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林 荘太郎 院長の独自取材記事

荘太郎クリニック

(横浜市青葉区/あざみ野駅)

最終更新日:2026/08/06

林荘太郎院長 荘太郎クリニック main

大学病院の循環器内科でキャリアをスタートし、北里大学病院救命救急・災害医療センターや地域の基幹病院、地方の診療所など、多様な医療機関で経験を積んだ林荘太郎先生が、2002年3月に開院した「荘太郎クリニック」。あざみ野駅と江田駅のいずれからも徒歩約9分、幹線道路沿いに位置している。暖色系で統一された院内は、ホテルのロビーのような落ち着いた空間。高血圧性心疾患や不整脈、慢性心不全などの循環器疾患を中心に、動脈硬化の要因となる脂質異常症や糖尿病、慢性腎臓病などの生活習慣病の管理にも注力し、地域住民の健康を支えている。「コミュニケーションを通して、医師と患者さんがともに成長していける診療をめざしています」と、笑顔で語る林院長に、同院の特徴や診療方針、地域医療への思いなどを語ってもらった。

(取材日2026年6月30日)

専門性を生かし、心血管疾患の早期発見・治療に注力

まずは、クリニックの特徴を教えてください。

林荘太郎院長 荘太郎クリニック1

当院は、私の専門である循環器疾患を中心に、生活習慣病やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)をはじめとする呼吸器疾患などの内科診療を行っています。私は1981年に医学部を卒業後、大学病院の循環器内科をはじめ、北里大学病院救命救急・災害医療センターや地域の基幹病院、地方の診療所など、さまざまな医療機関で経験を積み、2002年に当院を開業しました。お子さんからご高齢の方まで幅広い世代の患者さんが来院されており、特に60歳以上の方が多いですね。動悸や胸痛、息切れといった症状を訴えて受診される方の他、健康診断や人間ドックで異常を指摘された40~50代の方も少なくありません。この地域には健康意識の高い方が多いようで、気になる症状があれば早めに相談に来られる印象があります。

どのような疾患を診ることが多いでしょうか?

最も多いのは高血圧症です。高血圧症を放置すると、高血圧性心疾患や動脈硬化を進行させ、心筋梗塞など重い病気につながる恐れがあります。動脈硬化には血管そのものが硬くなるものと、血管内にプラークが蓄積するものがあり、当院ではその両方を評価できる検査を行っています。また、動脈硬化を進行させる糖尿病や脂質異常症の管理にも力を入れ、将来の心血管疾患の予防につなげることを大切にしています。また、心筋炎や心筋症の患者さんを診る機会もあります。心筋炎はウイルス感染などにより、心臓の筋肉が炎症を起こす病気です。風邪のような症状に続いて発症し、重症化すると命に関わることもあります。風邪症状に加えて胸の痛みや動悸、息切れなどがあれば、早めに受診していただきたいですね。

院内で受けられる検査について教えてください。

林荘太郎院長 荘太郎クリニック2

当院では、胸部・腹部エックス線検査をはじめ、心臓や血管の形態・血流を調べる心臓超音波(心エコー)検査、24時間心電図を記録するホルター心電図検査、血管の硬さや動脈硬化の進行度を評価する血圧脈波検査などに対応しています。心臓超音波検査に対応し、その場で得られた所見をもとに治療方針を検討するため、迅速な診断・治療につなげられることが当院の強みです。心不全診療ガイドラインでは、動悸や息切れなどの症状がなくても、生活習慣病や心機能障害がある場合は「心不全予備軍」として積極的な管理が推奨されています。また、動悸や息切れの原因は心臓だけでなく、甲状腺疾患や貧血などが隠れていることも。いずれの場合も放置すると心臓への負担が続き、心不全につながる可能性があります。気になる症状があれば早めの受診をお勧めします。

対話を通して、医師と患者がともに成長できる診療を

呼吸器の病気も診療されているそうですね。

林荘太郎院長 荘太郎クリニック3

はい。呼吸器と循環器は密接に関係しており、息苦しさを訴えて来院された場合、それが肺の問題なのか、心臓の問題なのかを見極める必要があります。当院で多く診る呼吸器疾患はCOPDで、長年の喫煙習慣などにより咳や痰、息切れが起こるものです。心不全につながることもあるため、まずは禁煙が大切です。また、近年は睡眠時無呼吸症候群の患者さんも増えています。睡眠中に呼吸が止まると体は緊張状態となり、交感神経が休まりません。その結果、朝の血圧上昇や不整脈、夜間頻尿などにつながることもあります。さらに、循環器疾患に逆流性食道炎を合併する方も少なくありません。逆流性食道炎は、早食いや食べ過ぎ、食後すぐに横になるといった生活習慣に加え、ストレスも大きく関わる病気です。胸やけの他、ストレスによる自律神経の乱れから動悸が起こることもあります。

循環器疾患を診るには、幅広い知識や経験が求められると伺いました。

そうですね。循環器疾患を診るには、心臓だけでなく、呼吸器や消化器、生活習慣病など全身を幅広く診る視点が欠かせません。私自身、大学病院の循環器内科だけでなく、北里大学病院救命救急・災害医療センターや地方の診療所など、さまざまな医療機関で一般内科を含めた幅広い診療を経験してきました。その経験が現在の診療に大いに役立っていると感じます。

開業されて25年だそうですが、勤務医との違いを感じることはありますか?

林荘太郎院長 荘太郎クリニック4

開業して最も実感したのは、患者さんとのコミュニケーションの大切さです。病院で診療していた頃は、患者さんから質問を受ける機会はそれほど多くありませんでした。しかし、開業してからは疑問や不安、治療に対する率直な思いを聞かせていただくことが増えました。時には「期待したほど効果につながらなかった」と感じられることもあるかもしれませんが、うまくいかないときこそ、患者さんと話をすることを大切にしています。患者さんの声を受け止めながら、原因を一緒に考え、治療内容を見直したり、新たな方法を検討したりすることも診療に欠かせないプロセスだと思います。患者さんとの対話を通して新たな気づきや学びを得て、それを診療に生かし、患者さんへ還元していく。その積み重ねによって、患者さんと医師がともに成長できる診療につながるのではないかと思っています。

患者が主体的に治療に取り組めるようサポート

診療の際に心がけていることを教えてください。

林荘太郎院長 荘太郎クリニック5

診療では、患者さんがご自身の病気について正しく知り、日常生活で気をつけるべきことを理解して帰っていただけるよう、わかりやすい説明を心がけています。循環器疾患は、適切な診断や薬物療法はもちろん大切ですが、それだけでは十分ではありません。減塩や禁煙、ストレス管理など日々の自己管理が、病気の進行や健康状態に大きく影響します。そのため、なぜ治療が必要なのか、放置するとどうなるのか、治療によってどのような効果が期待できるのかを丁寧にお伝えし、患者さん自身が治療に主体的に取り組めるようサポートしています。必要に応じて薬の種類や量も見直しながら、患者さんと医療者が二人三脚で治療を続けていけるよう努めています。

受診しやすいクリニックづくりのために工夫されていることはありますか?

当院では、待ち時間を少しでも短縮できるよう、順番予約制を取り入れています。以前は時間帯ごとの予約制を採用していましたが、新患の方や症状によっては診療に時間がかかることもあり、予約時間どおりにご案内できないことも少なくありませんでした。そこで、スタッフの提案を受け、電話で受診の順番を取れる仕組みを導入したのです。予約なしでの受診が基本ですが、当日にお電話をいただければ順番をお取りして、おおよその診察時間をご案内しています。待ち時間が長いと、それだけで疲れてしまいます。せっかく来ていただいたのですから、「来てよかった」と思って笑顔で帰っていただけるようなクリニックでありたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

林荘太郎院長 荘太郎クリニック6

「悲観主義者は風に文句を言い、楽観主義者は風が変わるのを待つ。現実主義者は風に帆を合わせる」という船乗りの格言があります。病気、特に心臓の病気と診断されると、不安になる方も多いでしょう。しかし、大切なのは悲観し過ぎることでも、楽観し過ぎることでもなく、今の自分の状態を受け止め、それに合わせて治療や生活習慣を整えていくことだと思います。患者さんと医師がコミュニケーションを重ねることで、お互いに学び、より良い医療につながっていくと考えています。患者さんにも、ぜひ医師をうまく利用していただきたいですね。一緒に考え、一緒に成長しながら、より良い診療をつくっていければと思います。