室は広々としていて、居心地の良い空間だ。池副院長は名古屋生まれの名古屋育ち。興味をもった歯科技術習得のためなら、九州にもデンマークにも出かけていく行動派だ。平日でも15時に診療を終えたあと、新幹線に乗って上京し、セミナーを聴講することもあるという。子どもの矯正、インプラントに詳しく、介護関係の往診なども行っている池副院長。さらに、診療の傍らでASEAN諸国に日本の歯科技術を伝えているという池副院長にたっぷりと話を聞いた。

(取材日2016年7月11日)

患者一人ひとりを大事にする診療スタイル

こちらは、1977年に開院とお聞きしましたが?

池弘副院長 ごきそ歯科1

はい、1977年に、鶴舞線「御器所」駅が開業したときに、このビルはあって、その頃に私の父が開院しました。もともと私の祖父が長崎県で歯科医をしていたのですが、祖父の兄弟が愛知県で歯科医院を開業し、父はそこに勤務した後、ここで開院したようです。

では、小さい頃から歯科医師をめざしていらしたのですか?

両親から、「歯科医師になれ」とか「後を継げ」と言われたことは一度もありません。もし、言われていたら、なっていなかったでしょうね(笑)。歯科を学ぶために、東京の昭和大学に進みまして、それから名古屋に戻ってきて、2008年から当院で父と、もう一人の矯正専門の松田先生と三人でやっています。

弘先生が同院に戻られてから、医院を変えたところはありますか?

主に内装ですね。以前は少し暗い雰囲気でしたので、明るい感じにしました。入ってすぐ緑色がみえますが、あれは父のラッキーカラーなのですよ。このように、いろいろ意見も出していますが、父と相談しながらやっています。また、5つあった診療ユニットを3つにして、その分、一つひとつのユニットのスペースを広くして、プライバシーが保てるようパーティションを大きくしました。規模が大きいほうが良いように思えますが、規模が大きくなればなるほど、目が届かなくなってしまいます。私は一人ひとりの患者さんを大事にしたいので、目が届く範囲でやっていけたらと考えています。

この6年間で印象に残っているエピソードはありますか?

池弘副院長 ごきそ歯科2

エピソードというわけではありませんが、患者さんが家族を連れてきてくれるのが、いちばんうれしいです。いちばん大事な人を連れてきてくれるということは、信頼してくださっている証だと思うので。7年ぐらい前にホームページを作りましたが、患者さんが今知りたい内容を知ってもらえるよう自分でブログを書いたりしています。どういう記事がよく読まれているか分析し、記事を発信していくようにしました。ある種の患者さんとのコミュニケーションツールですね。

顎の成長にも関わる子どもの矯正

それぞれの先生の担当は決まっていらっしゃるのですか?

池弘副院長 ごきそ歯科3

矯正専門の松田先生は、矯正のみ担当していて、父と私は基本的にオールマイティーにどのような治療でも対応をしています。父が歯科一般を診て、私が口腔外科や矯正を中心に診ています。私が歯科医師になったころは、インプラントが流行っていまして、私はデンマークまで行って、インプラントの祖と言われるP.I.ブローネマルク先生の弟子である元コペンハーゲンインプラントセンターの外科部長、モルガンオルソン先生の元で学んできました。

こちらのクリニックでは小児矯正にも力を入れていらっしゃるそうですね。

小児矯正は、いつから矯正を始めるべきかなどお子さんによって異なります。なので、その子の状況に応じて適切な矯正するべき時期をアドバイスしています。最近口呼吸しているお子さんが多く、その影響が歯並びにも出てしまっているケースを多くみます。口呼吸をしていると、矯正しても歯並びが戻ってしまうので、矯正を始める前に、鼻呼吸の練習もしています。お子さんの矯正は、顎を成長させていく一つの手段でもあります。最近はネットでたくさんの情報を集めることができるため、お母さま方も歯科知識が高くなっているように感じます。ただ、間違った情報を鵜呑みにしてしまうのは怖い部分でもあります。一つ誤解があるのが、歯並びが悪いのは100%遺伝だと思っている点です。子どもの歯並びが悪くなるのは、たいていの場合後天的な理由です。それを説明して、協力していただいています。矯正はお子さんだけでなくご家族の方の理解や協力も必要です。

ホームページには食育のお話も出ていましたね。

池弘副院長 ごきそ歯科4

はい、お母さま方の歯科に対する意識を上げていくために食育について伝えていきたいと考えています。お子さんの場合、どんなものを食べているか、どんなおやつを摂っているか、だらだらと甘いものを飲んでいないかなどをお母さまに聞いていきます。予防をするには食事が大事ですし、食べ方も意識してもらう必要があります。歯の健康は、口の中だけではなく、全身の健康にも関わってきます。当院では歯磨き指導もしますが、歯磨きだけでない虫歯予防が大事だと思っているので、食育についての情報も提供します。歯の成長のためにはしっかり噛むことが大切です。そして、家族みんなで食べることも重要ですよ。将来的には、管理栄養士が自身の子育て経験を踏まえて食育指導をしたらいいのではないかと思っています。

ASEAN諸国に日本の歯科技術を

介護関係にも携わっていらっしゃるそうですね。

池弘副院長 ごきそ歯科5

介護施設と連携していて、訪問診療を行っています。昼休みや診療終わりに行くことが多いですね。介護施設では入れ歯の相談や歯磨きの問題など課題がたくさんあります。私は、とにかく一人でも多くの患者さんが、生涯自分の歯で噛める生活を維持できるよう若いうちからアプローチしていきたいですし、仮に通えなくなった方においても口腔ケアを通してその方のQOL(生活の質)を少しでも向上できるよう努めています。

今後の展望をお聞かせください。

幼稚園から中高生ぐらいの比較的若い人の矯正に力を入れていきたいと思います。子どもの成長を捉えた矯正をしていきたいですね。そして、歯のケアを通して、成長を後押しできたら理想的だと思っています。また、他の歯科医の先生方とASEAN歯科医療ネットワークというものをやっていて、ベトナムを中心としたASEAN諸国に日本の歯科技術を伝える活動をしています。ベトナムから当院にも研修にベトナムの歯科医師が来ることになっています。経済成長と砂糖の消費量は比例関係にあるのといわれており、日本でも戦後に虫歯が増えました。その当時の日本には、予防の概念がなかったので、これから経済成長していくベトナムに、予防という概念を伝えたいと思っています。

最後にメッセージをお願いします。

池弘副院長 ごきそ歯科6

とにかくこれまで通り、一人ひとりの患者さんを大切にしていきたいです。そして、みなさんが生涯自分の歯で生活を送れるよう、情報提供をしていきながら歯科知識の向上をさせていきたいです。その手段として小児矯正があると考えております。矯正に興味がある方、どんな小さな疑問でもいいので相談にいらしてください。「ごきそ歯科」の存在がみなさんにとって身近で頼りになる存在として認知してもらえるとうれしいですね。現在、予約がとりづらい状況になっていますが、お一人お一人を大事にしたいという考えでやっていますので、ご理解いただけたらと思います。

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