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西堀 慎祐 副院長の独自取材記事

にしぼり歯科クリニック

(名古屋市南区/豊田本町駅)

最終更新日:2019/08/28

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オレンジ色の看板が印象的な「にしぼり歯科クリニック」は、地域で生活する患者の歯の健康を支えるクリニックだ。前身である「西堀歯科医院」を2012年にリニューアルし、現在の診療スタイルで新たなスタートを切った同院。西堀慎祐副院長は、特に予防に力を入れて取り組んでおり、診療の中でも予防の大切さに触れることも多いという。取材を通して同院のめざす歯科診療の姿や、その目標に近づくために取り組んでいることなどについて、詳しく話を聞いた。(取材日2017年6月22日)

“治療しない診療”をめざし積み上げた研鑽

2012年に副院長に就任されたそうですね。

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現在は院長である父と2人体制で診療にあたっています。父が開業した、当院の前身である「西堀歯科医院」を、私が戻ってきたタイミングでリニューアルし、「にしぼり歯科クリニック」として新たなスタートを切りました。この周辺をはじめ南区はご高齢の方が多い地域ですが、リニューアルに合わせてファミリーで入れる診察室を作ったこともあって、親子で足を運んでくださる患者さんも増え、年齢の幅が広がってきたように感じます。

歯科医師を志したのはいつ頃ですか?

正直、明確に「歯科医師になろう」と決意した、という記憶はないんです。めざすことが当たり前だったというか。歯科医師である父の姿が身近にあったからでしょう、自分にとって歯科医師をめざすことは自然なことだったんです。将来の展望として考え始めたのは、大学を意識し始めた高校生の頃ですね。日常の中で、めざす道を自然と歩むことができたのは、振り返ってみるととても幸せなことではないかと思います。だからこそ愛知学院大学歯学部に入学した時、「歯科医師になる入り口に立てた」と強く感じたことを、よく覚えています。大学在学中も、父と同じく“町の歯医者さん”としてやっていきたいと考えていましたね。今もその気持ちが変わることはありませんし、当院で働けるようになって、生まれ育った町でその姿を実現できたことは、私にとってとてもうれしいことでした。

副院長就任まではどのような研鑽を積まれたのですか?

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勤務医として経験を積みながら、歯周病やインプラント治療、噛み合わせといった専門的な勉強も重ねてきました。歯科の中にはさまざまな疾患や治療がありますが、大前提として「治療をしない」ことをめざさないといけないと考えています。つまり病気や不調を“予防すること”を目標としなければいけない、ということです。患者さんからしてみるとバラバラに見えるかもしれない、歯周病治療やインプラント治療、矯正治療や咬合調整も、病気を予防するにあたっての引き出しの一つ。その引き出しを多く持っておき、予防という大きなカテゴリの中で患者さんに合わせた治療を必要に応じて提供していくことが歯科医師として欠かせないと考えています。現在も「治療しない診療」をめざしていますが、治療が必要な患者さんが多いのもまた事実。予防の大切さはまだまだ浸透していないと感じます。

患者の気持ちを和らげ前向きに治療に向き合ってもらう

リニューアルに際してこだわった点について教えてください。

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こだわりはやはり個室診療室とファミリー診察室を取り入れたことですね。個室はあえて完全個室にはせず、三方は壁で区切りつつ診察台の背中側はオープンにして、プライバシーに配慮しつつスタッフの声の通りの良いクリニックづくりをめざしました。またファミリー室は、診察台が2台入るスペースに診察台とソファーを設置。当初思い浮かべていた風景は、親御さんが治療を受け、お子さんと一緒に予防ケアに取り組む、といったものでした。親御さんが治療を受けている風景をお子さんが目にすることで治療風景に慣れてもらうことも大切なことです。それに普段の生活に近い雰囲気でケアを学ぶことで、緊張せずに取り組めるではないかと思います。また診察台とソファーの間には可動式のパーティションもあるため、それぞれを別に使用することも可能です。

現在の診療で力を入れているのは、やはり予防に関する取り組みなのでしょうか?

そうですね。しかし、いきなり「予防しましょう」と取り組めるものではありませんので、まずは治療を済ませることが第一です。本当にありがたいことなのですが、近隣で生活されている方や現在通院されている方からのご紹介などで、多くの患者さんに来院いただいていますが、その多くは虫歯や歯周病といった症状に悩んでいる方なので、治療を避けることはできません。その治療の中でも、予防に関する時間を取っていきたいのですが、なかなか思うように時間を取ることができず……。これは今後の課題でもありますね。

予防の大切さや治療についてお話しする時に心がけていることは何ですか?

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スタッフにも言っているのですが、「患者さんの話をしっかり聞くこと」です。そしてどんな患者さんに対しても、否定的な言葉ではなく、むしろ患者さんを褒めるような言葉から会話を始めるようにしています。患者さんのほとんどは、不安を抱えながらクリニックに足を運びます。そんな時こそ、気持ちをほぐすことが大切だと思うのです。患者さんの良いところを見つけ、「良いですね」と話し始めてから、現状の問題点など具体的なお話を進めるようにしています。会話を進める時も、患者さんを置いてきぼりにしないよう、それぞれに合ったペースで進めるよう心がけています。患者さんにとってわかりやすく、なおかつ質問しやすい雰囲気をつくることも、また大切なことですので。診療の最後には必ず「わからないことも多いでしょうから、遠慮なく何でも聞いてください」とお話しするようにしています。

歯を守るのは他でもなく患者自身

スタッフさんとはどのような連携を取っているのですか?

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診療中だとスタッフと頻繁に会話もできませんので、当院ではカルテとは別に患者さんに関する情報を書き込めるペーパーを用意しているんです。患者さんの特徴や、治療に対する希望などを歯科医師と歯科衛生士がそれぞれ書き込んでいるので、会話のきっかけにもなりますし、患者さんが何気なく口にしたご予定なども書かれているので、それに合わせて治療内容を調整したりと、診療に役立つ場面もあるんですよ。また当院では、歯科医師だけでなく歯科衛生士も担当制としています。例えば、歯科医師が立てた治療方針が、患者さんと歯科衛生士との会話の内容や歯科衛生士の助言から、ベストな内容ではないと気づくことも少なくありません。思い込みの治療にならないよう、第三者の目線を取り入れることでより満足度の高い治療につなげられると感じています。それに、患者さんと歯科衛生士の仲が良いと治療も進めやすいんですよ。

予防に関するアドバイスはありますでしょうか?

小さいお子さんの場合、歯が生え始めたタイミングで一度クリニックにかかることをお勧めします。これから気をつけなければいけないことや、病気の原因について詳しくお話しすることができますので。虫歯も歯周病も、感染症の一種です。感染の経路などの知識を得ておけば、その後の予防にもつなげられると考えます。最近は共働きでおじいちゃんやおばあちゃんにお子さんを預けることも多いので、ご家族全体で知識を深めることは、とても大切なことでしょう。そして一生ご自分の歯で噛める生活を送るためには、患者さん自身の毎日のケアの積み重ねが欠かせません。私たちはあくまでもサポート役。毎日のケアを正しく時間を取ってできることが予防の第一歩です。予防は患者さん自身、小さいお子さんの場合は親御さんが主体です。そのことを念頭に、取り組み方をクリニックで学んでいただきたいですね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

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子どもの患者さんも増えていますので、今後は小児歯科にも力を入れていきたいですね。ゆくゆくは矯正歯科の専門の先生もお呼びして、あらゆる治療を当院で行えるような体制をつくっていきたいですね。以前の話ですが、勤務医としてお世話になっていたクリニックを退職する時、担当していた患者さんから「説明もわかりやすくて、先生がいたからいつも安心でした」という言葉をもらったことがあります。私自身とてもうれしかったですし、自信にもつながりました。これからも、あの時と同じように患者さんに思ってもらえるよう、患者さんと向き合っていきたいです。患者さんにとって「困った時の歯医者さん」が当たり前でしょうが、これからは「何もなくても歯医者さんに通うこと」が当たり前に思ってもらえたらうれしいですね。

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