機能面での改善もめざしていく
マウスピース型装置を用いた矯正
林歯科医院
(瀬戸市/尾張瀬戸駅)
最終更新日:2025/07/17


- 自由診療
昨今注目が集まっている、マウスピース型装置を用いた矯正。装置が目立ちにくく、取り外し可能であることなどから、その支持は高まっている。一方で、矯正の選択肢が増えたことにより、迷いや不安を抱えている人も多いのではないだろうか。愛知県瀬戸市にある「林歯科医院」では、矯正歯科を専門とする林千夏先生が常勤。一般歯科を担当する林裕基院長と連携し、小児から成人まで幅広い年齢層の矯正にあたる。「患者さんの状況を把握するためにも、スタッフ任せにはせず、矯正の最初から最後まで責任を持って診させてもらっています」と笑顔を見せる千夏先生に、マウスピース型装置を用いた矯正の特徴や注意点などについて聞いた。
(取材日2025年6月30日)
目次
負担の少なさが特徴の、マウスピース型装置を用いた矯正。小児用装置を希望する場合は早めの受診を
- Qマウスピース型装置を用いた矯正のメリットは何でしょうか?
-
A
▲マウスピース型装置は装着時間が重要
まず一つに、装置が透明のため目立ちにくいことが挙げられます。ワイヤー矯正では口を開けて笑えない、という声もよく聞きますが、マウスピース型装置ではそういった心配も少ないですね。このように、他人の目を気にしなくて良いのは、大きなメリットだと思います。そして、歯磨きがしやすいことも利点です。ワイヤー矯正は食べ物が挟まりやすく、磨き残しも多くなりがちですが、マウスピース型装置を用いた矯正は取り外せるので歯磨きがしやすいです。ただし、取り外しができるということはデメリットにもなり得ます。矯正をうまく進めるには、1日22時間という決められた装着時間を守らないといけないので注意が必要です。
- Qほかにワイヤー矯正との違いはありますか?
-
A
▲口腔スキャナーを用いわかりやすく説明してくれる
ワイヤー型装置では、月に1度の診察時に、ワイヤーやゴムを替えて調整を行うのですが、その際に力が加わるので痛みを感じることが多いです。また、ワイヤーが突き出てきて口内の粘膜を傷つけ、口内炎になるケースもあります。一方でマウスピース型装置は、弾性のある素材を用いて少しずつ歯に働きかけるので痛みや不快感が少ない傾向にあります。ワイヤー型装置とマウスピース型装置で、それぞれ得意とする症例が異なりますが、マウスピース型装置は抜歯を必要としない出っ歯や、奥歯は噛んでいても前歯が噛み合わない開咬という症例に向いています。個人個人のお口の状態にもよっても適した方法は異なりますので、歯科医院で相談しましょう。
- Qマウスピース型装置を用いた矯正にかかる期間は?
-
A
▲先進機器を導入し、患者の負担を減らす
マウスピース型装置を用いた矯正にかかる期間は、成人の場合、お口の状態や抜歯の有無によって差があり1年~3年半で、平均すると2年くらいです。小児は装置の特性上、1年半と期間が決まっていて、それ以降は成人用の装置が適用となります。成人・小児のどちらも、矯正を終了した後に保定装置を着ける期間があります。一般的に保定期間は2年間とされていますが、どれくらい保定期間を設けるかは歯の状態にもよるので、歯科医師と相談してください。
- Q乳歯列期から始められるものはありますか?
-
A
▲丁寧なカウンセリングと治療で患者に寄り添う
6歳臼歯と前歯が生えそろう、約6~7歳頃から、矯正を開始することが可能です。ただし個人差があるため、適切な時期を見極めることが大切です。治療では、取り外し可能な「床装置」を用いることが多く、歯がきれいに並ぶための土台をつくるイメージです。当院ではマウスピース型装置を用いた矯正も可能です。矯正の開始時期はとても重要なため、一度ご相談にお越しいただければと思います。また、3歳頃から使用できる装置もあり、歯並びによっては早めに検討したほうが良い場合も。矯正に適したタイミングを逃さないためにも、お子さまの歯並びや噛み合わせで気になることがありましたら、早めに歯科医師の診察を受けておくと安心です。
- Q矯正を進める中で大切にされていることは?
-
A
▲一人ひとりのニーズに沿った治療計画を提案する
患者さんの多くは見た目を気にされるのですが、当院では審美面はもちろんのこと、機能面での回復も重視しています。上顎の歯1本に対し、下顎の歯2本の割合でバランス良く噛み合っている状態が理想的です。奥歯の噛み合わせにずれがあると顎関節に負担がかかったり、歯に力が加わって将来的に歯が折れたり、とさまざまな不調につながっていきます。歯磨きもしづらいため、虫歯もできやすいですしね。さらに、当院は裕基院長が一般歯科を担当しているので、患者さんの情報を共有しやすく、連携がスムーズです。例えば矯正中に虫歯になり、裕基院長がかぶせ物の治療を行うケースでは、矯正中の歯の状態を考慮に入れて治療にあたっています。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた小児矯正(床矯正含む):38万5000円~、マウスピース型装置を用いた成人矯正:33万円~、ワイヤー矯正:66万円〜
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。