中里 修司 院長、中里 葉子 先生の独自取材記事
なかざと歯科
(横浜市都筑区/センター南駅)
最終更新日:2024/07/04

センター南駅より徒歩1分。明るく開放的な雰囲気の「なかざと歯科」は、地元住民の他、近隣の商業施設や企業に勤める働き盛りの世代も多く通う、地域密着型の歯科医院だ。2000年の開業以来、院長の中里修司先生と妻の中里葉子先生が幅広いニーズに対応してきた。「患者さまに笑顔で帰っていただくこと」をモットーに、多くの人が悩む歯ぎしりや食いしばりの診療、また、最近ニーズの増えてきた矯正や審美的な治療にも力を入れる。そこで、修司院長と葉子先生に、開業当初から貫くクリーンで安全性を重視した医療環境や、診療面の特徴、今後の取り組みなどについて話を聞いた。
(取材日2024年5月23日)
においに敏感な人でも安心して受診できる環境を重視
こちらは2000年開業とのことですね。

【修司院長】当時は駅だけがあってロータリーもなく、この区画では当院の入っているマンションだけが立っているような状態でした。まさに新興住宅地といった雰囲気でお子さま連れの患者さまが多かったのですが、今では駅周辺の商業施設や企業に勤める働き盛り世代の方も増え、幅広い患者さまにご利用いただいております。
【葉子先生】開業当初から継続して通ってくださっている方や家族ぐるみの患者さまが多く、とてもうれしく思っています。当院も町の発展や地域の皆さまとともに成長してきた印象がありますね。
とても開放的な院内の構造が印象的です。
【修司院長】「患者さま参加型の診療」を実践したいと思い、受付から待合スペース、ユニットまでオープンな造りになるよう設計しました。待合スペースとユニットまでの距離が近いので、お子さまやご年配の方の治療の際も、保護者や付き添いのご家族が治療に参加しやすい構造になっています。
【葉子先生】開業当初から「クリーンで安全な医療環境」にもこだわっています。アレルギー体質の場合、消毒液や薬品などによる医療機関特有のにおいに耐えられず、受診できない方もいらっしゃいます。当院では常に窓を開けて換気を行い、ユニットごとに空気清浄機、口腔外バキュームを設置し、アレルギー症状を誘発するとされる製剤やにおいのきつい薬剤の使用を極力避けるなど、さまざまな対策を講じています。私自身、医療機関のにおいで体調が悪くなるなど苦労した経験があるので、化学物質やにおいに敏感な方も安心していただけるようにしています。
診療面にはどのような特徴がありますか。

【葉子先生】虫歯と歯周病の治療と予防、入れ歯や噛み合わせの調整、審美歯科、親知らずの抜歯などの口腔外科と幅広く対応しています。最近は歯ぎしり・食いしばりが気になるという患者さまが多いですね。定期的にクリーニングに通っていただく中で、お口の中のケアだけでなく、全身の状態や生活習慣も見据えながら一人ひとりの患者さまに合った解決法を探していくよう心がけています。
【修司院長】虫歯や歯周病は減っていますが、ストレス社会の中で、歯ぎしりや食いしばり、顎関節症などで咬合が崩壊して、歯を失うケースが増えています。ですから、どのような治療の場合も、お口の中の環境バランスを整えることを重視していますね。
歯ぎしりや食いしばり、顎関節症など咬合の治療に尽力
歯ぎしりや噛み合わせの治療について教えてください。

【修司院長】基本的に無意識下で起こるものなので、それ自体を止めるのではなく、歯ぎしり・食いしばりによる影響の緩和をめざすことが大切です。そのため就寝中にマウスピースを装着していただいたり、噛み合わせの調整を図ったりすることで、歯や顎への負荷の軽減をめざします。また、左右でバランス良く噛むようにするなど、生活面でのアドバイスも行います。噛み合わせが乱れると骨格や筋肉のバランスが崩れて、顔や肩全体がゆがんでくることも考えられます。ですから、まずは患者さまが受付から待合スペース、ユニットへと歩く姿を診て、体や顎の位置が傾いていないかを確認するようにしています。
歯周病の治療にも力を入れているそうですね。
【修司院長】歯周病の治療と管理は口腔内の細菌コントロールが基本で、クリーニングが主なアプローチです。近年は研究が進み、歯周病が高血圧症や糖尿病などの全身の病気とも関連していることがわかってきています。この地域には医師会・歯科医師会・薬剤師会からなる三師会があり、連携体制が整っていますので、地域で協力しながらの診療に努めています。
【葉子先生】歯の表面に付着した汚れや歯石・歯垢の除去、歯周ポケット内の洗浄に使用し、歯周病の方にも対応する歯面清掃器によるメンテナンスにも力を入れています。
診療をされる上でどのようなことを大切にされていますか。

【修司院長】治療を選択する際には、患者さまご本人が望むことを重要視しています。歯科医師としては勧めたい治療とはいえなくても、ご本人にとってはそれが良いこともありますから、そちらを優先します。治療方針を決めるのは患者さま本人です。ただ説明には時間をかけて、納得していただいた上で最終的にこうしようと決めていきます。総合的に考えて患者さまの生活の質を高めていくことが大切だと思っています。
【葉子先生】患者さまを笑顔にするというモットーなど、守るべきところは守りつつ、時代の変化や、時代とともに変わる患者さまの要望に応えられるような診療スタイルが必要ではないかと考えています。審美性に配慮した治療や矯正治療などへのニーズにもお応えしていきたいですね。
「患者さまの笑顔が第一」時代の変化やニーズに応える
専門的な立場から気になることはありますか。

【修司院長】健康意識が高く、治療後も定期的に通院してくださる方と、忙しいのか、悪いところだけを治したいという方と二極化している印象がありますね。歯は、常に骨が再生されて微妙に動いています。かぶせ物の治療をしても、その後の噛み合わせの管理が必要です。金属ならば多少はたわんだり伸びたりして緩和されるのですが、ジルコニアなど硬い素材の場合は、周囲の歯に負担がかかります。こうしたことをご存じない方も多いようなので、理解を深めていきたいと考えています。
【葉子先生】年を取ると歯は磨耗していきますが、ジルコニアなどの素材は削れることがないので、バランスが崩れることもあるのです。インプラント治療も、インプラントそのものに問題はなくても、糖尿病になって感染を起こし、インプラントを除去する事態になることもあります。ですから、噛み合わせの調整を含めたメンテナンスに来ていただくことが大切です。
これからの展望やメッセージをお願いします。
【修司院長】何より、来院された患者さまに笑顔で帰っていただける歯科医院でありたいと思っています。地域のかかりつけ医として院内での診療だけでなく、都筑区の歯科健診事業、横浜市妊婦歯科健診、歯周疾患検診、また近隣の保育園の嘱託歯科医師などの業務にも取り組んでいますので、お口や健康に関するお悩みはお気軽にご相談ください。歯科医療は全身とつながっていますから、体調が口腔に影響することも、噛み合わせや顎関節症が整形外科的な問題とつながっていることもあります。かかりつけの歯科医師にいろいろと相談することは有用だと思います。そして、ご自分のお口の状況を理解しておくことはとても大切です。お忙しいと思いますが、歯科治療を受ける時は痛みのあるところだけ治すのではなく、見通しが立つ状況までは通っていただきたいですね。
葉子先生はいかがでしょうか。

【葉子先生】時代の変化とともに虫歯や歯周病が減ってきましたから、これからは矯正や審美性に配慮した治療、ホワイトニングなどにも力を入れたいと考えています。また、マウスピース型装置を用いた矯正にも取り組む予定です。時代の変化で変わっていくものもありますが、患者さまを笑顔にしたいという本質的な思いは変わりません。守るべきことは守りつつ、新しいことも取り入れてお役に立ちたいです。今は、80代で20本の歯が残っている方も多いですし、総義歯になる方も少なくなっています。かぶせ物や部分入れ歯も、材料や器具がどんどん進化して、審美的な面でも満足していただけるような治療も見込めます。相談していただけるとご希望に沿った治療が提案できると思いますので、諦めずにまずはご相談いただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはハイブリッドセラミッククラウン/9万円~、子どもの矯正/40万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/40万円~