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北川 昌幸 院長の独自取材記事

北川歯科医院

(岸和田市/東岸和田駅)

最終更新日:2023/07/07

北川昌幸院長 北川歯科医院 main

阪和線・東岸和田駅より徒歩7分。閑静な住宅街にある「北川歯科医院」は、この地を地元として愛する北川昌幸院長を中心に地域の人々の歯の健康に貢献するクリニックだ。一般歯科治療からインプラント治療まで幅広い治療を行ってきた同院だが、現在は「患者一人ひとりのオペ後の経過にも責任を持ちたい」とインプラント治療は行っておらず、姿勢にも着目した地域の子どもたちの未来への貢献をめざしている。「姿勢は噛み合わせにも影響を与え得る。美しい姿勢の子どもたちを増やして元気な岸和田の未来を作りたい」そう語る北川院長のまなざしは温かい。そこで今回は、同院が取り組む姿勢にも着目した噛み合わせへのアプローチについて、また診療にかける思いなどゆっくりと聞かせてもらった。

(取材日2023年6月1日)

岸和田へ恩返しするつもりで開業に至る

まずは、開業の経緯を聞かせてください。

北川昌幸院長 北川歯科医院1

私は、岐阜歯科大学(現・朝日大学)歯学部を卒業し、研鑽を積んでいました。しかしある時、会社を経営していた父が体調を崩し、会社を引き継ぐ人がいなくなってしまったため、一旦歯科医師を辞め、2年半ほど父の事業の整理に取り組みました。そのまま父の後を継ぐ道もあったと思いますが、小さい頃から医師か先生になりたいという夢を持っていましたので、歯科医師の道を諦められず、九州大学に迎え入れてもらい生理学の研究に従事。どちらかというと人見知りなので、研究者でいるのがいいかなと思ったこともありますが、父が亡くなり、自分のその後の人生を考えた時「父が事業をしていた地であり、自分自身が生まれ育った岸和田という地域に恩返しをしていきたいな」という思いが強くなり、開業を決意しました。

岸和田への想いが開業のきっかけだったのですね。

父は50代で亡くなりましたので、地域への恩返しという仕事まではできなかったんじゃないかなと思います。だから、息子の私がその分もできればいいなと思っています。私はこの町で生まれ育ち、子どもの頃から地域の皆さんにも良くしていただきました。今でも祭りなどで地域に関われることをとてもうれしく思っていますので、それ以外にも自分がここまで積み重ねてきた歯科医師の仕事で貢献したいなと思っています。今風のクリニックではありませんが、愛情と誠実さを持って治療を行っていますので、年齢問わず、お口のことで悩んでいらっしゃる方に来ていただければと思います。

クリニックの特徴を教えてください。

北川昌幸院長 北川歯科医院2

当院は歯科、小児歯科を標榜しており、特に子どもが大好きなので小児歯科に注力しています。以前はインプラント治療なども行っていましたが、私のインプラント治療の師匠である先生から言われた「自分がオペをした患者は一生責任を持って経過を診る」が達成されそうにない年齢になりましたので、現在インプラント治療は行っていません。虫歯の治療や歯周病の治療を行いながら、お子さんの場合は成長する力を利用した咬合誘導に対応しています。また、当院では顎関節症、咬合病の研究から始まった全身を診る診療方法である「姿勢咬合」の観点も大切にしています。現代は生活スタイルの変化から、姿勢が悪い人が増えています。まずはその考え方にふれていただくだけでも、意識の変化が生まれるのではないかと思います。

人間の体を正しい姿勢へと導き、適切な噛み合わせに

「姿勢咬合」について教えてください。

北川昌幸院長 北川歯科医院3

姿勢咬合とは、人間の体を正しい姿勢へと導き、体が本来持つ力を十分に引き出すことで健康な心身に整えようという考え方です。人間は生まれてきた時からさまざまな環境要因を受け成長していきます。寝る姿勢、食べる姿勢や食べ方、座り方、歩き方、もっと言えば赤ちゃんの時の抱っこの仕方も成長に影響を与えると考えられます。それらの過程を受けて姿勢が悪くなると、噛み合わせに変化が生まれたり、鼻呼吸がしにくくなったり、顎や舌を動かす筋肉の発達不全が起きたり、歯並びの乱れ、歯や歯茎、顎関節のトラブルへとつながっていく恐れがあります。これらのトラブルを未然に防ぐために姿勢咬合の考えを用いたアプローチを行います。

具体的にどのようなアプローチを行うのですか?

正しい姿勢や生活習慣を身につけ、正しい噛み合わせに整えていくことをめざします。ですからお子さんだけでなく、お父さんお母さんともじっくりお話をし、場合によっては親子でトレーニングに取り組んでもらいます。皆さんがイメージする虫歯の治療や矯正治療のようなものとは違いますので、痛みなどはほぼありません。ただ、即日で結果が出るものでもありません。特にお子さんの場合は成長していきますので、成長に伴った生活習慣の獲得が大切になります。「今すぐ直したいのに」と思うかもしれませんが、無理に直したものは必ず元に戻ってしまいます。時間をかけて獲得した正しい姿勢は、簡単には崩れません。粘り強く取り組めば、成長した後にわが子の姿を見て素晴らしさをきっと実感いただけると思います。

お子さんの治療を行う際、心がけていることはありますか?

北川昌幸院長 北川歯科医院4

待つことですね。ともすれば大人は「子どもは何もわかってない」と思いがちですが、そんなことはありません。むしろその逆。子どもは真っすぐに物事の本質を捉えています。ただ、子どもには子どものペースがあります。そこに忙しい大人の事情は関係ありません。連れてくるお母さんたちをお待たせすることもありますが、できれば一緒に待ってほしい。自分がどこで何をするべきかしっかり理解すれば、どんなに小さなお子さんでもきちんと治療を受けることができます。焦る必要はないので、場所や環境に慣れ、進んで治療を受けられるようにじっくり待つことを大切にしています。

地域住民の健康と未来を担う子どもたちのサポートを

忙しい日々の中でついつい忘れてしまいがちな気持ちですね。

北川昌幸院長 北川歯科医院5

今はゆとりがない時代というか、無駄を省くことが良いという時代になっています。しかし、ちょっとした無駄こそが心を豊かにし、人間関係を円滑にする秘訣のようなものだと思います。食事にしても、睡眠にしてもそう。なかなか難しいことですけど、ゆとりを持てるように心がけたいと私自身も思っています。歯磨きも同じです。ただ汚れるから磨くのではありません。たしかに電動歯ブラシを使えば短時間で磨けるでしょう。ツルツルにもなるでしょう。でも、本来、歯磨きの役目はお手入れ。自分の手で丁寧に清掃し、感覚を確かめながら手入れしていく。その過程で学ぶのは、自分の体の変化に気づくことや変化への対処法、そして毎日使うものを大切にするという感謝の心でもあるんじゃないかなと思います。

スタッフの皆さんとの連携も大切にされていると伺いました。

今日もクリニックを開けられるのは、スタッフのみんながいるからです。だからスタッフのみんなは、私にとって家族のように大切な存在ですね。ただ、だからこそ同時に厳しいことを言う時もあります。口うるさく言うこともあるので、スタッフには「子どもにはあんなに優しいのに」と思われているかもしれませんね。患者さんには「北川歯科医院で働いた人は、どこに行っても通用するよ」と言っていただくことも多く、みんながそれぞれプロ意識を持って日々取り組んでくれていることには感謝が尽きません。もちろんスタッフだけでなく、患者さんの存在もそう。みんなが人と人として関わり、お互いに良い影響を与え合えるような関係でいたいです。

それでは最後に、地域の皆さまへメッセージをお願いします。

北川昌幸院長 北川歯科医院6

当院は先進的な治療を提供するクリニックではありませんし、スピード感を重要視したクリニックでもありません。ただし、患者さんの体に向かい合い、体が持っている本来の力を引き出しながら丁寧に治療をしていくことをお約束します。また、私のこれまでの経験や知識を惜しみなくお伝えし、地域の皆さまの健康と未来を担っていく子どもたちの成長をサポートしていきたいと考えています。近代化の中で失われた本質的な考え方や習慣を改めて見直し、元気で健康な子どもたちがこの地に育っていくことほどうれしいことはありません。この地域で育ってきた大人の一人として、歯科医療を通して皆さんのお役に立つことが自分にできる最大の恩返しだと思っています。困ったこと、不安なことなどあれば、何でも相談してください。いつでもお待ちしています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

咬合誘導/5万5000円~(1床)

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