痛い治療をするのが嫌な人こそ
メンテナンスに通ってほしい
中野歯科医院
(桑名市/桑名駅)
最終更新日:2021/10/12
- 保険診療
最近は、「予防歯科」という言葉を聞く機会が増えたが、まだ「歯科医院は歯が痛くなったら行く場所」と思っている人も多いだろう。「中野歯科医院」の中野雅也院長は「歯科医院で痛い治療をしなくてもいいように、定期的なケアやメンテナンスが必要だ」と話す。高齢になったとき、できれば自分の歯で食事をしたいと望む人が多いはずなのに、諸外国に比べて日本は歯のメンテナンス率がかなり低いといわれている。今回はそんなメンテナンスの重要性やその方法について、中野院長と歯科衛生士の栗原実紗希さんに話を聞いた。
(取材日2019年7月17日)
目次
虫歯になってから治療をするのではなく、日ごろからメンテナンスに通うことを習慣に
- Q歯が痛くなくても歯科医院へ通ったほうが良いのでしょうか?
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A
【中野院長】歯のメンテナンスを一切しなければ、虫歯や歯周病のリスクは高くなります。そうすると治療にかかる時間や費用もかかり、悪循環ですよね。皆さん、歯は治療をすれば治ると思っていますが、一度削った歯は元には戻りません。大人の歯は生え変わらないですし、治した歯はもろくトラブルがおきやすくなってしまいます。自分の歯をずっと守り続けるためには、日ごろからメンテナンスに通うことが大切なんです。日本では昔から歯科医院は行きたくない場所と思われがちですが、メンテナンスをしっかり行っていれば痛い治療をする確率を減らすことにつながります。歯の健康のために、メンテナンスが必要であることに気づいてほしいですね。
- Q同院ではどのようなメンテナンスを行っているのですか?
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A
メンテナンスに来ていただいた患者さんは、毎回口腔内カメラで写真を撮り、自分のお口の状態を目で見てもらうようにしています。「虫歯になっています」「出血しています」と言われてもなかなかピンとこないことでも、写真で見ていただくことで患者さんにもわかりやすいと思います。また、歯周病や口の中の細菌の検査は、数値を具体的に表すようにしています。例えば歯周病の検査だと、毎回歯周ポケットの深さを数値で表していくとで、前回と比べて状態がどのように変わったかが実感しやすいですよね。前回より歯の汚れが少ないことや数値が良くなっていることがわかれば、患者さんのモチベーションアップにもつながると思います。
- Qメンテナンスの際に心がけていることを教えてください。
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A
【歯科衛生士:栗原さん】当院のメンテナンスは、基本的に1人の患者さんに対しては同じ衛生士がずっと担当するようになっているので、長いお付き合いをさせていただいている方もいます。そうすることで、お口の中のことはもちろんですが、それ以外のお話をする機会も増え、患者さんも親しみを感じていただけているようです。口の中の状況やお聞きしたことは、衛生士専用のレポートに書き記すようにしています。当院ではメンテナンスの最後に歯茎マッサージを取り入れていて、それは唾液が出るのを促すなどお口のためでもありますが、患者さん自身に「気持ちが良いからまた来よう」と前向きにメンテナンスに通ってもらうことにも役立っています。
- Q子どもは、何歳からメンテナンスに通えば良いのでしょうか?
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A
【中野院長】歯が生えたら来てもらえるといいですよね。お子さんこそ慣れだと思うので、小さい頃から歯科医院でメンテナンスを受けることで痛みのある歯科治療を避けられれば、歯科医院が怖い場所とは思わないはずです。子どもの時に、歯科医院は怖い所と思ってしまったら、大人になっても歯科医院から遠ざかってしまい、口の中がひどい状態になってから来院し、余計に痛い思いをする場合もあります。そうならないように、「定期的にきちんと通いメンテナンスをすることで、削ったり痛い治療をしないで済む」ということをわかってもらえるようにしています。
- Q自宅でのケアでは、どんなことに気をつければ良いでしょうか?
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A
【中野院長】ブラッシングが1番基本です。今は良い電動歯ブラシがあり手で磨くより効果的だと思うので、使ってみるのも良いでしょう。歯間ブラシを使う場合は、間違えたサイズの物を強引に使うと歯茎が下がってしまうことがあるので、当院では患者さんに合ったサイズの物をお伝えするようにしています。また、食事や間食の後は、お茶を飲んだりうがいや歯磨きをするなど、口腔内をきれいにするように心がけてもらえると良いですね。それから、お子さんの歯磨きは、フッ素を使うことをお勧めします。フッ素にも濃度がいろいろあるので、ぜひご相談ください。そして最後は親御さんが仕上げ磨きをしてあげてください。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。