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長浜 充 先生の独自取材記事

杉浦歯科医院

(高浜市/吉浜駅)

最終更新日:2020/01/10

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名鉄三河線・吉浜駅から歩くこと7分。「杉浦歯科医院」の白い外壁が目にまぶしい洋風の建物が見えてくる。父の杉浦圭介院長とともに診療を行う長浜充先生が、老朽化しつつあったクリニックを2019年4月に改装。親しみやすい雰囲気につくり変えた。「このクリニックを開業した父への信頼を受け継ぎながら、もっと立ち寄りやすい場所にしていきたいんです」と長浜先生は語る。歯科医院を開かれたものにしようという思いや、“簡単に抜歯せず、できる限り歯を残す”という父から受け継いだ信念について熱く語ってもらった。
(取材日2019年12月23日)

父と二人三脚で理想の治療をめざして

歯科医師を志したのは、同業のお父さまの影響ですか?

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家の近くで歯科医院を開業していた父は、「歯科医師なんてやめたほうがいい」と口癖のように言っていました(笑)。当時の私は、医療の世界に華やかなイメージをもっていたのですが、父は“多大な労力が報われない仕事”だと言っていました。そう言われるとやってみたくなってしまう性分で、親の反対を押し切るようにして歯学部に進学しました。留年や落第は許されないというプレッシャーのなか、勉強に集中し続けた学生時代でした。われながらよく勉強したと思いますが、まだこの時は父の言葉の意味がわかっていませんでした。

大学卒業後は、どのような経験を積んだのでしょう?

いくつかの歯科医院で学ばせてもらいながら、父の歯科医院でも手伝いをしていました。この頃になると、父が言っていた言葉の意味も少しずつ身にしみるようになってきましたね。患者さんと密に触れ合うことにやりがいを感じる一方で、大変な仕事だということも実感していました。また、さまざまな先生の診療方針を学ぶにつれて、取り入れたい部分もあれば、自分の考え方とは合致しない部分もあることにも気づきました。「安易に抜歯するのではなく、もっと歯を残すために治療できないだろうか」と感じる場面が多かったんです。それで自分の考える治療を突き詰めたいと思い、父と一緒に杉浦歯科医院を支えてきました。父も“限界まで歯を抜かない・歯を残す治療”をする人です。父からの影響というか、その方針への共感は大きいですね。

現在はお父さまと二人三脚で診療されているのですね。

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父が40年間地域に根差して開業してきたので、長く通ってくださってる患者さんも多いです。現在父は少し短めの勤務時間になっていますが、体力の許す範囲で現場に立っています。以前、私は名古屋市内でも患者さんを受け持っていたので、その流れでここまで通ってくださる方もいらっしゃいます。「何とか歯を残したい」と考える人が来てくださっています。だからこそ、その信頼を裏切らずに期待に応える治療をしたいと思っています。高浜市はお子さんが比較的多いエリアで、小児の患者さんも少なくありません。お子さんに対しては、変に様子を伺ったり赤ちゃん言葉で話しかけたりすることなく、お子さんでも対等な目線で話すよう心がけています。泣かずに治療を受けてくれる子が多いのでとても助かります。

安易に抜歯せず、できるだけ歯を残したい

先生が「できるだけ歯を残したい」と考えるのは何故ですか?

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当たり前のことですが、自分が生まれ持った天然の歯に勝るものはありません。入れ歯などではどうしても痛みや違和感を感じたり、こまめなメンテナンスが必要になったりします。人工のものは、常に体にぴったりとフィットさせ、なおかつ使いやすくするのは難しいんです。父も同じような方針を持って治療にあたっていて、むやみに抜歯を勧めません。以前私の夫が歯を痛めた時は、私でさえ「これは抜いたほうがいいな」と思ったのですが、父は「治せる」と一言。父を尊敬しましたし、私も自分の技術を尽くして歯を残せるようにしていきたいと思いを新たにしました。

歯を抜かないために、どのような治療を行うのですか?

根管治療などを根気強く行います。ただし、こうした歯を残すための治療は、時間がかかることも多く、1本の歯に2年間をかけることもあるくらいです。なので、「そんなに時間がかかるなら、抜いてもらってもいい」という人に対しては、こうした治療を無理に勧めることはありません。「歯を治す」、「口内環境を改善する」というのは、歯科医師一人でできることではありません。歯科医師と患者が二人三脚で取り組んでいくことが大切です。どちらの意欲が欠けても治療は進みませんし、私が患者さんの気持ちを変える権利もありませんから、「よし、やってみよう!」と思ってくださる患者さんと手を取り合って良い治療をしていきたいと思っています。お互いその認識が共有できれば、ゴールをめざしてより良い医療の提供に全力を尽くします。

長浜先生から患者さんにどのようなアドバイスをしていますか?

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やはり日々のケアはとても重要です。きちんと自宅でブラッシングできるように、歯磨き指導に力を入れています。当院では、定期通院の度に染め出しをして磨き残しを確認し、患者さんそれぞれの癖や問題をあぶり出します。その結果に沿って、その方に必要な指導を行っています。癖という意味では、右側・左側どちらで噛んでいるのか、噛み癖も見極めています。どちらかに偏りがあると歯のすり減りなどにもつながりますし、顔の筋肉も片側ばかり発達してしまいます。ちょっとしたことではありますが、丁寧に患者さん一人ひとりに向き合って、その方に合った解決策やアドバイスをするようにしています。

歯科医院を地域のコミュニティーに

先生の親しみやすい雰囲気に惹かれて通う患者さんも多いのでは?

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親しみやすいかどうかはわかりませんが、患者さんとの距離は縮めて、なんでも話しやすい状況になるように心がけています。院内の雰囲気も明るいですよ。ユニットごとの仕切りもブラインドカーテン状のものにして、状況に応じて上げられるので、家族で一緒に診療を受ける時には会話したり、様子を見たりできるようにしています。解放感がある方が患者さんにとって良いと思いオープンな造りにしました。最近では、仲良くなった患者さんたちとちょっとしたパーティーを開く試みも実施してみました。同じ歯科医院に通っている患者さん同士が仲良くなるなんて珍しいことかもしれませんが、悪くないですよね。地域のちょっとしたコミュニティーとしても、この場所が機能してくれればいいなと思っています。

歯科医院がコミュニティーになるというのは、新しい発想ですね。

用がなくてもふらりと立ち寄れる場所になるのが理想です。今は歯科医院というだけで緊張してしまう人も多いと思いますが、そういった方が「時間が空いてるから、ちょっと行ってみよう」と思ってもらえるのがベストだな、と。「歯が痛かったけど、先生の姿を見たら良くなった」と言ってもらえるくらいの領域にいきたいですね(笑)。そのためにはまだまだ、自分自身も知識や技術を高めていかなければなりません。先日クリニックをリニューアルしたのは、治療の動線を良くするため、そして、患者さんが来やすい雰囲気をつくるためのものです。歯科医院らしくない外観や壁紙で、のんびりリラックスしてもらえたら本望です。

最期に、今後の展望についてお聞かせください。

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ゆくゆくはクリニック併設のカフェを構想しています。歯科クリニックをコミュニティーや、憩いの場として利用できるようにしていきたいんです。雰囲気づくりという部分では、庭にイチゴ、イチジク、ブルーベリーを育ててお持ち帰りいただいたり、その果物を治療中の患者さんがユニットから眺めてリラックスできるようにしたいです。こんなふうに歯科医院の敷居を下げて、また新しい役割も持たせながら、一方で父が築いてきた地域の患者さんからの信頼を受け継いでいけるように、日々少しずつ成長していきたいですね。自分の理想とする治療と、広がりのある小さな事業を並行することで、相乗効果が生まれるといいなと思います。

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