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小林 守 院長の独自取材記事

小林歯科医院

(大阪市平野区/平野駅)

最終更新日:2019/08/28

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先代から合わせて50年以上、平野南で歯科診療を行っている「小林歯科医院」。老舗医院ならではの親しみやすさを感じる一方で、マイクロスコープや新鋭の歯科用CTを導入し、ハイクオリティーな歯科治療を提供する新旧が融合したクリニックである。小児歯科から高齢者の訪問診療まで、幅広い世代の治療を行うのは院長の小林守先生。一口腔単位で診療する「総合診断」を柱に、痛いところを治して終わりではなく、天然の歯を残すための根本治療をめざす。常に学ぶ姿勢を忘れず、日本臨床歯科医学会(旧名称:S.J.C.Dインターナショナル)の常任理事として、若手歯科医師の育成にも尽力する小林先生に、歯科診療に対する思いを聞いた。
(取材日2017年10月4日)

「歯科全体のレベルを上げたい」という思いをかたちに

診療の柱にされている「総合診断」とはどのようなものですか?

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患者さんは主訴があって来院されます。多くの場合原因は、症状の出ている歯以外にもあります。前歯が痛くても奥歯に原因がある場合や、口の中全体の噛み合わせに問題がある場合もあります。歯が悪くなった根本的な原因は、1本1本の歯を診ただけでは調べることができず、口腔内全体を検査して初めて正しい診断がつきます。これを「総合診断」と言いますが、噛めない理由を紐解くことで、過去の治療歴やこの先歯がどのように悪化していくかといった予測もつきます。現在の歯科医療は痛いところだけを治す対症療法がまだまだ主流ですが、患者さんのためには、どこがどのように悪くて、どんな治療が必要かをきちんと提示するべきだと考えています。口腔内の現状を知ってもらい、最終的には、患者さんに治療方法を選択してもらうことに意味があると私は考えています。

一口腔単位で診療するスタンスは、どのように確立されたのでしょうか?

大学を卒業して30年たちます。当時は、患者さんの主訴だけを治療していくことが地域密着の歯科医療だと思っていました。しかし、3年たった頃、あるご縁で東大阪市で開業されている本多正明先生のもとで半日見学させていただいてから考え方が180度変わりました。本多先生は卒業後東京の日本歯学センターにて研修され、1978年から開業されていますが、当時から総合診断を実践し、治療の目的は対症療法ではなく、病気を治して機能回復することに焦点を置いていました。治したら終わりではなく、健康維持や予防を見据えた診療方針に僕は感銘を受け、歯科の在り方について多くを学ばせていただきました。

ご自身が学ぶだけでなく、学びたい若手歯科医師のサポートもされているそうですね。

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本多先生の診療スタンスは、父の考え方とは全く異なるものでしたし、大学の授業では教えてもらえないことばかりでした。現在、診療に役立っていることはすべて、本多先生をはじめ臨床歯科医師から学んだものです。保険診療が全盛期だった父の時代、予防歯科や一口腔単位で診るといった考え方は一般的ではありませんでした。しかし、これからの歯科診療の在り方を学びたい、日本の歯科診療をもっと良くしたいと考える熱意を持った歯科医師数10名とともに、本多先生は「S.J.C.Dインターナショナル」というスタディグループを立ち上げたのです。会の目的は臨床歯科医学の基礎の確立、最新鋭の歯科技術の習得や研鑽、歯科医師の育成に寄与すること。現在私も、当学会の役員を務めていますが、さまざまな年代の先生方が学びたいと言っていますし、勉強会はいつも大勢参加されています。

大切なことは、自分の歯をできるだけ残すこと

歯周病の治療に力を入れておられるそうですね。

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歯を失う口腔疾患の代表である歯周病は、自覚症状がないまま進行し、歯肉や骨が溶けてしまう怖い病気です。歯周病を防ぐには毎日のケアが必要不可欠ですが、実は歯磨きをきちんとやれば歯周病にならないとは限りません。噛み合わせ、歯ぎしり、食いしばり、ストレスなどの原因によって、1本の歯だけが歯周病に罹患することもあります。口腔内全体が歯周病にかかった場合は正しい歯磨きをしていくことで改善できますが、1本の歯だけが極端に悪くなるケースは、原因をきちんと特定して解決へ導く必要があります。近年、歯科材料は目覚ましく進歩しましたが、天然の歯に勝るものはありません。患者さんが自分の歯で生活できるように、歯周病の治療と予防には特に力を入れています。

院内に技工士が常駐していることで、どのようなメリットがありますか?

仮歯は歯が入るまでの一時的なテスト用の歯といったイメージがありますが、より精度の高いかぶせ物を仕上げるには、仮歯が重要な役目を果たします。当院では仮歯を治療期間中数ヵ月から場合によっては数年も使い続けてもらい、大きさや高さを丁寧に調整して、寸分の狂いもない安定した本歯を作成するよう心がけています。仮歯を長期間入れる意味はもう一つあり、仮歯を使って歯周病などの口腔疾患を治していき、お口の中を健康な状態にしてから、最終的なかぶせ物を入れます。技工士が常駐していれば患者さんと直接コミュニケーションをとることができ、仮歯の微小な修正、歯の色や噛み合わせに調和した精巧な技工物を制作することができます。入れ歯が壊れたときに、すぐに応急処置ができるのもメリットです。

院内の治療機器、検査機器が充実していますね。

歯科の三種の神器と呼ばれる、デジタル機器、歯科用CT、マイクロスコープを導入し、精度の高い治療を提供できるようにしています。特に今まで、根の中の先など肉眼で確認できない部分の治療は、歯科医師の勘と経験に頼るしかありませんでしたが、マイクロスコープを用いて「可視化」することで、より確実で安全な治療をめざせるようになりました。手術時間が短縮され、治療の治りも早くなりました。

子どもや妊婦さんからも頼られる存在なんですね。

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子どもの歯科検診では、残念ながら9割の子が歯列不正です。気になるのは、前歯の歯並びが悪い子が多いことです。糸切り歯(犬歯)は最後に永久歯に生え変わる歯ですが、原因は顎の発育不足があり、現在の食生活に深く関わっています。発育不足になると生える場所がなくて他の歯と重なるようにずれて生えてしまい、八重歯になります。八重歯は虫歯になりやすいなど、子どもの時の歯列不正はその後の歯の健康に大きく影響してきます。ですが、乳歯から永久歯へ生え変わる小学校低学年の交換期に矯正治療を受けることで、効率良く歯列が改善でき、短い期間で治療が終わります。思春期に入る前に歯列不正を見つけてあげ、先手を打つことが大事です。

一生涯、自分の歯で噛めることが最終目標

診療で最も大切にされていることは何ですか?

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私もスタッフもコミュニケーションを大切に、思いやりの気持ちをもって治療にあたっています。若い歯科衛生士だと、働き始めの頃は言葉遣いが正しくなくて、目上の人と上手に話ができないこともありますが、僕が教えるだけでなく、自分たちで率先してコミュニケーションのとり方を勉強して、定期検診で来られるおじいちゃん、おばあちゃんといつの間にか仲良くなり、和やかな雰囲気で会話するようになっています。患者さんも彼女たちと話すのを楽しみにされていて、その様子を横で見ていると微笑ましいですし、この穏やかな空気は彼女たちがつくってくれているのだと、いつも感謝しています。

プライベートはどのようにお過ごしですか?

趣味はスキーです。社会人になってスキークラブに所属し、インストラクターの資格も取得しました。シーズン中、約20年前から毎年バスをチャーターし、歯科医師やスキーヤーの仲間、家族や友人と一緒に長野県志賀高原でスキーを楽しんでいます。こうして、休みの日に家族や親戚と一緒に過ごせる時間は、気分転換になり、とても貴重です。今後も体が元気なうちは一緒にいろいろなところに出かけたいですね。

歯科医師としてやりがいを感じるのはどんな時ですか?

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長年、定期検診に来られていた高齢の患者さんが亡くなり、ご家族の方がごあいさつに来られることがあります。「先生のおかげで、最期まで自分の歯で噛んで食事ができ、喜んでいました」と。それは歯科医師として最高の感謝の言葉で、患者さんの人生を幸せにするお手伝いができたことに、胸がジーンと熱くなります。引退はまだまだ考えておらず、今後の目標としては、定期検診や予防の大切さをもっと多くの方に伝えていくこと、進化し続ける再生医療を診療で実践できるように日々勉強を重ねることですね。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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