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池尻 良治 院長の独自取材記事

医療法人宏和会 池尻歯科医院

(大阪市淀川区/東三国駅)

最終更新日:2019/08/28

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地下鉄御堂筋線「東三国駅」の5番出口から1分の場所にある「医療法人宏和会 池尻歯科医院」。院長の池尻良治先生は、虫歯・歯周病をはじめ、小児歯科、顎関節症、矯正治療など幅広い治療を行う傍ら、国際睡眠時無呼吸アカデミー「ISASA」会長として、睡眠時無呼吸症候群の治療にも注力している。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠不足を招くだけでなく生活習慣病のリスクを高める怖い病気。池尻先生のもとには的確な治療を求め、遠方から訪れる患者も多いという。書籍出版、セミナーや講演会で、自身の経験と理論を発信するパワフルな池尻先生に診療への思いや信念を聞いた。
(取材日2017年6月16日)

歯科医師として食・睡眠・運動・禁煙の大切さを伝える

診療スタンスをお聞かせください。

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患者さんに自分の考えを、はっきりと伝えます。仕事が忙しいという理由で、何度も予約をキャンセルする患者さんに対して、「いい加減な気持ちで来るんだったら、来なくていいですよ」と言ったこともありますよ。「自分の体のことでしょう? 歯だから、今は痛くないからって軽く考えないでもらいたい」と。オブラートに包んだ言い方をしてしまうと、本当に大切なことが伝わらないんです。患者さんも「薬を飲んだら治るだろう」「痛くないから大丈夫だろう」と簡単に考えてしまいます。だから私は何度も繰り返し歯の大切さを説明します。歯科医師は虫歯や歯周病を治していくのは当然ですが、それ以上にもっと根本的なことを伝えないといけないと私は思っています。

その一つが食育や生活習慣の指導でしょうか?

日本に住んでいると、食べるものに困りません。コンビニに行けば安くて調理されたものが手軽に手に入りますが、きちんとした栄養のあるものは少なく、しかも遺伝子組み換えや食品添加物を多く含む食品も多く出回っています。また、やわらかい食べ物が増え、噛む回数が減っています。噛む回数が減ると唾液が少なくなり、虫歯や病気にもなりやすく、顎の発達もしにくい。そんな食環境における日本で健康を維持していくには、自分で食事とライフスタイルをコントロールする必要があります。特に私が注意するのは、朝ごはんをしっかり食べること。必須アミノ酸であるトリプトファンをたくさん含む食品を朝食で取ることで、セロトニンという神経伝達物質が腸内で増え、夜になってそのセロトニンが脳内で睡眠を誘発するメラトニンに変わります。健康的な食事は意識しないと取れないのです。大切なことなのに誰も言わないから、私が何度も言うことになります。

特に子どもの食育に関して力を入れているなと感じたのですが。

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食生活が悪い、睡眠不足や運動不足といった子どもには、記憶力の低下、イライラする、落ち着かないなどが見られ、学力にも大きな影響を与えるといわれています。ですから親が正しい知識をもち、トリプトファンをたくさん含んだ栄養バランスの良い食事を食べさせ、適度な運動、質の高い睡眠が確保できるように、子どもたちをコントロールしてあげてほしいのです。夜の遅い時間まで、スマートフォンやテレビのブルーライトを浴びていては睡眠にも影響します。日本の子どもの睡眠時間は世界的に短いといった調査報告がありますが、これ以上短くなったら将来、日本の子どもたちから金メダル選手もノーベル賞受賞者も出てこないと思います。塾や習い事に行かすよりも、子どもに規則正しい生活をさせ、安全で栄養のある食事を食べさせるほうが大事です。そこに多くの親に気づいてほしいのです。

患者の頑張りを引き出すのが歯科医師の役目

治療に際しての、先生のこだわりについて教えてください。

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できるだけ歯や神経を抜かないのが、私のポリシーです。理由はもちろん、自分の歯が最も優れているからです。歯周病で炎症が起きて歯がグラグラになっていても、原因も確かめずにすぐに抜歯するようなことは絶対しません。マニュアル的な診療ではなく、なぜその歯だけが揺れているのか、なぜその歯だけが飛び出しているのか、原因を突き止めてから治療することを基本にしています。そして、まずは適切な処置をした上で、患者さん本人にも適切なケアをしてもらいます。口腔ケアというものは、そんなに簡単ではなくて、きちんとブラッシングするのも意識を持ってやってもらわないといけない。患者さんの頑張りも必要です。その頑張りを引き出すのが私たちの役目であり、使命だと思っています。

痛みという部分に関してはどうでしょうか?

痛いのを我慢する必要はないんです。痛みは体がやめてほしいと言っているサインですから、「良くなるために我慢しましょう」というのは、私はおかしいと思います。私だったら痛い病院には行きたくないですから、治療では患者さんの立場で考え、できるだけ痛くない治療をします。当院はハンドサインが決まっているので、治療中で口がきけなくても合図してもらえればすぐに対応します。もちろん、痛みは人によって違うので、いろんなレベルがありますが、その人その人に合わせて治療をしていくということは、必要なことだと思います。

日々の治療で意識されていることは何ですか?

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治療の常識というのは変わっていくものです。基礎の部分は動かなくても、研究や自分の実体験や経験を重ねていけば、治療の方法がずっと同じということはないはずです。今、世間で常識といわれていることも、いつまで常識かはわからない。多くの人が成功だけを見ていろいろなことを言いますが、私たちは人の体を預かっているのだから、成功は当たり前です。患者さんを診る時は、今うまくいっていない、失敗している部分は何なのかを重点的に考えなくてはいけない。その上で、スタッフ一丸となってその人を助けるために取り組まなくてはいけないと思っています。

健康で長生きするために美しい歯は必須

先生のポリシーのもとになったのは何ですか?

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私の先生であり、私を育ててくれたのは、患者さんと衛生士さん、技工士さんです。衛生士さんが患者さんときちんと向き合って私に正確に伝えてくれること、技工士さんがきちんとしたものを作ってくれること、受付のスタッフから含めて、全員で今の私をつくってくれていると思っています。自分の仕事に誇りを持っている人と一緒に、情熱を持って仕事に取り組んで、患者さんの健康へのモチベーションを高めていくことです。私の患者さんは、健康な高齢の方が多く、90代の方もたくさんいますけど、皆さんすごく頑張っていますから、磨き残しが少なく歯周や歯がきれいです。そして健康で長生き。最後まで自分で食べて歩いています。私は歯科が頑張ったらそうなると思います。

睡眠時無呼吸、口の健康と全身の健康には密接な関わりがあるんですね。

口と身体は「別もの」だと思っている人もいますが、すべて一つでつながっています。口は生きるためのエネルギーの入り口であり、その部分が不健康だったら身体が健康なわけがありません。ですから食べることはとても重要なんです。人間が本来持っている免疫力が十分に働いていたら、細菌は繁殖できないんですが、生活習慣が乱れると免疫力が低下する。そうなると、細菌が活発に繁殖します。その時に最初に症状が出るのが口なんですよ。歯茎からよく出血する、歯茎が腫れる、口内炎がよくできる……これは、口の中の軽い問題じゃなくて、全身的な疾患です。そして、薬で治すのではなく、自分の意識と自分の身体が治すんですよ。そのために必要なことは、食生活の偏り、運動不足・喫煙・睡眠不足・過度なストレスなどを解消することです。口の中だけを診るのではなく、全身の健康を考えて、食育や生活習慣の指導などいろいろな話をしています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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歯科医師にしかできないことが一つだけあります。それは噛み合わせをきちんと合わせてあげること。これは歯科医師にしかできない。でも、それ以外は患者さん本人が変わるしかない。インターネットでもインプラント治療の案内が氾濫していますが、私はしていません。インプラントや入れ歯の治療は「歯を抜いてから、失ってからの治療」であり、いわば最終手段です。「悪くなったらインプラントにすればいい」なんてとんでもない考えです。患者さんがきちんと歯を磨いてくれて、一緒に歯を守ろうとしてくれたらうれしい。その時、私は歯科医師になって良かったと思います。健康意識の高い患者さんには徹底的にお付き合いする気持ちですので、自分の歯を守りたい人に来てもらいたいですね。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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