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後藤 洋 院長の独自取材記事

後藤歯科

(名古屋市千種区/自由ヶ丘駅)

最終更新日:2019/08/28

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地下鉄名城線、自由が丘駅から車で5分ほどの場所に位置する「後藤歯科」。閑静な住宅街に佇む、落ち着きのあるモダンな外観だ。院内へ一歩入ると木の温もりを感じ、歯科医院らしからぬデザインにこだわった後藤洋院長のセンスが随所に感じられる。待合室からは大きなガラス窓越しに中庭を眺めることができ、BGMにはクラシック、お香が焚かれ、ゆったりと診療を待つことができる。穏やかな人柄の後藤院長は、患者との丁寧なコミュニケーションを大切にし、一人ひとりの患者にしっかりと向き合っている。地域の方からの信頼も厚く、長年通う患者が多いそうだ。細かな配慮が行き届くクリニックで「すべては患者さんのために」と、語る後藤院長。その熱心な思いを聞いた。
(取材日2016年6月17日)

患者にはドリルもさえも見えない工夫で安心を

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

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現在は閉院しましたが、父が内科医で、この建物の2階で40年ほど開業していたんです。自宅もこの敷地内にありますから、父の姿を見て育ったんですけれど、実は歯科医師に憧れていたんですよ。ちょうど進路を迷う高校生のときに祖父が歯で苦労していまして、食事がとれなかったんです。歯でかなり悩んでいる姿を目の当たりにしていましたから、やはりどうにかしてあげたい、助けたい、と歯科医師への思いが強くなりました。1998年に開業してからは往診も行い、高齢者施設へ訪問歯科として月に数件伺っています。高齢の患者さんに対する特別な強い思いがあるわけではないのですが、祖父の影響でしょうかね。つい、そちらの方向に進んでいきますね。

設備やインテリアなどこだわった点はございますか。

1998年にこちらで開業したのですが、歯科医院らしからぬ歯科医院に設計しました。患者さんは歯科医院にくるだけでも不安だと思うんです。そういう緊張感を少しでも和らげたいと考えて、温もりを感じられるような場所にしたかったんですね。落ち着いて和める空間であればと思い、待合室は大きなガラス窓越しに中庭が見えるようにして、畳のコーナーも設けました。年配の方が足を伸ばせたらと思っていたのですが、実際は子どもの遊び場になっていますね(笑)。床は学校の体育館でも使用する床材を使っています。かなり丈夫で、開業以来、特別な手入れはしていませんが、良い雰囲気を出してくれていると思います。

患者が不安を感じないように、特に気を配っていることはありますか。

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なるべく患者さんが精神的な不安を感じないように気を配っています。診療台に患者さんが座ると削るためのドリルが見えますよね。そのドリルは見えないようにしています。見えてしまうと、こんなとがったもので削られるのかな、と患者さんは思ってしまいますよね。不安な治療がさらに不安になってしまう。だから僕はあえて、見せないようにしています。ドリルが診療台のすぐそばに置いてあれば、こちらの効率は上がるかもしれません。でも僕はあえて、見せたくない。たとえ手間だとしても、必要なときだけ出せばいいと思っています。また、口の中に入る水は全て人肌のぬるさに調整してあります。治療中に冷たい水が口の中に急に入ると、緊張感が増すことがあるんですね。患者さんが少しでもリラックスして治療を受けられたら、それが何よりですから。

手間を惜しまない診療を。すべては患者のために

長く通われている患者さんもいるようですが、どのような症状の患者さんが多く来院されますか。

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歯槽膿漏でいらっしゃる方が多く、虫歯は減ってきている印象です。予防のために来院する方も多いですね。長くお付き合いをさせていただいている方ですと、ずっと定期的にいらしてくれていますので、歯の状態もよく、メンテナンスをする程度で、治療はしていない状況です。メンテナンスをきちんとしていれば、大きな治療にならずに済むことがほとんどなんですよ。放置していると虫歯も大きくなっていたり、症状が悪化していることもあります。どうしてこのような状態になっているのか、原因を含めた説明は切々とさせてもらっています。患者さんの歯に対する意識を高めていきたいと思っていますが、難しいですね。これからも地道にコツコツと、丁寧に患者さんと向き合っていきます。

先生が歯科医師としてやりがいを感じるのはどのような時でしょうか。

僕は自分で歯も作っているんです。技工士さん任せにせず、8割以上は自分で作っています。開業するときには絶対にやりたいと信念を持っていました。同業者の歯科医師からも自分で作っていると話すと、驚かれてしまうんですけれどね。技工士さんに依頼するとなると、細かなニュアンスや噛み合わせなど、伝わりにくい部分もあります。自分で作業すれば細かなことまで納得のいくように作ることが出来ますし、患者さんの顔を思い浮かべて、背景や状態を考えて仕上げられます。そうすると入れたときに歯がしっくり収まるんですよ。患者さんには聞かれない限り、自分が作っているとは言ってないんですけれど、入れた歯の調子が良いと言ってもらえて喜んでいる姿を見るとうれしいですし、やりがいを感じますね。

先生のモットーとされていることは何でしょうか。

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根幹は「患者さんのため」です。患者さんのためにひと手間を惜しまぬよう、行動に移します。思いがあるだけではできないですね。ひと手間をかけることは時間もかかりますし、もしかすると歯医者としてまわっていないこともあるかもしれません。時間は自分で作るものと考えています。時間がないというのは僕にとっては言い訳なんです。患者さんに手間をかけて、手間を惜しまずに一生懸命やれば、すべては自分に返ってくるように思います。僕にとっては患者さんが来てくださることがすべてです。自分が楽をしようと思えばいくらでも出来ます。外注に出したり、効率を考えて簡略できる箇所はたくさんあるんです。でも、僕は患者さんが少しでも安心して過ごせるように、ひと手間かける診療を続けて行きたいと思っています。

歯で悩む人のために「自らから出向き、診ていきたい」

休日の過ごし方や趣味などを教えてください。

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バイオリンを弾いています。もともと3歳から10年ほど、バイオリンを習っていたんですよ。愛知県歯科医師会で楽団があるんですが、7、8年前くらいですかね、聴きに来ないかと誘われて気軽な気持ちで行ったら、すっかりはまってしまいまして(笑)。30年ほどのブランクがあったのですがすごく楽しくてですね、時間があるときはバイオリンを弾いています。実は往診先の施設でバイオリンを趣味で弾いていることを話したら、施設長からオファーが来てしまいまして、披露させてもらったことがあります。施設のホールでみなさんに歌謡曲や懐メロを歌ってもらって、緊張しましたが楽しい時間でした。いつもは楽団で複数人で弾くので、1人で弾くのは新鮮でしたね。

今後めざしていることはどのようなことがありますか。

僕は生涯勉強だと思っています。日々、医療は進歩していますから。ですが、最先端の治療を追及していくだけではなく、自分で動いて医院の外に出て行かないといけませんね。高齢化社会が進む中で、こちらから患者さんのご自宅に出向いて行かなければ、治療を受けられない方もいるんです。歯で悩まれている方はたくさんいらっしゃるのに、その中で歯科医院に来られる方はほんのわずかだと思います。潜在的に悩んでいる方もたくさんいると思いますので、私がその方たちの元に伺うことで解決していきたいですね。往診ですと機材や環境でどうしても制限のある内容でしか診療はできないのですが、できる限りのことをさせていただきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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実は、僕は歯医者が嫌いなんです(笑)。そんな僕がやっている歯科医院ですから、患者さんの不安な気持ちは理解できるかな、と思います。歯医者らしからぬ診療スタイルで、患者さんへ配慮させていただいています。口の中を診せていただければ、言わずとも久しぶりの治療であることや、歯で苦労されていることなどがわかります。歯医者では緊張して言えないことも多々あるかと思いますが、歯のことだけではなく、背景にある生活習慣のことなど、少しでも本音でコミュニケーションがとれるように、丁寧に向き合っています。できるだけ敷居を低くして、できるだけ間口を広げて、お待ちしています。誠心誠意、診させていただきますので、一度足を運んでもらえたらうれしいです。

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