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林 尚史 院長の独自取材記事

林歯科医院

(松阪市/権現前駅)

最終更新日:2021/10/12

林尚史院長 林歯科医院 main

三重県松阪市の中でも緑豊かでのどかな嬉野地区に先進の歯科治療を施すクリニックがある。県道24号線沿いに立つ「林歯科医院」だ。林尚史(はやし・ひさし)院長の専門は歯周病治療で、日本歯周病学会歯周病専門医。豊富な診療経験を持ち、同院でも数多くの歯周病の治療を行いながら、先進の歯周病治療技術を身につけたいと学ぶ歯科医師たちの指導にもあたる。また同院では、予防やメンテナンスを重視して予防部門も開設。出産前からのケアや母親学級など、将来の歯の健康を見据えた取り組みを行う林院長に、治療への思い、クリニックの方針を聞いた。

(取材日2020年1月10日)

7人の歯科医師とスタッフがワンチームで歯を守る

スタッフの多い歯科医院なのですね。

林尚史院長 林歯科医院1

当院は、小児歯科、歯周病の治療、インプラント治療、審美面に配慮した診療、矯正歯科など幅広く診療を行っています。私も含め歯科医師が7人、歯科衛生士が15人、助手や受付など総勢45人。このメンバーがワンチームとなって、地元の人はもちろん、県外からも通院してくる患者さんたちの歯の健康を守っています。スタッフが多いのは、余裕を持って患者さんに接したい、という思いからです。働き方改革以前からこのスタイルで行ってきました。患者さんから見ても、一人の患者さんに対し、一人の歯科医師、歯科衛生士が責任を持って診るので安心していただけるのではないでしょうか。また歯科医師の中には、副院長をはじめ女性歯科医師も在籍していますので、同性同士のほうが話しやすい、ということであれば指名をすることもできます。

松阪市に開院された理由と、歯科医師をめざしたいきさつをお聞きします。

開院をするなら生まれ育った地元でと考えていました。歯科医師をめざしたのは、母方の叔父が医師をしていて、患者さんと向き合う姿勢に憧れ、仕事をするなら医療職につきたい、と考えたからです。その中で歯科医師を選んだのは、口の中の健康が全身の健康につながる、ということを知ったからです。1992年に開院をして、あと数年で30年になろうかとしていますが、患者さんの中には、2世代、3世代にわたって通ってくるご家族もいます。患者さんは、地元の人はもちろんのこと、愛知県などの県外からも通ってくる人がいます。その多くが患者さんからの紹介であり、特に遠くからの人は、歯周病、インプラント、矯正など、何か目的を持って来ています。

林院長は歯周病治療がご専門だそうですね。歯周病を専門とした理由は何だったのでしょうか。

林尚史院長 林歯科医院2

私が大学を卒業した1988年以前は、歯科治療というのは、義歯、かぶせ物といった補綴が主流でした。一生懸命に補綴をしたところでまた悪くなる。歯科医師をしながら、土台である歯茎を直さないと口の中の健康を長く維持できない、と考えるようになりました。その当時はまだ言われていませんでしたが、今では歯周病は心臓疾患や糖尿病などを誘発する可能性があることがわかってきています。そして今、成人の8割の人に歯周病があると言われています。歯という柱を支えるのは歯茎、いわば土台です。歯の上ばかり治しても駄目。長く健康で生きていくために、口の中の細菌を減らしたい、という思いから歯周病治療に取り組むようになりました。日本人が歯を失う1番の原因は歯周病なんです。

自分の歯で生きる幸せをめざして予防部門を設立

院内にある予防部門では、どういうことをするのでしょうか。

林尚史院長 林歯科医院3

歯科治療というのは、治療が終了した時点が一番良い状態です。歯周病も、治療が終わった時が一番安定をしていて、そこから下り坂になっていきます。下り坂になって行くにしても緩やかにしたい。そのためには定期的にメンテナンスが必要になってくるわけですが、そのための施設として「予防部門」を院内に併設しました。細菌学的に言うと、口の中をしっかり磨いていても悪い細菌叢(さいきんそう)が広がっていくのに90日から120日ほどかかります。悪くなる前に専門家によるクリーニングをすることで、細菌が広がるのを予防していくのが目的です。このようにクリーニングをしていくと、将来的に歯が多く残せる可能性が広がると考えられています。これが予防部門の一つの柱となっています。

予防部門には、ほかにも役割があるのですね。

予防部門のもう一つの役割として考えているのが、お子さんを対象とした予防歯科。12歳の時点で、永久歯の虫歯が0で歯並びの良い歯列であるように取り組んでいます。12歳というのは、乳歯から永久歯に生え変わり、完成する時期です。それよりさらに早い時期から予防意識を早めたいと、最近0歳児のお母さんのたちを対象にした「母親教室」を始めました。離乳食の与え方や食べさせ方などから始まって、顎の発育まで指導しています。そのほか出産前、マイナス1歳の取り組みも行っています。お母さん方へお子さんを育てていく中で口の成長とともに必要なことを歯科医師の視点からお話しています。

母親教室では具体的に何を指導されるのでしょうか。

林尚史院長 林歯科医院4

今までは、歯が生えて2歳ぐらいから、虫歯のない状態で、定期的な虫歯予防をしてきました。しかしもう少し早い段階、乳歯歯列の段階で歯の健康に何らかの影響が及ぶことがあるため、0歳児の離乳食の与え方などを指導しています。そのほか、食べる時の姿勢、食べ方など、家で気をつけてもらうだけで口腔内の健康は変わっていきます。母親学級は、お母さんたちにその意識を持ってもらいたいという考えで始めました。12歳で歯並びが良く、虫歯もない状態のお子さんを一人でも多く増やしたい。これが歯科医師としての私の願いでもあります。

松阪市で先進の歯科診療を提供したい

多くの患者さんが来院する、その理由は何だと思いますか?

林尚史院長 林歯科医院5

開院当初から目標に掲げているのが、ここ松阪市で日本の最先端の治療、つまり東京で提供されている水準の治療を提供をする、ということです。そのために私も含め在籍する歯科医師たちはさまざまな勉強会に出かけ、自分たちの引きだしを増やしています。開業医である以上、すべてを平均点以上に持っていく。かつその中で専門の分野を伸ばしていくことを方針にしています。そしてもう一つ、歯科医院というのはあまり行きたくないところでもありますよね。ただし、行けば口腔内の環境改善につながります。開院当初は、美容院のように定期的に通える歯科医院でありたい、と思っていました。現在は”エステ感覚で通える歯科医院”をめざしています。

院長が心がけている治療とはどういうものなのでしょうか。

一番良い歯というのはご自分の歯なんです。それを守っていくのがベストなのですが、虫歯がある場合は、その歯を治療していく行為が入ります。1本の歯が削れるのは5回ぐらいまで。それ以上治療回数を増やさないようにしたい、と考えています。そのためにはかぶせ物や詰め物といった治療行為の精度を上げていかなくてはなりません。予防で悪くしないようにするのはもちろんですが、メンテナンスを定期的に受けて自分の歯をできるだけ長くもたせていく。そのためにマイクロスコープや拡大鏡などを用いて、精度にこだわった治療をしています。精度の高い治療は大切な歯を守ることにもつながるからです。当院では歯を失った方のためにインプラント治療も対応していますが、噛み心地も耐久性も自分の歯に優るものはありません。先にお話しした、母親学級などのお子さんへの予防の取り組みも、自分の歯が良い、という思いがあるからなのです。

ありがとうございました。最後に、今後の展望をお願いします。

林尚史院長 林歯科医院6

早いもので、開院当時50歳だった患者さんが70代後半という年齢になりました。通える間だけは通っていただき、これからは訪問歯科診療も充実させていきたいですね。当院は、インプラント矯正、小児矯正も行っています。小児矯正をすると、永久歯がそろった時に歯並びが悪くなっているというリスクを減らせます。こうした先進の治療を積極的に手がける一方で、カウンセリングも重視しています。当院には、患者さんの診療のサポートをするコーディネーターもいますので、歯科医師に言えないこともどんどん相談していただけたらと思います。保育士の資格を持つスタッフもいますから、お子さんの世話で忙しいお母さんにもぜひ通っていただきたいですね。また、今後も東京などで行われているような先進の歯周病治療を若い歯科医師たちに指導し、後継者を育てていく取り組みを通して、三重県の歯周病治療の核となるクリニックにしていきたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/1本33万円~

ホームホワイトニング/3万5000円、オフィスホワイトニング/3万円

歯列矯正/成人矯正:70万円~、インプラント矯正:80万円~、小児矯正:5~35万円、マウスピース型装置を用いた矯正:60万円〜

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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