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上栗 有二 先生の独自取材記事

上栗歯科

(みよし市/米野木駅)

最終更新日:2022/08/09

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米野木駅から車で13分。農地が点在する住宅地の幹線道路沿いに「上栗歯科」はある。1986年に開院し、2018年夏に大幅リフォームされた。バリアフリーで土足禁止の待合室は、ダークブラウンのソファーとカーペットで、上品な落ち着いた雰囲気。大学病院で備えられているような空気清浄器や器具を自動洗浄・消毒・滅菌する装置も設置されている。歯科医師は上栗光博院長と妻の上栗ふゆ美先生、院長の息子の上栗有二先生の計3人。治療から歯の清掃までのすべてを歯科医師が行い、地元に多くの患者を持つ歯科医院だ。また有二先生は、父と同じくかぶせ物や入れ歯など、補綴の分野で豊富な経験を持つ。将来は2代目として同院を背負う意欲あふれる有二先生に、これまでの経歴や診療への思いを聞いた。

(取材日2019年10月31日)

地元に根づいて30年以上、家族3人の歯科医師が診療

こちらはご両親が開院されて、33年たつそうですね。

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はい、両親がともに歯科医師で、1986年に開院したと聞いています。2015年から僕もこちらに勤務し、現在は家族3人の歯科医師が常勤していることになります。診療は、患者さんごとの担当制で、小児の患者さんは母や僕が診ることが多いですね。また父と僕は大学の付属病院の補綴科に勤務していましたので、入れ歯やかぶせ物では、患者さんに寄り添う治療ができているのではないかと思っています。そして、当院では歯科衛生士さんを置かず、3人の歯科医師が治療から歯の清掃まで、すべてを行っています。患者さんの中には、そこが良いと言ってくださる方もいるので、軽い気持ちで今の体制を変えることはできないと思っています。

昨年夏には、施設の大幅なリフォームをされたとか。

両親とも話し合って、診察室以外の古い部分を壊して、新しくしました。バリアフリーにして、入り口の位置を変えましたし、駐車場も1台あたりのスペースを広くしました。お手洗いは以前は1つでしたが、現在は大小2つに。そして、医療機関は白色のイメージがありますが、「白」は清潔感がある一方で緊張する色でもあります。だから診察室はともかく、待合室は落ち着いた色にしたいということで、ダークブラウンで統一しました。診察室については、今年、消毒・滅菌設備を充実させました。また歯科助手が作業をするスペースと診療椅子の間に仕切りがあるのですが、患者さんの様子が見られるように窓を作って工夫しています。

消毒や滅菌についてはどのように対応されていますか?

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患者さんが感染されている場合にのみ力を入れるのではなく、誰もがウイルスを持っている可能性があるという考え方が今の衛生管理の流れですよね。ですから消毒・滅菌についても今年、見直したんです。ミラーなどの基本的な器具は、今までスタッフが手洗いしていましたが、それだと個人差がどうしても出てしまいます。そこで洗浄・消毒・滅菌を自動で行う装置を導入しました。同じ温度、同じ時間で常にやってくれるので、ばらつきがありません。また院内の天井に、大学病院に備えられているような医療施設用大型空気清浄装置も取りつけました。診療台についても、奥の1台を感染症の患者さん対応にしています。

どんな患者さんがいらっしゃいますか?

親子連れの患者さんも多いですけど、やはり60代、70代の高齢の方が多いです。ほとんどが近隣にお住まいで、長く通われている方も多いと思います。同じ市内でも三好丘周辺は若い方が入ってきているようですが、この辺りもこれから増えていくような気がします。治療については、歯周病の治療や入れ歯やかぶせ物を調整する補綴関連が多いです。ちなみに当院では、簡単な器具をそろえた技工室を設置し、修復物の調整・作製にも対応しています。

父と息子で同じ大学に学び、同じ補綴科に勤務

先生が歯科医師になられたのは、やはりご両親の影響ですか?

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そうですね、それが一番だと思います。子どもの頃は院長室で遊んだりして、歯科医院にはなじみがありました。もっとも小さい頃は歯科医師になろうなんて考えていませんでしたし、両親も「歯科医師になれ」とは一言も言いませんでした。でも、中学・高校ぐらいになると、何となく「歯科医師になるのかな」と思うようになりましたね。家族では兄も歯科医師なんですが、その影響もあったと思います。僕はその後、父と同じ大学の歯学部に進学しました。

なぜ、お父さまと同じ大学に進まれたのですか?

父の影響もありましたが、僕は地元志向が強いので、愛知県内の大学を選んだということです。6年生の時の臨床実習で、半年間指導してくださった先生が補綴科所属で、すごく熱心な方でした。そのこともあって補綴科に残って、噛み合わせなどの勉強をもっとしたいと思ったんです。父も僕と同じく補綴科に残って経験を積んでいたので、「それがいいんじゃないか」と賛成してくれました。大学の付属病院では、5年間、型採りや模型作りを全部自分でしましたので、技工師さんの仕事の大変さもよくわかりましたし、いい経験になりました。補綴は難しいけれど、その分やりがいもあると思います。今でも父と補綴について相談し合うことがありますよ。

これまでで印象に残っている出来事はありますか?

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大学の付属病院に勤務していた頃、ある女性の患者さんの担当をしたんです。その方は歯がぐらつくほど歯周病が進行しており、どう見ても歯を全部抜いて入れ歯にしなくてはいけない状態でした。でもその方は、歯そのものは大丈夫なので「絶対、抜きたくない」とおっしゃるんです。毎月、お話をするだけで診察が終わりました。そうして説得を続けて1年ほどたった時、ようやく納得いただけて、入れ歯にして「先生の言うとおりにして良かった」と満足されました。その時に、多少時間がかかっても話をして、信頼関係をつくって取り組んだから良かったんだと……。もちろん技術も大切ですけど、やはり人と人なので、よく話し合うのはすごく大事なことだなと思いました。

痛みの少ない治療、高齢化を見据えた医療をめざして

診療ではどんなことを心がけていますか?

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自分が小さい時に、父に治療をしてもらったことがあるんですが、その時にあまり「痛い」と感じたことがなかったんですね。だから、僕も同じようになるべく痛みを与えない治療を心がけています。体が緊張すると痛みを感じやすいので、リラックスして治療を受けてもらうように声がけを大切にしていますし、レーザー治療器などを用いています。虫歯の治療では、麻酔を使用する場合がありますが、患者さんによって効きづらさに個人差があるので、1度で確実に効くように、注射を打つ場所などにも気をつけています。

日頃、先生ご自身が歯や健康面で気をつけていることはありますか?

屋外で過ごすことが好きなので、休日は健康管理も兼ねて、ランニングや自転車を楽しんでいます。あと生活習慣で気をつけているのは、顎関節症の予防です。大学の付属病院では、補綴のほかにインプラントや顎関節症の診療にも少し関わっていましたので……。顎関節症の患者さんは意外と多く、原因には生活習慣が大きく関係していると考えられています。例えば、頬づえをつかないようにしたり、スマートフォンを使う時に長時間下を見ないようにしたり、自分自身も気をつけています。患者さんの中にそういう兆候のある方がいらっしゃったら、本人から言われなくても、こちらから言って差し上げるように心がけています。

今後の目標と読者へのメッセージをお願いします。

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超高齢社会を迎え、今後さらに高齢の方への診療が増えたり、変わっていくと思います。例えば訪問診療なども対応していかなくてはと思っています。また、歯科医療では、糖尿病と歯周病など、全身疾患と歯科との関わりが注目されていますので、地域の医科とも連携して患者さんを診ていくことができたらと考えています。人間にとって一番の幸せは、健康で暮らせること、長生きできることだと思っています。おいしいごはんを食べることも大事ですし、そのためには歯を大事にしてほしいですね。僕自身はすごく特別な治療ができるわけではありませんが、些細なことでも相談していただき、かゆいところに手が届くような診療ができればと思っています。

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