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長田 展明 院長の独自取材記事

葛が谷つばさクリニック

(横浜市都筑区/都筑ふれあいの丘駅)

最終更新日:2022/10/12

長田展明院長 葛が谷つばさクリニック main

都筑ふれあいの丘駅近くで、開院以来、20年近くにわたって地域の要望に応える医療を提供してきた「葛が谷つばさクリニック」長田展明院長。専門である消化器内科の診療や内視鏡検査に加え、地域のホームドクターとして幅広い診療に対応している。さらに乳腺外科や小児科、皮膚科などの医師を同院に招聘し、高い専門性と幅広い診療体制を実現している。街の成熟に合わせて、働き世代の生活習慣病診療や、在宅医療にも力を入れるようになったという長田院長。アフターコロナの時代を見据え、病気予防のための減量や運動療法の指導にも取り組んでいるそうだ。時代や社会のニーズに柔軟に応えながら、「地域のよろず相談所」をめざして幅広く対応する長田院長に、クリニックの特徴や、地域医療への思いを聞いた。

(取材日2022年6月3日)

幅広い診療体制で、「地域のよろず相談所」をめざす

こちらは、とても幅広い診療を行っているとのことですね。

長田展明院長 葛が谷つばさクリニック1

地域の皆さんに気軽にかかっていただける「地域のよろず相談所」をめざして、地域のニーズに応える形で医療体制を強化してきました。現在は、内科、小児科、外科、皮膚科、乳腺外科と多様な分野を専門とする医師が在籍しています。私ももともとは消化器内科が専門ですが、あくまでも地域のかかりつけ医として、診療科にこだわらず幅広く診ています。またコロナ禍で受診控えの傾向が高まり、特に小児では受診が遅れて重症化する例もありました。そこで、発熱患者さんも、一般の患者さんも遠慮なく受診していただけるように、時間を分ける形で発熱患者さんの外来を設けて対応しています。

地域にはどのような特徴がありますか。

この辺りは転勤族が多く、顔ぶれは変わりながらも常に若いファミリー世帯が多く、子ども人口の多い地域です。その中でも、地域に根差して住む方が増え、高齢化が少しずつ進んでいます。また定住した方が地方から親御さんを呼び寄せるケースも増えてきました。ですから、患者さんも乳幼児から高齢の方まで幅広いのですが、街の成熟に合わせて働き世代の生活習慣病やがんなどの検診、在宅医療にも力を入れるようになりました。

先生のプロフィールや専門について教えてください。

いつ医師をめざしたのかはあまり覚えていないのですが、小さい頃は病弱で、重い小児喘息だったので、命を助けてくれた医師に憧れを持ったようで、幼稚園時代の作文には「お医者さんになりたい」と書いていました。何か人の役に立ちたいという思いは常にありましたね。卒業後は大学病院をはじめ、いろいろな総合病院で勤務していたのですが、当院が開院する際に、院長を引き受けました。勤務医時代は消化器内科に属し、主に胃や肝臓などの消化器を専門に診ていましたので、消化器系については、痛みの少ない内視鏡検査をはじめ、より深い診療を行えるかと思います。

内視鏡検査にはどのような特徴がありますか。

長田展明院長 葛が谷つばさクリニック2

内視鏡検査というとつらそう、痛そうというイメージがあると思いますが、私はできる限り「つらくない内視鏡」を大切にしています。静脈麻酔で眠っているような状態で行うことで、患者さんは苦しみや痛みをほとんど感じず、目が覚めた時には検査は終了しています。目覚めてから、ビデオを見ながら検査結果をゆっくり説明することで、理解していただきやすくなると思います。また丁寧に検査したいので、検査は1日1人ずつにして、外来診療前に行って他の患者さんにご迷惑をかけないようにしています。また経鼻内視鏡も導入し、麻酔なしでも苦痛の少ない検査が可能になりました。検査後に仕事のある方や、車の運転の必要のある人にはお勧めしたいですね。

各科の医師やスタッフによる充実したチーム医療を実践

小児科や皮膚科、乳腺外科などがあるのも特徴ですね。

長田展明院長 葛が谷つばさクリニック3

開院以来、地域に必要な分野を強化する形で、さまざまな先生方の協力を得てきました。例えば、乳腺外科では、昨今増えている若い世代の乳がんを早期発見したいという思いで、専門家による精度の高い超音波検査を行っています。特に若い女性に多い高濃度乳腺は、マンモグラフィ検査ではがんの早期発見が難しいとされているので、痛みが少ない超音波検査は有用だと思います。

在宅医療には、どのような特徴がありますか。

在宅医療は、かわさき記念病院や訪問看護ステーション、メンタル系の疾患を専門とする訪問看護師と連携して、高齢で通院が困難になった方などを対象に行っています。また障害者のグループホームへの訪問診療や、福祉作業所の健康管理も行っています。障害のあるお子さんは小児科にかかることが多いですが、18歳を過ぎると一般的な内科では対応しにくいようです。ですから、小児科も含めて幅広く対応できる当院こそが役立つべきだと思っています。

診療にあたって大切にしていることは?

まず、スタッフの意識教育です。「医療機関ではなくホテルに就職したつもりでいてください」とよく伝えています。口に出さなくても「ありがとうございました」「またおいでください」という気持ちで接してほしいということですね。それからインフォームドコンセントです。患者さん自身も病気に興味を持ち正しく理解し、医師と患者さんがお互いの考え方を知った上で治療をスタートすることが大切だと考えています。そのためにも、患者さんの疑問をすべて解決するよう、十分すぎるくらい説明したいのですが、私が対面してお話できる時間には限界がありますのでコンシェルジュさんという係を置いて対応しています。

コンシェルジュさんは、具体的にどんな仕事をするのですか。

長田展明院長 葛が谷つばさクリニック4

診療の前後に患者さんにヒアリングをして「気になることがあれば、すぐに教えてくださいね」とお声かけをします。彼女たちで対処できることであればすぐに対処し、難しい場合には私に確認するなどして患者さんに対応しています。医療者ではありませんが、医療の知識のないまま患者さんのお話を聞くわけにはいかないので、接遇の勉強だけでなく、医療に関しても、例えば、糖尿病や高血圧はどういう病気か、どうアプローチしていくか、どう管理するかなどを学んでいます。クリニック全体でも、勉強会や、鍼灸師など専門職とも連携した情報交換会を定期的に行っています。みんなしっかり学んでくれていますね。

地域のランドマークから、クリニックブランドの構築へ

院長として約20年を経て、どのような思いがありますか。

長田展明院長 葛が谷つばさクリニック5

私は70点でいいと思っているんです。医師になった当初は満点をめざしていたのですが、経験を重ねていくうちに、満点に固執すると何かは高得点になるかもしれないけれど、別のところに穴が開くことに気づいたのです。一方、多方面で70点をとることは可能で、今、それができていると思っています。そして、足りない30点が何なのかは自覚していますので、私の限界を超えていることに関しては正直に患者さんに伝えられる医師でいたい。友人の医師をはじめ、周囲の協力を得て残りの30点を補い、100点の治療にしていく。そういった医療の提供に努めたいと考えています。

今後、力を入れていきたい分野は?

アフターコロナの世界は、慢性疾患などの病気予防がいっそう大切になると思います。そのために力を入れているのが、健康管理のための減量や運動指導により「筋肉を増やすこと」なんです。筋肉が増えると高血圧や動脈硬化、尿酸、中性脂肪などのリスクが下がり、予防につながりますから、持続可能できるように無理のない筋肉トレーニングをお勧めしているんですよ。私自身、無理をしない筋肉トレーニングで減量に成功しました。人生100年時代ですから、リタイヤしてからも元気に人生を楽しむためには、今が大切。筋肉を増やして健康を維持することが必要だと考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

長田展明院長 葛が谷つばさクリニック6

地域のランドマークにしたいという開業当初からの目標はある程度達成できましたので、次は「葛が谷つばさクリニック」というブランドをつくっていきたいと思っています。当院ならばどんな症状でも相談できる、高度な医療が必要な場合は責任を持って紹介してくれると、広く信頼されるようになりたいのです。そして「よろず相談所」として、どの診療科を受診したらよいかわからないという場合にも気軽に来ていただきたい。医師と看護師、スタッフのチーム連携で患者さん目線の医療をスムーズに提供することによって、皆さんに「ここへ来て良かった」と満足して、安心を得て帰っていただきたいと思っています。これからも、地域のホームドクターとして、皆さんの健康と安全な生活を全力でサポートしていきたいですね。

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