口腔内の加齢による変化にアプローチ
予防歯科のメリット
すずき歯科
(津市/津駅)
最終更新日:2025/04/15


- 保険診療
「いつまでも老いることなく、健康で過ごしたい」と誰もが願うだろう。しかし、肌と同じように、口の中の老化も避けることはできない。特に歯周病は加齢と密接に関係しており、自覚がないまま進行してしまうケースも少なくない。予防歯科の大きなメリットの一つとしては、こうした口腔内の加齢による変化を緩やかにすることが期待できる点にある。できる限り長く自分の歯で食事を楽しみ、見た目の美しさを保つためにも、早期のケアが重要だ。患者の約半数がメンテナンスに通うという「すずき歯科」の鈴木晶博院長は「予防歯科のケアや治療を受けることで、加齢による変化を遅らせることも見込めます」と語る。予防歯科に注力する鈴木院長に、その重要性や継続のポイントについて詳しく話を聞いた。
(取材日2025年4月10日)
目次
健康な口腔環境をキープするための知識を伝授。患者のモチベーションを高く維持して、予防歯科に取り組む
- Q予防歯科ではどのような診療を行っているのでしょうか?
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A
▲予防歯科について説明する鈴木院長
「予防歯科」と聞くと虫歯予防のイメージを持つ方が多いかもしれませんが、近年では歯周病の予防を目的に通う方も増えています。予防歯科では、現在の口腔内の状態を悪化させないよう、定期的なケアを行います。人は誰しも加齢による変化を避けられませんが、生活習慣や口腔ケアの方法によって、その進行を緩やかにすることも見込めます。口腔内の加齢による変化を緩やかにすることが、予防歯科の大きな目的の一つです。また、子どもの予防では、虫歯がキーワードになります。当クリニックだと、フッ素を塗布して虫歯の予防を図るため、2歳前後から通ってくれている方が多いです。
- Q予防歯科のメリットについて教えてください。
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A
▲できるだけ長く歯をきれいに保つには、早期のケアが重要だ
先ほどふれたように、口腔内の加齢による変化を緩やかにすることが望める点は、患者さんにとって大きなメリットと言えるでしょう。歯周病は、口腔内の老化と密接に関係しているため、一生無縁でいるのはほぼ不可能と言えます。例えば、完璧に紫外線対策をしてきた40歳の肌と、何もせずに過ごしてきた肌を想像してみてください。ほんの少しの違いでは済まない、大きな差があるはずです。歯周病もそれと似た感覚で、ケアをしなくても変化は起こりますが、怠ると老化のスピードが一気に加速します。そういった変化を少しでも遅らせることが期待できるのは、予防歯科の大きな価値といえるでしょう。
- Qこちらでは実際にどのような診療を行っていますか?
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A
▲歯科医院で受けるケアだけでなく自宅でのケアも大切
歯科衛生士が中心となって口腔内の状態を確認し、歯石の除去や歯磨き指導などを行っています。もちろん、歯科医院で受けるこういったケアも大切です。しかし、予防歯科で最も重要なのは、お口の健康を維持するための知識を患者さんに身につけていただくことだと考えています。正しい生活習慣や、加齢による変化を緩やかにするためのケア方法を伝えることで、患者さんに自ら対策してもらえるよう努めています。先にふれた肌の例え話は、実際の診療でもよく使う説明の一つです。歯周病は、進行してしまった状態を元に戻すことが難しいため、その点をよく理解した上で、予防に取り組んでいただくことが何よりも大切です。
- Q予防歯科の診療をする上で大切にしていることを教えてください。
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A
▲気軽に相談してほしいと話す
患者さんに予防へのモチベーションを維持していただくことです。中には「このままでは10年後にご自身の歯で食事ができなくなります」とお伝えすることで、危機感を持ってセルフケアに取り組むようになる方もいらっしゃるでしょう。しかし一方で、歯茎から血や膿が出ていても、関心を示さない方もいるのです。そういった場合は、口臭の話をするようにしています。誰しも人前に出たときに、自分を良く見せたいという思いがあるので、率直に口臭の話をさせていただくと、意識の変わる方は少なくないと考えています。何年も先の話よりも、「今、改善したい」という気持ちのほうが、モチベーションを高く保てるのではないでしょうか。
- Qそのほか、心がけていることはありますか?
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A
▲患者一人ひとりに合わせたケアを行う
予防歯科には患者さんにとって多くのメリットがあります。だからこそ私たちは、その重要性をどのように伝え、患者さんをより良い方向へ導いていくかが問われます。そのためには、予防の大切さやメリットをしっかりと理解してもらい、高いモチベーションを保ってもらうことが重要です。また、口腔内の状態には個人差があるため、それぞれの体質に応じた注意点やケア方法があります。例えば、あまり歯を磨かなくても虫歯にならない方もいれば、一方で丁寧にケアをしていても歯周病になってしまう方もいるのです。当クリニックでは、そうした個々の違いを踏まえ、一人ひとりに合ったケアをご提案するようにしています。