松井 秀行 院長の独自取材記事
はなてん おとな・こども歯科 松井デンタルクリニック
(大阪市鶴見区/放出駅)
最終更新日:2025/04/15

おおさか東線・学研都市線の2路線が乗り入れる放出駅から徒歩約6分の場所にある「はなてん おとな・こども歯科 松井デンタルクリニック」。院長の松井秀行先生は約50年にわたり地域に根差してきた父の医院を引き継ぎ、2024年7月にリニューアル開業。「小さなお子さんからご年配の方まで、各年代に応じた適切な歯のケアを提供していきたい」と話す。歯科医師として20年の経験を持つ松井院長は、歯科麻酔について専門的に研鑚を積んできた経験があり、その技術を駆使して痛みに配慮した治療も行っている。そんな松井院長に診療内容や同院ならではの工夫について話を聞いた。
(取材日2025年3月13日)
家族皆が安心・信頼できる歯科医院をめざして
こちらに開業された経緯を教えてください。

私の父が約50年間にわたり、鶴見区放出のこの場所で「松井歯科」として地域の皆さんのかかりつけ医として根差しており、私が引き継ぐにあたって、2024年7月に「はなてん おとな・こども歯科 松井デンタルクリニック」としてリニューアル開業しました。小さなお子さんから大人の患者さんまで、幅広い世代の方に通っていただける医院でありたいという思いから、院名に「おとな・こども歯科」とつけました。私は父の時代から診療に携わり、多くの患者さんと信頼関係を紡いできましたが、これまで以上に地域貢献のため、皆さんとのつながりを大切にし、ご家族皆で通いやすい歯科医院になれればと考えています。
診療にあたり、大切にされていることは?
当院では、虫歯や歯周病などの一般治療から矯正、インプラント治療、予防歯科、小児歯科に至るまで、患者さんのさまざまなお困り事に寄り添えるよう、幅広い選択肢をもってお話しすることを大切にしています。カウンセリングをしっかりと行い、主訴についてお話を伺うのはもちろん「これまで歯科医院で受けた治療で不安だったこと」や「痛みを伴う治療を経験したか」などもお聞きします。患者さんがどのようなことに不安を感じられるのかを確認した上で治療方法をご提案し、患者さんの思いを尊重しながら一緒に考えることで、安心して治療を受けられるよう工夫しています。
先生は歯科麻酔専門の歯科医師としての経験も積まれたそうですね。

よく「歯科医院は怖い」「治療が痛いから行けない」といった声を耳にします。実は私も子どもの頃、痛みが苦手だったのでその気持ちはよくわかるんです。そこで「できるだけ痛みのない治療ができれば」と思い、大阪歯科大学卒業後は歯科麻酔について学び、その後大阪歯科大学附属病院の歯科麻酔科で研鑽を積みました。高血圧症や糖尿病など合併症をお持ちの方への対処法や障害がある方への対応、全身麻酔の管理に関しても学んだ際、その知識や技術を診療でも生かして、患者さんの不安に寄り添っていきたいと考えました。当院ではご希望に応じてリラックスした状態で治療を受けていただけるよう、鎮静下歯科治療を行います。治療に対して強い恐怖心がある方や痛みに敏感な方、治療器具が口に入ると嘔吐反射が出る方など、一人ひとりに対して適切な鎮静下治療を行いますので、これまで歯科医院が苦手だった方も安心していただければと思います。
キッズスペースを備えた、親子で通いやすい歯科医院
院内のこだわりを教えてください。

小さなお子さんからご高齢の方まで、どなたでも気軽にお越しいただけるよう、院内は白を基調に木目調を取り入れた明るく心地良い空間にしました。通常の治療を行う診療室の他、プライバシーに配慮した個室も備えています。また小さなお子さん連れの方にも安心して通っていただけるよう、キッズスペースを新たに設け、保育士がお子さんを見守る環境を整えました。個室のすぐ隣にあり、お子さんが元気に遊んでいる声も聞こえますし、見守りカメラも設置しているので、親御さんも安心して治療を受けていただけます。キッズスペースは季節に合わせて壁面を飾ったり、お子さんの年齢に応じて遊びを提案したりと、お子さんが楽しめるための工夫もしているので「歯医者さんに通うのが楽しみになった」といった声も多くいただいています。
小児歯科にも注力していらっしゃるそうですね。
大阪市では1歳半検診と3歳児検診が実施されていますが、その後は6歳まで検診の間隔が空くので、多くのお子さんが歯科医院を受診しない状態になってしまうのが現状です。しかし、子どもの頃から定期的に歯科医院に通うことは、虫歯や歯並びの問題を早期に発見・対応するために非常に重要。大人になってからの治療負担を軽減することにもつながります。当院ではそういった未来を見据え、まずはお子さんが歯科医院に通うことが嫌いにならないよう、一人ひとりのペースに合わせて、できることから少しずつ治療を進めるよう心がけています。
食育指導も行われているとか。

当院では、虫歯の処置をはじめ、虫歯予防のためのフッ素塗布やシーラントなどとともに、ブラッシング指導や食育指導も行っています。お子さんの成長期における食育は健康な歯の発育にも大きく関わるので、歯の定期検診と一緒にぜひ食育指導を受けてもらいたいですね。また、予防歯科と小児矯正にも注力しています。小児矯正は、子どもの成長に合わせて行うことで痛みやストレスを抑えた矯正をめざせますし、顎の成長をコントロールしながら抜歯のリスクを減らすことにもつながります。小児矯正をすることは予防歯科にもつながるので、お子さんの将来の健康を考える上でも重要性をきちんとお伝えしたいです。
家族で通いやすい歯科医院をめざされているのですね。
小さなお子さんを育てる保護者の方にも歯の健康を大切にしていただきたいです。産後は育児に追われ、ご自身の口腔ケアが後回しになりがちですし、お子さんを連れていくことで周囲の反応を気にされ、出かけ先を選んでしまう方も多いように感じます。そのため当院では、子どもが騒いでも気にせず過ごせる診察室の環境を整えています。お母さんの代わりにお子さんを見てくれる人がいれば助かりますが、そうでない場合でもキッズスペースで子どもを見守る体制があれば、治療に専念でき、ご自身の受診後にはお子さんの治療も受けられます。親子で通いやすい歯科医院として利用していただければうれしいですね。
患者のライフステージに応じたケアで歯の健康を支える
口腔内スキャナーを用いるなど、より精密な治療に努めていらっしゃるそうですね。

口腔内スキャナーは小型カメラでお口の中の情報を読み取るデジタル機器で、その情報をもとに歯の詰め物やかぶせ物を作製することができます。「型採りを口の中に入れているのがつらい」といった患者さんの負担を軽減し、デジタルデータを用いるので、より誤差のない精密な作製をめざせます。ただ入れ歯に関しては、歯肉や粘膜など口腔内の組織が繊細なため、読み取るには難しい部分もあり、当院では従来どおり型採り剤を用いています。父の代から信頼関係を築いてきた熟練の歯科技工士が作製するため、患者さんにも満足していただけたらうれしいです。先進の医療機器と父の代からの歯科技工士との協働体制を生かすことで、より良い医療を提供できることも当院の強みだと感じています。
今後の展望についてお教えください。
歯科麻酔科での勤務経験を通じて、年齢に応じた全身管理の重要性や成長過程において専門的な治療が必要であることを実感しました。今後は、小児・幼児期には健康な歯を育てるための指導を行い、青年期・成人期はメンテナンスの重要性を伝え、老年期には長く健康な歯を保つための治療を行うなど、患者さんのライフステージに合わせた医療で、長期的にサポートしたいと思っています。私自身が40歳手前で体調を崩し、数ヵ月入院したことから「自分を大切にすること」の重要さを深く考えるようになりました。患者さんにも歯の健康を通じて、自分自身のケアの大切さを伝えていきたいですね。
読者へのメッセージをお願いします。

私やスタッフを含め、地域の方々が快適に通院できる歯科医院をめざしています。ホームページ上のブログでは、日常生活にあふれていても意外と知らない、歯の症状や役立つポイントを発信していて、更新することは私の楽しみの一つでもあります。患者さんにはぜひのぞいていただきたいですね。歯科医師として予防の大切さをお伝えしつつ、幅広い年代に対応できる治療を届けたいです。今後は定期的な食育指導も行っていく予定です。ご家族皆さんに信頼される、地域のかかりつけ歯科医院になれるよう、努力してまいりますので気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/22万円~、小児矯正/19万8000円~、インプラント治療/27万5000円~