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浅沼 功也 院長の独自取材記事

浅沼歯科医院

(横浜市青葉区/青葉台駅)

最終更新日:2021/10/12

浅沼功也院長 浅沼歯科医院 main

東急田園都市線の青葉台駅からバスで7分ほどにある「浅沼歯科医院」は、2002年開業。待合室には自ら「鉄道オタク」と称する院長の浅沼先生が作った鉄道模型が置かれ、「電車の歯医者さん」として親しまれている。「1つの治療に特化するのではなく、ウィークポイントをなくし幅広い世代の方により良い医療を提供していきたい」という言葉どおり、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の患者が来院している。「治療中はあまり話をしないので、怖いと思う患者さんもいるようです」と言うが、笑顔を絶やさず楽しげに話す様子から、患者に親しまれ、信頼されていることは想像に難くない。医師になるきっかけから趣味の鉄道まで、浅沼院長の人柄を知ることができる豊富な体験を語ってもらった。

(取材日2016年9月15日)

複数の開業医の下で学んだ経験を地域医療に役立てたい

歯科医師をめざしたのは、どういった理由からですか?

浅沼功也院長 浅沼歯科医院1

私の父は北海道出身で7人兄弟の末っ子ですが、兄弟のうち2人が歯科医師です。夏休みなどで帰郷した際に遊びに行き、その姿を見て憧れたんでしょうね。小学校時代の作文に、「歯医者さんになりたい」と書いた記憶があります。真剣に歯科医師をめざしたのは、進路を考えるようになった高校時代。歯科医師の仕事について聞く機会があり、やりがいのある面白そうな仕事だという印象を受けました。それで歯学部を受験しようと決意したのですが、父は普通の会社員。学費のことを考えて地方の国公立大学に的を絞り、長崎大学の歯学部に進学しました。東京で生まれ育った身ですから、親元を離れて過ごした長崎での6年間は本当に楽しかったです。勉強だけでなく遊びも満喫していました。当時の友人とは歯科医療を通じた相談相手として、また良きライバルとして、今でも付き合いがあります。

歯科医師になられた当初から開業を意識していたのでしょうか。

はい。ですから卒業後は、実家から通える開業医の下で働きながら経験を積みました。エステティック会社が手がける美容歯科での勤務や、内科と皮膚科に併設する審美歯科の立ち上げを手伝った経験もありますが、それは特例です(笑)。多くは住宅街にある、小さなお子さんからお年寄りまで幅広い年齢層の診療をされている歯科医院。患者さんに優しく接する先生ばかりで、患者さんとの上手な付き合い方を自然に学ぶことができました。ありがたいことに、お世話になった先生方は今でも気にかけて電話をくれたり、アドバイスをしたりしてくれます。そんな自分の経験から"いいとこ取り"をして、診療に生かしてきたつもりです。

現在の場所で開業したのはなぜですか?

浅沼功也院長 浅沼歯科医院2

なじみのある場所で開業したかったのです。生まれ育ったのは東京ですが、高校1年のときに引っ越しをし、青葉台駅や藤が丘駅をよく利用していました。ですから青葉台エリアでの開業を考えたとき、ここにクリニックタウンができることを知り2002年に開業しました。医療ビルを選んだのは、他の診療科目と連携して総合病院のような役割をすることで、より良い医療を地域の皆さんに提供したかったから。隣は耳鼻科、下の階には整形外科、違う建物には内科・小児科などが入っていますが、特に整形外科・内科と連携するケースがありますね。転んで歯を折ってしまった患者さんがいると連絡をもらい、診察したこともあります。

特定の治療に特化せず、幅広い年齢層に対応したい

診療スタンスをお教えください。

浅沼功也院長 浅沼歯科医院3

私は開業医として幅広い患者さんを満遍なく治療していきたいと思っています。そのため、「この治療が専門です!」というスタンスはとっていません。確かに、専門の治療をメインに押し出せば、目立って患者さんが増えるかもしれませんが、最初に勤めた医院では「どんなに治療技術が優れていても、レベルの低い分野が1つあったら、それが全体のレベルになる」と教えられました。つまりウィークポイントをつくらないということ。それを常に意識しています。たくさんの窓口を持ち、幅広い医療を提供していきたいのです。気を付けているのは、先入観を持って治療にあたらないこと。患者さんの訴えをよく聞くことは大切ですが、それを鵜呑みにせず、歯科医師の目で見るとどうなのかということを、常に自問自答するようにしています。

患者さんはお子さんも多いそうですが、診療ではどういったことを心がけていますか。

とにかく恐怖心を与えないことです。当院が「初めて行った歯医者さん」になる子も多いので、「歯医者さんは怖いところ。痛いことをするから、もう2度と行きたくない」という思いをさせないようにしています。初めて歯を削るのでしたら、その日は椅子に座って口を開ける練習と歯磨きだけで帰すなど、お子さんの様子を見ながら少しずつ治療を進めます。鎮静作用のある笑気麻酔を使用してリラックスさせた上で治療を行うこともあります。最初は泣いて診察台に座れなかったのに、怖くないことがわかると、1人でトコトコと診察台の方に歩いていき「へっちゃらだよ!」とぴょんと座ってお口を開けて用意してくれた子もいます。そんな姿を見るとかわいいと思うと同時に、うれしいですね。

開業当時と現在では、患者さんに変化はありますか?

浅沼功也院長 浅沼歯科医院4

近隣に幼稚園や保育園があるので、お子さんとそのお母さんが多いというのは開業時から変わっていません。ただ開業から約15年、当時からの患者さんを含めると、年齢層が広がっていることは確かです。同じ場所で歯科医師を続けていると、10年ぶりという患者さんもいらっしゃいます。予約のお名前にそんな方を見つけると「以前の治療内容やお口の状況もすべて把握していますので、安心してお任せください!」と宣言したくなります(笑)。これは長年同じ場所で続けているからこその喜びであり、やりがいでもあります。

患者の選択肢を広げるために、レベルアップは不可欠

待合室に鉄道の模型がありますが、先生のご趣味だそうですね。

浅沼功也院長 浅沼歯科医院5

はい。開業当時は今より時間があったので、1年ほどかけて少しずつ作っていきました。本格的なジオラマ作りをしている人とは比べものにならない素人作品ですが(笑)、お子さんが喜ぶかなと思って待合のスペースに置くことにして、30分に1回、5分ほど走らせています。私は診療中なので実際に反応を見ることはできませんが、治療が終わったはずのお子さんの声が聞こえることもあるので不思議に思っていたら、列車が走る時間まで待っていたらしいんです。喜んでもらっているみたいですね(笑)。実は私はいわゆる鉄(テツ)。鉄道ファンにも、乗るのが好き、写真を撮るのが好き、模型が好きなどのパターンがあって、私は模型を走らせるのが好きなタイプ。でも本来は鉄道が走っている現場に行って、見たり乗ったりしたいんです。時間が許さないので模型に走ったという感じです(笑)。

今後、取り組みたいことなど、将来の展望お聞かせください。

お子さんの治療もすれば入れ歯も作るという、幅広い診療をしている現在の環境は、私の性格に合っていて、楽しんでいます。患者さんの年齢層も広がっていますから、今後は苦手な治療分野をつくらないだけでなく、新しい分野の勉強も進めながら、来院された患者さんを問題なく受け入れられるようにしたいですね。私の仕事は、自分で勉強して知識を積み重ね、技術を習得することで、患者さんの選択肢を広げて、ニーズに応えられるようにすること。患者さんに説明をして、選んでいただいたことを自分でしっかりできるようにするということです。限界はありますが、なるべく広く対応できるようにしたいといと考えています。

では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

浅沼功也院長 浅沼歯科医院6

ときどき思うのですが、私たちをもっと便利に利用してほしいのです。例えば歯が痛くなって「歯医者さんに行かなきゃ」と思ったとき、まず、どうされます? 歯科医院に駆け込みますか? 体制にもよりますが即治療できる医院は、それほど多くなく、その場で待たされる、しかもどのくらい待つかわからない場合も少なくありません。ですから、まず電話でご自分の症状を伝え、診察の状況を確認してみてください。歯科医師は患者さんが困っていることにできるだけ早く対応したいと思っていますから、診療できる時間帯を教えてくれますし、症状の緩和方法があればアドバイスしてくれるはずです。歯科医師を便利に賢く利用するコツとして、痛くなったらまず電話 (笑)。ご自宅でも歯科医院の待合室でも待つのは同じなので、ご自身の時間を無駄にしないためにも、来院前に電話をすることをお勧めします。

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