飯田 資浩 院長、飯田 晴佳 副院長の独自取材記事
こまき矯正歯科
(小牧市/小牧駅)
最終更新日:2025/10/09
小牧駅から徒歩3分。1991年の開業以来、矯正に特化した診療を行い、地域の信頼を築いてきた「こまき矯正歯科」。矯正に関する豊富な経験を有する院長の飯田資浩(もとひろ)先生と、同院に副院長として就任した院長の次女である飯田晴佳(はるか)先生の2人が、歯並びや噛み合わせに悩む患者に真摯に向き合い、一人ひとりに合った矯正を提供している。2人は、母校である愛知学院大学で講師も務め、後進の育成にも尽力している。「患者さんの笑顔が最大のやりがい」と、笑顔で声をそろえる資浩院長と晴佳副院長。積み重ねた矯正のノウハウを受け継ぎながら、変わらぬ信念で歩み続けるその想いと、同院の取り組みなどについて語ってもらった。
(取材日2025年7月11日)
矯正一筋30年以上、エキスパートとしての信念を
開業から現在の歩みをお聞かせください。

【資浩院長】開業は1991年になりますが、当時、尾張地区には矯正専門の歯科医院がまだ少なく、「この地域でぜひ開業してほしい」という声もあったことから、尾張北部の交通の要所である小牧を開業の地に選びました。開業から30年以上がたちましたが、矯正歯科に特化した診療を続け、矯正に関する知識の研鑽も重ねてきました。また、臨床に加え、愛知学院大学では非常勤講師として歯科医師の指導、名古屋医健スポーツ専門学校では歯科衛生士の教育にも携わっております。さらに地域医療の一環として、小牧市歯科医師会にも所属し、監事として活動を行っています。そして今年の春からは、当院に娘も副院長として正式に加わりました。私と同じ大学の歯科矯正学講座を卒業し、無事に博士号を取得。現在は資格の取得をめざして、日々研鑽を積んでおります。
本格的にお二人体制になり、お父さまから学ばれることも多いですか?
【晴佳副院長】そうですね。やはり矯正一筋で30年以上診療を続けてこられたという点は、本当にすごいことだと思います。長年の経験や、専門領域に対する真摯な姿勢は、身近で見ていてとても尊敬しています。私は5年前から大学院に通いながら診療にも少しずつ関わってきましたが、今年大学院を卒業し、本格的に診療に携わるようになりました。やはり毎日が学びの連続です。大学では理論を中心に学びましたが、実際の現場に出てみると「歯科医療には絶対の正解がない」と実感することが多く、日々勉強させていただいています。実は学生時代にも、父が講義を担当しており、その頃からすでに教えてもらっていました。現在は私も非常勤講師として愛知学院大学で学生の指導にあたっており、父と同じように、教育の面でも後進の育成に携わらせていただいています。
豊富なご経験の中で特に重視なさっていることは何でしょう。

【資浩院長】矯正を30年以上続けてきましたが、近年は「この装置で矯正します」といったように、装置そのものを前面に打ち出す歯科医院が増えてきたと感じています。しかし私は、「矯正は装置ありきではない」と強く思っています。どんな装置を使っても、歯列が整うことが見込めないなら意味がないと考えます。大切なのは、「その患者さんにとって適した装置を選ぶこと」。そして、その適切な選択ができることこそが、矯正を専門とする歯科医師の役割だと考えています。歯並びの状態や骨格、ライフスタイルに応じて適切な矯正法を提案する。そうした柔軟性と診断力が矯正の質を大きく左右するのではないでしょうか。私は常にその考えを患者さんにお伝えし、結果につなげることをめざしています。それこそが矯正を専門とする歯科医師としての責任であり、私が開業以来、一貫して大切にしてきた信念です。
最終の砦として実直に、頼れる場所でありたい
こちらの診療方針についてお聞かせください。

【晴佳副院長】院長がよく言っているのは、「私たちは矯正の専門だからこそ、患者さんにとって“最終の砦”である」ということです。歯並びや噛み合わせに悩む方々が、安心して頼れる場所でありたいという思いは、開業以来ずっと変わらない姿勢です。最近では、手軽さを前面に出した矯正も多く見られます。もちろん、それで対応できるケースもありますが、30年以上矯正を続けてきたからこそ、「それでは対応が難しいケースが確かに存在する」ということも実感しています。私自身もこのことは、大学で学び、現場でその判断がいかに大切かを改めて感じています。だからこそ私たちは、「簡単な矯正歯科治療」と「簡単でない矯正歯科治療」をきちんと見極め、最適な矯正治療を患者さんに提供することを診療方針の柱としています。
矯正におけるこだわりがあれば教えてください。
【資浩院長】矯正において私が一貫してこだわっているのは、見た目が整うことをめざすのに加え、奥歯まで含めた噛み合わせ全体がしっかり整った状態をめざすことです。前歯の見た目に注目されがちですが、実は奥歯の位置関係こそが噛み合わせの鍵になります。すべての歯が正しく噛み合った状態こそ、機能的にも満足のいく歯並びであると考えています。
【晴佳副院長】当院ではブラッシング指導にも力を入れています。装置をつけると磨き残しが出やすくなるため、患者さんごとに合った磨き方を丁寧にお伝えしています。「見た目が整った状態をめざしても虫歯になっては意味がない」という考えのもと、汚れが残っている場合は必ずその場で指導し、汚れを取り除いた状態でお帰りいただくようにしています。美しさと健康、両方を大切にすることが、当院の矯正のこだわりです。
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

【資浩院長】矯正は長期間にわたるため、患者さんが今どの段階にいるのか、あとどれくらいで矯正が終わるのかなど、不安に感じることも多いと思います。ですので、毎回ご本人やご家族に矯正の進行状況を丁寧にご説明し、安心して通っていただけるよう心がけています。また、モチベーションの維持も非常に重要です。当院では、初診時の模型や写真を記録として残し、矯正の経過と比較しながらご覧いただいています。「こんなに矯正が進んだんだ」と実感しやすくなるような仕組みを作ることで、患者さん自身も矯正の意味を再確認でき、前向きに取り組んでいただけるよう工夫しています。
安心して矯正を受けられる環境を次世代へ引き継ぎたい
お父さまと同じ道に進まれましたが、何かきっかけがあったのですか?

【晴佳副院長】実は私自身、子どもの頃に父から矯正を受けた経験があるんです。前歯に隙間があり、写真を撮られるのも苦手だったのですが、矯正が終わってからは笑顔に自信を持つようになりました。そのときのうれしさが忘れられず、「人の役に立ち、喜んでもらえる父と同じ仕事がしたい」と思うようになりました。歯科医師となり、矯正の最初と最後に撮影した写真を当院では患者さんにプレゼントしているのですが、矯正が終わって感動されている姿を見ると、こちらまでうれしくなります。笑顔で帰っていただける瞬間に、やりがいを感じています。
新体制となられましたが、注力されている矯正はございますか?
【資浩院長】最近は大人の患者さんの割合も増えていますが、子どものうちに問題の芽を摘んでおくことが、将来的な負担軽減につながるため、小児期の早期からの矯正には今も変わらず力を入れています。例えば、反対咬合や開咬といった不正咬合は早期に対応したほうが良いケースが多く、4~5歳の幼児期のうちに一度ご相談いただくのが理想です。一方で、下の前歯が内側に生えてきたなどの場合は、奥歯の噛み合わせに問題がなければ、永久歯がそろう小学校2~3年生頃まで様子を見るケースもあります。 ですので、「矯正はこの年齢から」と線引きせずに、気になることがあれば、まずは一度見せていただければと思います。早めに判断することで、矯正がスムーズに進むことも多いですから。
最後に今後の展望をお聞かせください。

【資浩院長】私は人生の大半を歯科医療、とりわけ矯正に捧げてきました。矯正は長期にわたるため、「今日で引退」というわけにはいきません。幸いにも、娘が後を継いでくれることになり、今は自分の経験や技術を丁寧に伝えていくことに力を入れています。患者さんに安心して矯正を受けていただける体制を、次の世代へしっかりと引き継いでいきたいですね。
【晴佳副院長】私はまだまだ勉強中の身ですが、父のもとで学べるこの環境に感謝しつつ、一人ひとりの患者さんに真剣に向き合い、満足していただける歯科医療が提供できるよう、これからも精進していきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人矯正/55万円~、小児矯正/第1期22万円~、第2期33万円~

