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棚瀬 教雄 院長、棚瀬 裕明 先生の独自取材記事

タナセ歯科医院

(名古屋市名東区/星ヶ丘駅)

最終更新日:2024/01/15

棚瀬教雄院長、棚瀬裕明先生 タナセ歯科医院 main

名東区西里町で、1961年の開業時から50年あまりの長きにわたって地域住民から頼りにされてきた「タナセ歯科医院」。現在は、3代目院長の棚瀬教雄先生と父の棚瀬裕明先生との2人体制で診療をしている。「人生の最後まで自分の歯でおいしく食べる」を目標に、できるだけ歯を残すことをめざしている同院。地域のかかりつけ歯科医院として各世代に合った幅広い治療を行ってきた裕明先生と、大学病院では根管治療を、アメリカではインプラント治療を学んだ教雄院長が連携し、患者としっかりコミュニケーションを取りながら治療を進める。外傷などの緊急処置にも対応する同院は、2024年1月にリニューアルオープン予定。診療方針をはじめ、これからの歯科医療や新しい歯科医院への抱負などさまざまな話を聞いた。

(取材日2023年11月13日)

2代目院長とその後継者が二人三脚で幅広い治療に対応

半世紀以上、この地域で歯科医療を続けているそうですね。

棚瀬教雄院長、棚瀬裕明先生 タナセ歯科医院1

【裕明先生】1961年に義理の父が開業し、1990年に僕が2代目院長に就任しました。実は当院で働く前は、会社勤めをしていたんですよ。京都大学で高分子化学の分野で修士号取得後に繊維会社に就職をしました。その後、社会情勢が不況となったことで転職を考え、義父の歯科医院を継ぐ決意をしたんです。歯科医師という職業は前職とかけ離れているように思いますが、どちらも開発研究職という面で変わりなく、歯科の勉強も興味を持って学ぶことができました。入れ歯の素材や詰め物、接着剤などは、高分子化学の知識を生かして選んでいます。義父から受け継いだ歯科医院は、今後は義理の息子である教雄先生が引き継ぎます。建物もリニューアル建設中で、今は二人三脚で治療にあたっています。

教雄先生のご経歴についても教えてください。

【教雄院長】大学卒業後、大学院へ進み、大学病院の歯内治療学講座に入局しました。歯髄再生に関する研究や治療で研鑽を積み、多くの根管治療をしてきたからこそ、安易に神経を抜かない、できるだけ歯を削らないことの大切さを実感しています。神経を抜けば、歯も弱くなり、何年後かには抜歯のリスクが高くなります。無理かもしれない神経でも、まずは神経を残す治療をしてみて、たとえ時間がかかっても神経が残せれば、それは歯にとって大きなメリットですよね。それ以外にも歯周病予防処置にも力を入れ、また虫歯治療においても最小限の切削を心がけています。1本でも多くの歯を残したいという信念を持って治療にあたっています。また、やむを得ず抜歯となった場合にも対応できるよう、アメリカにてインプラント技術を学びました。骨の質や量に合わせたインプラント体を使うことで、安定したインプラント治療の提供に努めています。

どのような患者さんが来院されていますか?

棚瀬教雄院長、棚瀬裕明先生 タナセ歯科医院2

【裕明先生】この地域は県外からの転勤者も多く、若いファミリーも来院していますが、先代からの患者さんも多いです。ご家族で一緒に来院されることも多く、おじいちゃんおばあちゃんやご両親に連れられてくるお子さんは、比較的、診療もスムーズに進行していくのではないかと思います。また、顎の大きさは遺伝によって決まる部分が大きく、それが歯並びに影響することも。歯の質や免疫力なども遺伝の影響を受けますから、ご家族で診させていただくと、そのほうが将来の状態を、ある程度予測することも望めます。長く通ってくださる患者さんならではの、予防の取り組みや治療プランですね。幅広い世代の患者さんが来院されますので、何かに特化するというよりも、幅広い治療が提供できるゼネラリストをめざしています。そして、それぞれの治療のレベルを高めることも心がけています。

人生100年時代に合った歯科診療を提供していきたい

診療方針について教えてください。

棚瀬教雄院長、棚瀬裕明先生 タナセ歯科医院3

【裕明先生】噛める喜びを一番に考え、患者さんが生涯、通える歯科医院をめざしています。人生100年時代といわれるようになった今、昔に比べて歯の本数はたくさん残っていますから、その残った歯をどう温存していくかということが重要な課題。人生の最後までしっかりと噛めるような状態を維持していくことが大切です。私が「再植」という治療を行っているのも、できるだけ歯を大切にしたいという思いがあってのこと。「再植」というのは、例えば6番目の奥歯が抜歯せざるを得ない場合、通常はブリッジか入れ歯もしくはインプラント治療という選択肢になりますが、親知らずがまだ残っていれば、6番の抜歯と同時に親知らずを抜歯して、6番の場所に移植する医療技術です。行っている歯科医院は少ないので認知度は低いですが、保険治療ですし体への負担にも配慮した治療です。

人生の最後まで噛めるよう、どんなことに取り組んでいきたいですか?

【教雄院長】小さい頃から関わって、大人になってもかかりつけ医として関係性が続けられるのが理想ですね。高齢になっても自分の歯で食べることができるよう、早い段階から予防に取り組めるようにしていきたいです。将来的には、食事指導なども考えています。高齢になれば、自分で歯を磨けなくなる時がやがて来ます。そんな状況に応じた治療も必要だと思っています。例えば、一番奥の歯まで手が届かないのであれば、隣接する歯を虫歯にさせないために抜歯をする、というのも一つの方法。今後ますます進む社会の高齢化を見据え、患者さんの年齢や置かれた状況を見ながら臨機応変な治療をしていきたいですね。

患者さん自身が取り組めるケアのコツがあれば教えてください。

棚瀬教雄院長、棚瀬裕明先生 タナセ歯科医院4

【教雄院長】歯磨きは、歯と歯茎の境い目を磨くことが最も重要で、それさえできていれば歯周病の進行を防ぐことが期待できます。ある程度の年齢の方には「歯磨きというよりも歯茎を磨いて、そのついでに歯に当たればいいよ」とアドバイスします。長時間磨いたり、力を入れすぎたりしてしまうと歯茎を傷つけてしまうので、時間と力のバランスも念頭に置いて磨いてほしいです。歯磨きのタイミングについては、若い人の場合は自浄作用もありますので、いつ行っていただいても問題ありませんが、年齢を重ねて歯肉が退縮してくると、虫歯や歯周病が進行しやすくなるため、食後の歯磨きは必須です。要介護者の場合、磨いてあげることは容易ではないですし、下手にやると肺炎の原因となってしまうこともあるため、緑茶でお口をゆすぐこともお勧めしています。

丁寧な説明をして、よく話し合いながら治療を選択

患者さんと接する上で心がけていることはありますか?

棚瀬教雄院長、棚瀬裕明先生 タナセ歯科医院5

【教雄院長】患者さんとのコミュニケーションを取りながら、どういった治療が必要で、どんな選択肢があるのかを丁寧に説明するよう努めています。歯科医師だけで決めるのではなく、患者さんと一緒に考えながら治療を進めていくことが理想。わからないことがあれば、患者さんが理解できるまで説明をしていきたいと思っていますので、遠慮なく質問してほしいですね。
【裕明先生】僕も昔から、できるだけ丁寧に説明するようにしていますが、教雄先生は僕よりも長く説明していると思います(笑)。私たち歯科医師がわかっていても医療に詳しくない患者さんにとっては理解しづらいこともあるでしょうし、患者さんが話についてきていないこともありますからね。写真や模型を使いながら進めるようにもしています。

現在、建設中の歯科医院についても教えてください。

【教雄院長】消毒や滅菌器、歯科用機材も厳選した新しいものに入れ替え、診療チェアも4台に増えます。全体的には落ち着いた雰囲気の内装で、靴を履いたまま入れるバリアフリー設計です。お子さんにはできるだけリラックスして治療を受けていただきたいので、キッズスペースにはデジタルツールも設置しています。タッチパネルを使用した遊べる黒板で、スクリーンの中は小人が住む村になっているので、創造的な遊びが楽しめますよ。

リニューアルオープンに向けての意気込みをお願いします。

棚瀬教雄院長、棚瀬裕明先生 タナセ歯科医院6

【裕明先生】少し前までは閉院するつもりで引退後は趣味の魚釣り三昧の予定でしたが(笑)、教雄先生という頼りになる後継者もできたためリニューアルオープンの運びとなりました。これからも診療を通して患者さんにおいしくごはんを食べてもらえる環境づくりやそのために必要な指導を行っていきたいと思っています。
【教雄院長】歯科医療は進化が早いですから、置いて行かれないよう勉強を続けていきたいです。知識と技術を高めるための勉強会にもどんどん参加して、患者さんには先進の治療が提供できるよう努めます。新しい歯科医院を楽しみにしていてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/35万円~、審美歯科 セラミッククラウン/10万円~
、セラミックインレー/4万円~

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