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鍋田 和孝 院長の独自取材記事

ナベタ歯科医院

(岡崎市/東岡崎駅)

最終更新日:2021/10/12

鍋田和孝院長 ナベタ歯科医院 main

国道248号線から西へ入った静かな立地に立つ「ナベタ歯科医院」。スタイリッシュな赤い眼鏡にブルーのインナー、よく通る声で出迎えてくれたのは鍋田和孝院長だ。小学生の時から岡崎で育ち、地元に開業して36年。家族4代にわたって通う患者も少なくない。小児歯科を専門とし、多くの子どもと関わる中で、「1人の人の人生にずっと寄り添い、成長を見られることが醍醐味」と笑顔を見せる。乳幼児から、現在では大人になった患者や高齢者まで、全身を視野に入れた診療を行っている。休日は愛犬の2頭のゴールデンレトリーバーと一緒にドライブに出かけるのが楽しみというアクティブな鍋田院長。インプラント治療も行う幅広い診療内容や歯科医療にかける熱い思いなどをじっくり語ってもらった。

(取材日2019年11月8日)

小児歯科専門のクリニックとして長く地域に根づく

この地域や先生のご経歴について教えてください。

鍋田和孝院長 ナベタ歯科医院1

私は大阪の出身で、小学生の頃に当地に引っ越してきて高校まで過ごしました。岡崎市は歴史ある進学校や国立の研究所があるなど教育文化都市ですね。企業の重役さんも多く住まわれているようです。岡崎城を抱える城下町でもあり、質実剛健、保守的な気風があり、患者さんも良い方ばかりです。私は高校卒業後、愛知学院大学歯学部に進み、その後4年半、附属病院での臨床と、講師として学生の指導に携わりました。1983年に岡崎に戻って開業。仕事の傍ら、論文をまとめ上げ、2000年に博士号を取得しました。

当初から小児歯科も標榜しておられたのですか?

はい、大学では小児歯科を専門にしていました。当院には時計台があるのですが、これもお子さんにわかりやすく、目立っていいだろうと思ってつけたものです。当時は小児歯科専門のクリニックは少なくて、当院へ来ること自体がステータスのようでもあり、皆さん、よそ行きの格好でお子さんを連れて来られたものです。最初にお子さん、その次に親御さん、その次におじいちゃん、おばあちゃんと診るようになり、開業して36年たった今では、その頃のお子さんが自分のお子さんを連れてきてくださいます。トータルすると4代にわたって、そのご家族とお付き合いしていることになり、ありがたいことだと思っています。

今では幅広い年齢層の患者さんが来られているわけですね。

鍋田和孝院長 ナベタ歯科医院2

小さいお子さんから90代の方までさまざまです。開業当初赤ちゃんだった子たちが成人して地元を離れた後も、転居先からお子さんを連れて来院されたとき、この仕事をやっていて良かったなあと思います。かつては北海道や横浜、神戸から来られる方もありましたね。以前養護施設や養護学校に訪問診療に行っていた関係から、心身にハンディキャップのある方もお見えになっています。当院が安心して通院していただけている医院だとしたらうれしいですね。また、私が英語を話せるので外国の方も来られます。英語は、犬好きのSNSの集まりで外国人を含む仲間とやりとりしていて身につきました。

診療は楽しく、コミュニケーションを心がける

子どもの頃から歯科クリニックに来るメリットはどんなことがありますか?

鍋田和孝院長 ナベタ歯科医院3

一つは、お子さんの成長過程を診ていくことで、この先こうなる可能性が高いから今はこのようにしましょう、と治療やケアについて的確なアドバイスができることです。もう何千人もの子どもの成長を見ていますので、例えば歯並びについて、このままいくと矯正治療が必要になるなど早いうちにお伝えできるのです。「指しゃぶりが多い」とのご相談には、それを続けているとどうなるかということもお話しします。もう一つは、親御さんが正しい知識を得る機会になるということですね。最近は間違った情報があふれているので、否定して不安を取り除いて差し上げることが多いです。おやつや食事、悪癖などについても、改善したほうがいいことがあればご提案しています。

先生が普段、心がけているのはどんなことですか?

お子さんに対しては、大人のミニチュアサイズではなく、成長過程ならではの子どもの特性があることに留意し、将来を見据えた診療を心がけています。いつも大事にしているのは、コミュニケーションをとることと、質問に明確に答えること。「歯医者さんには聞きにくい」「こんなことを聞くと怒られる」という人がいますが、本当に怒る歯科医師はいないのではないかと思います。「注意された」「歯を抜かれた」など「~された」という言い方もよく聞くように、歯科医師のイメージはあまり良くないかもしれませんが、歯科医師は患者さんのためにアドバイスをしたり必要な治療をしたりしていますので、より良い治療のためにも遠慮なく何でも聞いていただければと思います。私は昔から、診療は楽しく、と思っていて、当院では結構笑い声が響いていますよ。また、治療器具は音を軽減できるものを使用していますので、怖さもあまり感じられないのではと思います。

診療で気をつけていることはありますか?

鍋田和孝院長 ナベタ歯科医院4

今は、歯周病の菌が血管を通して体に広がり、血糖値の上昇や血栓につながるリスクが指摘されるなど、歯と全身の病気が関連することがわかってきています。ですから私は、お体の状態やお薬については初診で詳しく聞いています。医科の医師と同じように、本来は歯科医師も口腔の専門家として内科のことも助言できるようでなければならないと思うのです。また患者さんにもご自身の体を把握してほしいということから、当院では一人ひとりにA4のファイルを作り、歯の1本1本の図解、虫歯の状況、歯周ポケットの値、汚れの状態などについてデータをお渡ししています。患者さんは来院ごとにそれをファイルに入れてご自身の歯の「経歴書」を作っていくのです。ファイルがとても分厚い方もいらっしゃいますよ。

1人の人生に寄り添えるのが小児歯科の醍醐味

こちらではインプラント治療などの口腔外科にも対応されていますね。

鍋田和孝院長 ナベタ歯科医院5

はい。インプラント治療は十数年前から行っています。インプラント自体は30年以上前からあるのですが、改良が進み、歯科の設備のレベルも上がって、信頼できるエビデンスが出てきた頃を見計らって当院でも始めました。私の後輩が機関病院の歯科の部長をしており、彼にも多くを学びました。親知らずの抜歯、蓄膿の手術などの、口腔外科手術については当院で処置を行いますが、口腔がんの確定診断、および処置については、適切な医療機関へ連携をとって紹介することができます。もし、必要な場合は外部から専門の医師を呼んで治療していただくこともあります。親知らずの難抜歯は、病院だと予約して後日になることが多いと思いますが、当院では必要と判断した場合、即日でも対応できます。消毒や滅菌は徹底しており、世界的にも厳しいとされるヨーロッパ基準でクラスB規格の滅菌器を導入しています。

35年余りを振り返って、先生がやりがいを感じられる時とは?

診療を通して患者さんの悩みに応えることができ、笑顔が見られた時です。これは何にも代えがたいですね。お子さんが成長していく過程を見られることも、小児歯科を診療している者の醍醐味です。大人になって出会うのではなく、子ども時代から診ていて大人になっても来院してくれて、1人の人の人生にずっと寄り添っていけるわけですので、大きな喜びです。手に職をということで歯科医師になり、その中でも需要があるだろうと小児歯科を専門にしましたが、本当に良かったと思っています。スタッフも子どもの気持ちをよく考えてくれていて、治療後に「先生、お姉さん、ありがとう」とお手紙をもらうこともあり、幸せです。子どもの時から来ている患者さん同士で結婚した人たちもいて、これも嬉しいことですね。

これから力を入れたいことなどお聞かせください。

鍋田和孝院長 ナベタ歯科医院6

国の医療費の増大が問題になっていますが、歯科でいうと、私は成人の歯周病の原因はほとんどが思春期の管理不足だと考えています。免疫力がピークなのは20歳といわれていて、そこから先は弱っていくわけなので、20歳までに歯も含めて自分の体を管理できるようになることが重要ではないでしょうか。かつて学校で積極的に「歯磨き運動」をしたら保健室の利用率が下がったという話がありましたが、歯磨きをすることによって自己管理能力が身についた例といえるのではないかと私は考えています。国の医療費は子どもたちにこそ、かけてほしいですね。歯科医師として、子どもの頃から思春期にかけて歯や体の管理、予防が重要であることを親御さんにもよくお話しし、啓発を続けていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/1次手術11万円、2次手術3万円、最終的な冠の装着16万円 ※状態に応じ、処置料が追加される場合がございます。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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