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白井 尚 院長の独自取材記事

みどりクリニック

(横浜市緑区/十日市場駅)

最終更新日:2020/08/24

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十日市場駅前のビル3階にある「みどりクリニック」。緑区にまだクリニックが少なく、医療機関同士の連携体制も十分ではなかったという1995年に、泌尿器科を専門とする白井尚(たかし)院長によって開設された。泌尿器の症状を中心に、風邪や皮膚のかゆみといった、内科、皮膚科の軽微な症状を相談する患者が多いという。「自分が開業時に支えてもらったように、地域への恩返しをしたい」と語る白井院長。柔和な笑顔に誠実な人柄がうかがえる。近隣の病院やクリニックとの連携にも取り組みながら、専門性を生かした診療を展開する白井院長に、診療にかける思いや今後の展望についてなどを聞いた。
(取材日2019年11月27日)

泌尿器科の認知向上とともに、女性患者も増加傾向に

20年以上こちらでの診療を続けていらっしゃるのですね。

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おかげさまで、来年で25周年を迎えます。開設当初は「泌尿器科って何を診てもらえるの?」「性病のためのクリニックでしょ」などといったお声もあったようですが、今では「前立腺がん」「過活動膀胱」などをはじめ、泌尿器科に対する皆さんの認識も深まってきたと感じます。同時に、地域に泌尿器科のクリニックも増えてきました。医療機関同士、特に中核病院を軸とする連携体制も整備され、病院は病院の、クリニックはクリニックの役割をそれぞれ追求できる環境が整ってきました。

泌尿器科をメインに診療されているということですが、どういった症状で受診する方が多いのでしょうか?

男性では「おしっこの出が悪い」「回数が多くてバス旅行にも行けない」「夜、おしっこの回数が多く寝不足」といった前立線の病気による症状を訴える人や、「おしっこに血が入っている」と訴えて受診し、検査で泌尿器系のがんが見つかった人がいらっしゃいます。PSAという前立腺がんの腫瘍マーカーが上がっているため、受診する人が多いですね。女性では、膀胱炎や「おしっこが漏れる」「急に尿意をもよおす」など過活動膀胱のお悩みをご相談いただくケースが多いです。

女性の泌尿器科受診も多くなってきたそうですね。

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はい。時代の流れとともに増えてきました。製薬会社の啓発活動などが功を奏して、相談にいらっしゃる女性が増えたようですね。「漏らしてしまう」とは恥ずかしくて言えなかった方も、「病気なのだから」とお悩みを抱え込むことなく相談できる世の中になってきたというのは喜ばしいことです。妊娠、出産、加齢などにより発症しやすくなり、急に激しい尿意をもよおしたり漏らしてしまう過活動膀胱や、くしゃみや重いものを持ち上げる際などにおなかに力が入ったときに漏らしてしまう腹圧性尿失禁など、ある程度年齢を重ねた女性では「加齢に伴う症状だから仕方がない」と諦めている方もいらっしゃるようですが、お薬である程度コントロールしていくことが期待できるのでぜひご相談いただきたいと思います。

前立線に加え、大腸・胃・肺がん検診を積極的に啓発

医師会の活動に積極的に携わっていらしたと伺いました。

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泌尿器科の医師として、前立腺がん検診の仕組みをつくりたいという思いが強く、横浜市医師会の活動に力を入れてきました。より多くの患者さんをがんから救いたい、早く見つけてあげたい、という思いを実現するためには、仕組みを変えなくてはなりませんから。念願かなって、市のがん検診に50歳以上の男性を対象とした前立腺がん検診が加わり、当院でも積極的にお勧めしています。現在は医師会の活動は次世代に譲り、診療を通して地域医療への貢献をめざしています。自分の息子世代の若い先生方が開業されるようになってきましたので、これまで先輩方から受けてきたサポートを恩返しのかたちで次世代につないでいければと考えています。

前立線がんの他にも、健康診断や各種がん検診に力を入れていらっしゃいますね。

とにかく早く病気を見つけることが、より良い治療への第一歩ですから、定期的に検診を受けることはとても重要なことです。当院では個人の健康診断に加えて、横浜市の特定健康診査や健康診査、前立腺、大腸のがん検診を受けつけています。当院では行っていませんが、女性の乳がん、子宮がん検診、内視鏡による胃がん、エックス線による肺がん検診を積極的に受けていただくよう啓発することがライフワークのようになっています。患者さんの中には「別の病気で大学病院にかかっているから大丈夫」などとおっしゃる方もいらっしゃいますが、医師の専門分化が進み、専門外の臓器についてはどこまで診てもらえているかわからないところもあります。当院では診療の流れの中で気軽に検査を受けていただける体制をとっていますので、ぜひ定期的に受けていただきたいと思います。

病診連携も強固なようですが、病院からの紹介患者さんも多く受け入れていらっしゃるのですか?

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はい。先端医療への対応は難しい反面、経験を生かした専門診療では自信を持ってお迎えしており、大学病院から患者さんをご紹介いただくことも多くあります。特に夜間頻尿や夜間多尿といった症状では、排尿日誌をつけていただきながら、時間をかけてしっかりと診療し直すことで、大学病院で提供されたものとは異なる治療や処方をご提案することもあります。病院ではこうしたきめ細かい対応は難しいことも理解していますし、病院とクリニックそれぞれの強みを生かした連携こそが、地域医療の底上げにつながると考えています。

かかりつけ医として、信頼に基づく関係をめざして

診療の際に心がけていらっしゃることを教えてください。

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患者さんを自分の家族だと思って診たいと思っています。時間の制約などで難しいこともありますが、できる限りそうした姿勢で寄り添いたいというのがモットーです。精神科的な症状のある患者さんも受診されることがあり、神経性・心因性の症状は精神科へご紹介することも多いのですが、そうしたケースでもできる限りお話を伺うようにしています。あとは、主訴に限らず私に可能なことであればできる限りのサポートをして差し上げたいと思っています。生活習慣病で定期受診をしている方などにも積極的にがん検診をお勧めしたり、ちょっとした困り事にもご相談に乗ったりと、「町のかかりつけ医」として、皆さまの健康維持をお手伝いする役割を果たしたいと思っています。

医師を志されたきっかけを教えてください。

幼い頃に、病弱だったことが大きいですね。小学生の時にジフテリアという伝染病で病院に隔離され、留年しそうになりました。他にも骨肉腫と診断され、初めに行った病院で「足を切断する必要がある」と言われたことも。それを聞いた母親は病院巡りに奔走し、最終的にたどり着いた病院の先生が「足を切らなくても治療できる」という診断をしてくださって、今の体があります。そんな経験もあって、小学生の高学年の時にはすでに「将来はお医者さんになりたい」と考えていました。思い描いていたのは、的確な診断をして困っている人を助けられるような臨床医ですね。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

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在宅医療に取り組んでいますが、実践してみると患者さんを取り巻く家族の形もさまざまで、難しさも感じています。近年「ACP(アドバンスケアプランニング)」として、人生の最終段階における医療について生前から考えておくことが重要とされています。本人はもちろん、家族や社会全体で考えていく必要があると感じます。いずれにせよ大切なことは、健康な時からかかりつけ医をつくって信頼関係を築いておくこと。出された薬で症状が改善しなくても、すぐドクターショッピングをするのではなく、主治医に「治りません」と伝えることで、より踏み込んだ治療が可能になると考えられます。回を重ね、時間を経ることで可能となる医療があることをご理解いただき、どの医師とも長くお付き合いいただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

健康診断/基本検査3780円~(税込)

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