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林 寿男 院長の独自取材記事

林ファミリー歯科

(稲沢市/国府宮駅)

最終更新日:2019/08/28

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名鉄名古屋本線の国府宮駅から徒歩10分、若い世帯が増えている稲沢市内の住宅地。その中のおしゃれな白タイルのマンション1階に開業しているのが「林ファミリー歯科」だ。「患者さんに家族のように接したい、家族ぐるみで来てほしい」との思いから「ファミリー」をクリニック名につけた林寿男(かずお)院長。1989年から30年以上にわたり地域に根付いて診療を行ってきた同院は、待合室や診療室がやさしいピンク色で統一されており清潔感があふれている。歯を抜くよりも残すことを信条とする林院長を頼って、3世代にわたって通う患者もいるほど、地域のかかりつけ歯科医院としての信頼も厚い。小児歯科を専門に勉強してきた経験のある林院長に、小児歯科と予防歯科の大切さについて話してもらった。
(取材日2019年1月24日)

1本でも多く歯を残し、いつまでも食を楽しんでほしい

この地で開業されて、30年以上経つそうですね。

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この地に開業した当時は田んぼが多かったのですが、30年の間にマンションや建売住宅がどんどんと建ち、風景は変わりましたね。もちろん昔からの住民もみえますが、お子さんのいる若い世帯が増えてきたように思います。当院の名前は、勤務医時代に母の歯を治療した時に「私にしたように、患者さんにも家族のように接しなさい」と助言をもらったこと、さらに子どもからお年寄りまで家族ぐるみで来ていただきたいという思いから「林ファミリー歯科」としました。現在、おじいさん・おばあさんからお孫さんまで親子3代で通われている方もみえます。また、結婚して遠方に行っても「先生じゃないとだめなんです」とわざわざ通ってくださる方もいて、とてもうれしく思います。まさに「ファミリー歯科」の名の通りになっているわけで、地域のかかりつけ歯科医師としてお役に立っているのかなと感慨深いものがありますね。

治療の際にはどんなことに気をつけているのですか?

私は「なるべく歯は削らない・抜かない・神経を残す」ことにこだわっています。例えば、歯の神経は樹木の根っこと同じで、神経があると栄養分を吸って生き生きとしていますが、神経を取ると伐採された木材と同じで、言い方はきついですが歯が死んだ状態になってしまうのです。しみる程度の虫歯であれば、しみるのを調整をしながら、様子を見るようにしています。ですが、虫歯よりも怖いのが歯周病です。初期は痛みが出ないので、歯がグラグラになったり、痛みが出たりした時には手遅れになっていることも少なくありません。虫歯や歯周病の予防のためにも、定期的にメンテナンスされることをお勧めしています。

予防歯科に力を入れていらっしゃるのですね。

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歯を1本でも多く残しておくことが、食生活を楽しめることにもつながっていくと考え、「80歳で歯を20本以上残す」という「8020運動」を推し進めています。歯は骨に直接くっついているわけではなくて、歯と骨の間にある歯根膜というクッションの上にふかふか乗っている状態です。ですので、前歯を触るとちょっと動いたりしますよね。この歯根膜に「噛みごたえ」を感じる機能があるんです。マツタケを食べた時のシコシコとした噛みごたえ、たくわんを食べた時のポリポリとした噛みごたえは、自分の歯が20本以上残っているからこそ感じられると思います。とくに高齢になると食事は一番の楽しみですから、おいしく味わうためにも歯をなるべく多く残していただきたい。そのためにメンテナンスの重要性は熱心にお伝えしています。

痛い思いをわが子にさせないための予防歯科

開業後、小児歯科を専門に勉強し直されたとお聞きしました。

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はい。当院を開業してお子さんの診療をしていく中で、泣いてしまうお子さんへの治療の仕方や、保護者との関係性の難しさなどに悩み、尊敬していた教授に相談したことがありました。すると、「研究室へおいで」と誘われて、もう一度小児歯科の勉強をし直そうと思ったんです。休診日には研究室へ通い、博士号を取得しました。開業するとどうしても自分のやり方がスタンダードになってしまいます。大学で若い先生方と話をしたり、最新の治療を見たりすることで、「こうすればいいのか」とか「自分のやり方で間違いはなかったんだ」とか、いろいろなことに気づかされ、とてもよい刺激になりました。

お子さんに対してどのような診療を心がけているのでしょうか?

子どもは最初に恐怖心を与えてしまうと、その後の治療ができなくなってしまいます。だから器具に触ってもらったり、診療台のモニターでアニメを観てもらったりしながら、徐々に雰囲気に慣れてもらうようにしています。もちろん歯が折れたなどの緊急時は、最初から治療を行わなければならないこともあります。お子さんは口も歯も小さいですが、僕は手が小さい方ですし、麻酔の注射も痛みが少ないように注意して行っています。細かな治療は比較的得意なので、お子さんの負担は少ないのではないかと思います。お子さんの治療は保護者の方とのやりとりも大切ですから、歯の模型や図を見せながらわかりやすく説明することを心がけています。実は私自身、子どもの頃は虫歯が多く、歯科医院で痛い思いをした経験があるんです。保護者の方も同じだと思うので、そんな痛い思いをわが子にさせないためにも予防歯科は大切ですよと伝えたいですね。

保護者の方には、具体的にどのような指導をされていますか?

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乳歯の虫歯は軽視されがちですが、乳歯の下にはすでに永久歯があるので、乳歯から菌が入ると永久歯に影響を及ぼすことがあるんです。ですので、3歳までは可能な限り口の中に菌が入らない状態を維持するよう伝えています。やわらかい筍も、3年無事に成長できると強くてかたい竹になります。お子さんの歯も一緒で、生えたばかりの弱い歯をいかに守れるかが重要です。例えば、お母さんが使ったスプーンでお子さんにごはんを与えないように注意をしています。お母さんのお口の菌が移ってしまいますからね。他には、虫歯予防としてのフッ素塗布や、歯の溝を埋めるシーラントもお勧めしています。最近は、噛み合わせを気にされる方も多いですが、出っ歯やすきっ歯を防止するためには鼻呼吸が大切です。顎を発達させることも大事なので、噛みごたえのある食事を勧めたり、一口で30回以上噛むようにしましょうと、生活や食事の指導もしています。

一生自分の歯で過ごせるような長期的な歯科治療

子どもの頃からの予防歯科が大事なのですね。

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そうなんです。ですがもっと言うと、妊婦の方や妊娠を控えた頃からの予防歯科が、生まれてくる子どもにとって重要なんです。あまり知られていませんが、お母さんの口腔内環境が生まれてくる赤ちゃんの口の中に影響があるんですよ。例えば、妊娠中からキシリトールを摂っていると、お母さん自身はもちろん、赤ちゃんへの菌伝播も予防できます。当院では、「マイナス1歳から始める虫歯予防」としてマタニティ歯科にも力を入れています。何より、お母さんがメンテナンスをする習慣を身につけていると、そのお子さんも早い段階から歯医者の雰囲気や治療に慣れていけますし、大人になっても予防歯科への意識やメンテナンスの習慣が続いていくと考えています。その先に、ご高齢になっても自分の歯を1本でも多く残していくことがつながっていくと思っていますので、地域の方々の歯を守っていく意味でも、これからもメンテナンスの大切さはお伝えしていきたいです。

スタッフさんにはどんな指導をされているのですか?

私が患者さんに接するように、スタッフにも「家族のように患者さんと接してほしい」と指導しています。スタッフは皆、子ども好きですし、掃除も自主的にやってくれるので、ありがたいですね。以前、人手が足りず困った時期がありました。そんな状況を聞きつけて、結婚や出産のために退職していたスタッフたちが復帰し、現在も頑張ってくれているんです。本当に助かりましたし、自分の指導にも自信を持つことができました。

これからの展望をお聞かせください。

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息子も歯科医師になり、口腔外科などで抜歯や手術などの経験を積んでいます。将来、息子が医院に来てくれたら、さらに診療の幅を広げて、親から子へとつなげていけたらと思っています。それまでは地域のかかりつけ歯科医院として、信頼される診療を続けていきます。これからも患者さんには、「削って詰めて痛みを取って、おしまい」という短期的な治療ではなく、「一生自分の歯で過ごせるような長期的な歯科治療」を提供できる場であり続けたいですね。

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