留学先のアメリカで何気なく読んだ新聞記事。それが「鶴舞歯科」の文岡武洪（ふみおか・たけひろ）院長の方向性を確立した。記事にあった、ナチュラルな環境やニュートラルな体の状態を重要視する医療方針は、アメリカの歯科クリニック業界の新たなスタイルとして衝撃的だった。そのため、2000年9月にこの地で開業する際にもっともこだわったのは院内環境。床を底上げして備長炭を敷き詰め、ライティングも太陽光色の蛍光灯に。すべては患者に自然体でいてもらうための繊細な仕組みだ。「既成概念にとらわれない治療」として、東洋医学を取り入れ、身体の仕組みから噛み合わせと健康を考える文岡先生に、独自の治療スタイルで向き合う同院の特徴について聞いた。

（取材日2017年7月19日）