伊藤 龍也 院長の独自取材記事
セントラル歯科
(桑名市/西桑名駅)
最終更新日:2026/08/13
桑名駅から徒歩10分ほど。桑名市役所のすぐ近くにあるビジネスホテルに隣接するビルの2階にある「セントラル歯科」。幹線道路沿いで広い駐車場もあるため車での来院にも便利で、クリニックの前にはバス停もある。院長の伊藤龍也先生は探究心が旺盛で経験豊富ながら、初心を忘れないよう患者と真摯に向き合う姿勢が印象的な歯科医師。開院当初から訪問診療にも力を入れており、現在は時代の変化に合わせて施設中心の訪問診療を展開し、高齢社会のニーズに応えている。地域への想いも熱く、「歯科医師は天職」と話す伊藤院長に、診療へのこだわりや歯科医師をめざした理由などたっぷり語ってもらった。
(取材日2026年6月17日)
愛着のある地元で地域の歯科医療に貢献
この場所に開業した理由などありましたらお聞かせください。

生まれたのはここから車で1時間ほどの離れたところなのですが、4歳頃に父の仕事の関係で桑名にやって来て以来、幼稚園から高校まで地元の学校に通いましたので桑名には愛着がありました。知り合いも多く、開業するなら桑名と決めていました。開業時も友人がチラシを作ってくれたりと、周囲の方々にとてもお世話になりました。この辺りは住宅地ではありませんので、遠くからいらっしゃる患者さんのため駐車場も広く取ってあります。
どのような患者さんが来院されていますか?
開業当初は子どもの患者さんも多く来院されていたのですが、この辺りの旧市街地では子どもの数が減り、今では大人のほうが多くなっています。近所から歩いて来られる方もいらっしゃいますが、患者さん同士の紹介で、遠方から車で来院される方も多いです。主訴は歯周病や欠損補綴、インプラント治療などが多く、もともと歯周病関係に興味があり勉強もその辺りを重点的にしていたのですが、最近は歯周組織の再生を希望する患者さんが目立つようになりました。また、義歯関係の治療も多く、「義歯が割れた」「義歯を紛失した」などの緊急時でも、当院には歯科技工士がおりますのですぐに対応することが可能です。場所柄か、審美面に配慮した治療を希望される方も多いように思います。
こちらならではの治療や設備などはありますか?

歯周病が進行して歯が抜ける前に歯周組織の再生をめざす方法として、レーザーと歯周組織再生材を用いた再生療法を行っております。歯肉が退縮し審美的に問題のある患者さんには歯肉移植なども行っています。また、私自身訪問診療で腰を痛めた経験があります。その経験から、「歯科医師の身体的負担を減らし、無理のない姿勢で正確に口腔内を確認できる器具が必要だ」と考え、自ら図面を起こし、独自の「歯鏡」を医療器具メーカーと共同開発しました。患者さんにとっての安全性や快適さ、歯科医師にとっての使いやすさなどを考慮して発案しました。日々の診療の中でも、患者さんに合った治療方法を考えて提案し、喜んでいただけることに大きなやりがいを感じています。これからもより安心で安全、確実な治療が行えることを大切にしながら、治療に励みたいと思っています。
歯科医師としての心を育ててくれた訪問歯科診療
訪問歯科診療にも注力されていらっしゃるのですね。

はい、開院当初から訪問歯科診療を行っています。当時は今ほど介護施設の数が多くなく在宅が中心でしたが、時代の流れとともに施設が多くなりその要望に応える形で、現在は施設への訪問診療をメインとして取り組んでいます。これまでの訪問診療で、高齢で寝たきりの患者さんや障害のある方などを診ていると歯科治療について考えさせられることが多くなりました。そこでは、これまで私が学んできた咬合やインプラント治療などが重要なのではなく、その方の全身状態も考慮し、「どうしたら快適に過ごしていただけるようにできるか」がより大切になります。こうした訪問診療の現場で培ってきた歯科医師としての視点や経験を大切にしながら、現在は各施設にへ赴き、ご高齢の患者さんのお口の健康維持に努めています。
印象に残っている患者さんがいらっしゃるとお聞きしました。
以前、近所の方から直接、訪問歯科診療の依頼がありました。患者さんは知的障害のある自閉症の30代女性で、私が近づくだけで逃げてしまい、どうしても治療ができず困っておりました。それまでは、お母さんが大学病院に連れていき全身麻酔をして治療を受けていたとのことでした。しかし、お母さん本人も高齢になり足も悪く連れていくことができなくなったということでした。私にとって経験したことのない初めてのケースでしたので、その患者さんが昼間は施設に通っていると聞いて、私も施設に出向いて生活態度や好き嫌いなどを教えていただき、自分なりに試行錯誤しました。医師と相談の上で、睡眠薬の使用も考えたのですが、結局治療に入ることができなかったのです。
とても難しいケースだったのですね。

途方に暮れながらも、どうにか助けてあげたいと思った私は自閉症の本を読みあさり、最終的には家内も巻き込んで、診療後子どもを寝かしつけてから毎晩患者さんのお宅に行き、お母さんと雑談して彼女に慣れてもらうようにしました。1ヵ月を過ぎた頃、彼女は私の膝の上に頭を乗せてくれるようになり、治療ができるようになりました。今でもずっとお付き合いさせていただいています。目の前の患者さんに真剣に向き合って良かったと感じますね。この出来事が私の今の歯科医師としての心を育ててくれ、私を必要としてくれる人がいるなら、精いっぱい取り組もうという心構えができました。
生涯現役の意気込みで地域に親しまれる歯科医院を
なぜ歯科医師の道に進まれたのですか?

小さい頃から困った人を見ると放っておけない性格もあって、医療の道を選びました。進路を選ばなければならない高校2年生の時に決めたことを今でもはっきり覚えています。大学に進んでも、卒業後は開業せず家業を継ぐように言われましたが、私には歯科医師が向いていて、歯科に関するすべてのことがとても楽しいのです。家業は任せきりで妻には悪いのですが、歯科医師が天職だと思っています。
診療の際に心がけていることなどありますか?
丁寧な治療、自分だったらこうしてほしいと思う治療を心がけています。また、医業は心で治せるというものではなく、歯科治療は体で最も繊細な作業を必要とする治療の一つであり、当院では「安心、安全、確かな技術」をモットーに日々診療に臨んでいます。診断あっての治療ですので、診断には十分に時間をかけます。そして、毎日その日に治療を行った患者さんのカルテに目を通し、全身疾患や服用している薬など、患者さん一人ひとりの歯や口以外についてもわからないことがあれば調べます。同様に翌日の患者さんのカルテにも事前に目を通すことをルーティンとしています。どんなに経験を積んでも予習復習を欠かすことはできません。その他にも、院内では、昼と診療後の毎日の掃除を私が率先してするようにしています。これは自分の意識改革のために始めたことですが、結果的にスタッフの衛生観念や患者さんに対する意識も高まる相乗効果があり、続けていますね。
今後の展望や読者へのメッセージをお願いいたします。

以前ご家族の紹介で来られた患者さんから「この先生なら何とかしてくれるから、行きなさい」と言われたと言っていただいたことがあります。これ以上にうれしいことはないと思いました。これからも、歯科医師にとって多くの患者さんの1人、患者さんにとって1人の歯科医師ではなく、初心を忘れず毎日真剣に患者さんと向き合い、生涯現役の意気込みで頑張りたいと思います。開業からずっと、お子さんからお年寄りまで、地域の皆さんに親しんでいただける歯科医院をめざし続けています。何か心配なことや困り事があればお気軽に相談していただければうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療:40万円程度、ホワイトニング(片顎):1万5000円~、セラミックインレー:6万円~、ジュニアクラウン・セラミッククラウン:9万円~、PMB:11万円~、金属床:27万円程度、細菌検査:1万8000円~ ※口腔内環境により異なりますので医療機関にお問い合わせください。

