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牛久 尚彦 院長の独自取材記事

うしく整形外科クリニック

(横浜市青葉区/たまプラーザ駅)

最終更新日:2024/07/19

牛久尚彦院長 うしく整形外科クリニック main

大型商業施設や公園があり、流行の先端を行く街、たまプラーザ。たまプラーザ駅北口から徒歩3分の青葉区美しが丘に「うしく整形外科クリニック」はある。たっぷりと空間に余裕を持たせた待合室は、落ち着いた雰囲気。高い天井と、通りに面した壁全面に設けられた窓から差し込む自然光が、開放感を演出してくれる。2003年の開業以来、20年以上にわたって地域に根差した診療を続けてきた牛久尚彦院長は、スポーツ医学を専門に、スポーツ愛好家の治療も数多く手がけてきたキャリアの持ち主だ。「健康を維持するために運動は大切ですが、頑張りすぎは禁物。『やらなきゃ良かった』と後悔しないために、ぜひ専門家に相談してほしい」と話す。運動療法を中心に、一人ひとりのニーズに合わせた治療をめざす牛久院長に、詳しく話を聞いた。

(取材日2024年5月30日)

ライフスタイルと希望に合わせたオーダーメイド治療

どのような患者さんが多くいらしていますか。

牛久尚彦院長 うしく整形外科クリニック1

赤ちゃんから高齢者まで、幅広い年齢層の方にご来院いただいています。傾向としては大きく2つに分けられ、一つは競技中のけがや競技由来の障害で受診されるスポーツをされる方。部活動などでの活動中にけがをしたというお子さんや学生、社会人の方です。野球肘、野球肩、テニス肘、サッカーでの捻挫など、繰り返し起こるスポーツ障害で受診されるケースが多いですね。もう一つは、腰や膝、肩などの断続的な痛みに悩む中高年で、女性のほうが多い傾向にあります。このエリアにお住まいの高齢者はいわゆるアクティブシニアといいますか、本当にお元気な方が多い印象です。70代でマラソンを走る方もいらっしゃるなど、パワフルなことは良いのですが、若い頃の感覚で知らず知らずのままに無理をしているケースも少なくありません。60〜70代の方が「以前はこんなところを痛めることはなかった」というようなけがも増えています。

診療方針を教えてください。

若年層のスポーツによる障害、中高年からの痛みのいずれに対しても、それぞのれライフスタイルを考慮しながら、希望に合わせた治療を提案するようにしています。疾患に対して特定の治療を提案する紋切り型の診療ではなく、オーダーメイドの診療をめざしているのです。年齢、性別、性格などによっても、選択すべき治療法は変わってきます。例えば、一見同じように見える痛みでも、競技パフォーマンス向上を求めるアスリートと、日常生活を支障なく過ごすことを望む主婦ではアプローチが変わってくるでしょう。まずはお薬や注射などでつらい痛みを取ることを優先してめざし、合わせて運動療法を中心とした保存療法で痛みの再発防止と機能回復を図ります。

運動療法に力を入れていらっしゃるのですね。

牛久尚彦院長 うしく整形外科クリニック2

腰痛、膝痛、肩凝りといった生活習慣に基づく痛みから、スポーツによる障害、手術後の機能低下まで、理学療法士チームがリハビリテーションを提供しています。大学のスポーツチームでトレーナーを務める理学療法士も在籍し、幅広いニーズに応えられるのが強みです。運動療法では主に患部を動かしながら、筋力をつけることや関節の可動域を広げたりするよう図ることで、痛みや違和感の解消をめざします。リハビリというと「毎日続けなければいけないもの」というイメージをお持ちの方もいるようですが、週1〜2回の通院で無理なく続けていただけるプログラムが中心です。介護予防やその前段階であるロコモティブシンドローム(運動器症候群)予防のプログラムも提案可能です。

介護やロコモティブシンドローム予防のためのリハビリ

介護やロコモティブシンドロームを予防するプログラムとはどのようなものですか。

牛久尚彦院長 うしく整形外科クリニック3

当院は介護保険事業所でもあり、介護保険での介護予防リハビリにも対応しています。必要に応じて、介護保険の認定に必要な意見書をお書きすることも可能です。デイサービスやデイケアとは異なる、元気な高齢者のさらなる健康をアシストするメニューを理学療法士が考え、地域のケアマネジャーさんらから患者さんをご紹介いただくことも増えています。また、介護のリスクを高めるロコモティブシンドロームを進行させないために、「姿勢評価・筋力トレーニング」も実践しています。問診により日常生活で多い動作や生活習慣から改善策を探りながら、適切な姿勢やストレッチ方法などを適宜指導していくものです。「介護はまだまだ」とおっしゃる方も多いですが、姿勢評価・筋力トレーニングを始めるのに早すぎることはありません。将来的な介護リスクを低減させるためにも、ぜひご活用いただきたいと思います。

近年増加が気になっている相談はありますか。

骨粗しょう症の検査を希望される方は多いです。乳がん治療を受けた方や経口ステロイド薬を服用している方などリスクの高い方を、婦人科などの他の診療科からご紹介いただくケースも増えています。当院では腰椎と大腿骨の骨密度を調べるDXA(デキサ)法と呼ばれる検査を導入し、広く普及している簡易検査より詳しく骨の状態を調べることができます。手のひらやかかとで調べる簡易的な検査を他の医療機関で受けた方で、より精密な検査を受けたいという方も多くいらっしゃいます。骨粗しょう症は閉経後の女性に特に多い病気です。まだ検査を受けていない50代以降の女性は、ぜひ受けていただきたいですね。

骨密度測定器を新しくされたと伺いました。

牛久尚彦院長 うしく整形外科クリニック4

当院では、骨密度測定器を備えており、寝たままの楽な態勢で全身の骨密度を測ることが可能です。骨密度を把握することは、骨粗しょう症の予防、ひいては介護予防につながります。そして痛みは、いわば体が発する信号です。専門的な視点で原因を探り、根本的に解決するための手立てをアドバイスしています。ここ数年の新型コロナウイルス感染症の影響で運動不足になり、体力の衰えを感じている方も増えています。運動の頻度や強度、適切な運動方法を一人ひとりの症状に合わせて指導させていただき、皆さんの健康をサポートしていきたいと思っています。

「やらなきゃ良かった」と後悔する前に気軽に相談を

診療の際に大切にしていらっしゃることは何ですか。

牛久尚彦院長 うしく整形外科クリニック5

診療方針にも関わることですが、オーダーメイドの診療を実践するために、患者さんのお話にしっかりと耳を傾けることは特に大切にしています。問診では、生活習慣や普段多く取る姿勢はもちろん、仕事や趣味まで多彩な情報を引き出しながら、痛みや不具合の原因を探ります。つらい膝の痛みの原因が、毎日当たり前に続けていた正座だったなんてこともあるのです。何げない日常にご自身では気づかない原因が隠れていることも少なくないので、患者さんが細かなこともお話ししやすいよう、話しやすい雰囲気をつくることも大切にしています。

理学療法士さんらの医療チームをまとめる秘訣とは?

私が院長としてリーダーシップを取っているという感じではなく、それぞれの職種が自発的に動くバランスの良いチームになっています。理学療法士、看護師、放射線技師、事務らが各々の分野でリーダーシップを発揮しながら、互いを尊重し合って動いているのが良いのではないでしょうか。長く働き続けてくれているスタッフがほとんどですし、産休や育休を経て復帰するスタッフも多いです。当院では隔月で健康に役立つ情報をまとめた『うしクリ通信』を20年近く発行し続けているのですが、これもスタッフみんなが協力しなければなし得ないことです。125号を数える最新号まで、バックナンバーはすべて公式サイト上に公開されています。キーワードで検索もできるので、ぜひ目を通してみてください。

読者に向けてひと言メッセージをお願いします。

牛久尚彦院長 うしく整形外科クリニック6

動画サイトなどにトレーニングの方法などの情報があふれる昨今、皆さん頑張りすぎているのではないかと感じています。運動は健康に役立つものですが、闇雲に運動すれば良いというものではありません。自己流での運動を始めたものの痛みや不具合により医療機関を受診し、間違った運動をしていることを指摘された経験がある人も少なくないでしょう。せっかく努力したのに、「やらなきゃ良かった」と後悔するのはもったいないもの。それぞれに合わせた適切な運動方法も指導できますので、必要と感じたらまずはご相談いただければと思います。

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