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青木 一郎 院長の独自取材記事

青木歯科医院

(名古屋市南区/大江駅)

最終更新日:2019/08/28

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大江駅から徒歩10分、60年の歴史を持つ「青木歯科医院」。1991年に同院を受け継いだ青木一郎院長は、これまでの日々を生まれ育った南区の人々とともに歩んできたと振り返る。歯科、小児歯科、インプラント治療をメインに診療し、小さな子どもから高齢者、主婦、会社員、学生と家族でかかりつけにする患者の多い同院。一方、青木院長は名古屋大学歯科口腔外科で、噛み合わせや顎関節症について研究した経験を持つ。今はそこで磨いた知見を生かして、近隣の基幹病院への橋渡し役も担う。10年前にリニューアルしたという院内は、手入れが行き届いて清潔な空間。「口の中も、院内も、きれいにするのが一番」と朗らかに笑う青木院長に、歯科医療への想いを聞いた。
(取材日2018年7月12日)

父が築いた地域とのつながりを大切に

こちらのクリニックは、お父さまの代から診療されていると伺いました。

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1958年に父が開業してから60年の歴史があります。祖父も別のところで歯科医師をしていたので、僕は3代目ですね。ここは実家でもあるので、生まれも育ちもこの場所です。10年前にリニューアルをしたので、これからも清潔感を保ち続けられるよう、院内の清掃には特に力を入れています。南区は、名古屋弁が飛び交う下町です。患者さんも慣れ親しんだ方が多く、それだけにいい意味でストレートに要望や疑問をぶつけてくださいます。最近は、何か症状が出ると自分で調べてから、特定の病気を心配して来られる患者さんが多いようですが、当院の患者さんは、「ここが痛いから治してほしい」というふうに、昔の歯医者さんに近いイメージでお任せいただけます。父の代から診療を続けてきたことが、信頼につながっているようです。

先生が後を継いだきっかけは?

父が亡くなったことが大きなきっかけです。僕は東京歯科大学を卒業した後、名古屋大学医学部の口腔外科学教室に入局しました。3年もたつと進路について考えるわけですが、研究は面白いし、そのまま医局に残って口腔外科の道を究めようと思っていたんです。だから後を継ぐことも、当時はそれほど頭にありませんでした。それが突然父が入院することになり、僕は予定されていた関連病院への赴任を取り止め、クリニックを受け継ぐ形で開業しました。

どの年代の患者さんが多いですか?

僕が開業したのが1991年ですから、もう30年近くたったんですね。今では父の代の患者さんのお子さんやお孫さんが通ってくださっていて、クリニックも僕自身も、患者さんとともに年を重ねてきた感じがしています。特に朝はご高齢の方、昼は主婦、夕方はお子さん、夜は会社勤めの方が多い印象です。おかげさまで予約が取りづらいこともありますが、僕の体力の限界いっぱいまで対応させていただいています。

口腔外科に興味を持ったのはなぜですか?

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東京にいた頃、将来の開業を見据えて、開業している先輩たちのもとを見学して回ったことがあります。その中のお一人が得意とされていたのが、口腔外科でした。口腔外科は外科的治療もできて、何より全身を診ることができる。それに当時は顎関節症が注目されていたこともあって、口腔外科を学ぶといいのではと思ったんです。名古屋大学に進んだのは、顎関節の研究が活発だったからです。実際、歯科の外科領域はものすごく進んでいて、若手もいろいろチャレンジさせてもらえました。それでも足りないと、仲間とよく抄読会を開いて勉強したものです。そうして学んだ口腔外科および顎関節の基礎と臨床は、現在の診療に生かされています。例えば、浮いている歯は本当に削るべきなのか、噛み合わせの観点からも判断しています。

歯科医師と患者の双方が幸せな、予防重視の診療

今も口腔外科の診療は行っていますか?

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現在は虫歯や歯周病の治療といった一般歯科、小児歯科、インプラント治療がメインで、口腔外科は上の親知らずなど、院内で可能な処置のみ対応しています。例えば、汚染した歯の根っこを歯茎を開いて取り除く歯根端切除などは、出血や感染拡大の可能性があります。下顎の親知らずなどの抜歯は、処置後に神経麻痺が残るケースがまれにあるため、注意が必要です。最近は顎の小さな方が増えていることもあり、少しでもリスクが考えられる場合は、近隣の病院に紹介しますのでご安心ください。

力を入れている治療はありますか?

歯科医師という立場ではありますが、できれば治療はしてあげたくないのが正直なところです。ですので、予防に力を入れています。患者さんに痛い思いをさせるのは嫌ですし、僕自身歯を削るよりきれいに掃除するほうが好きなんですよ。虫歯などで受診された患者さんも、治療が済んでクリーニングを受けた後は、スッキリした表情で帰って行かれます。そして予防のためにメンテナンスで通ってくれる。僕がめざしているのは、その好循環。実際、当院は定期メンテナンスのために通院している方が、全体の3分の1以上を占めています。

予防で通う方がとても多いですね。秘訣は?

歯のクリーニングを歯科衛生士ではなく、僕が自ら行っているのも理由の一つかもしれません。クリーニングの前に虫歯と歯肉炎をチェックすることで、安心していただけているようです。お子さんのフッ素塗布も、自宅から歯ブラシを持ってきてもらって、僕がしっかり磨いてから塗るようにしています。すべて一人で対応しているのは、患者さんから「先生に診てほしい」というお手紙を何通か頂いたからなんです。その分、次回の診療までお待ちいただくことにもなるのですが、それでもいいと通ってくださっていて、ありがたいですね。あとは、4ヵ月に1度お送りしているお手紙が、受診のきっかけになっているのだと思います。

先生が大切にしている考えは何ですか?

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虫歯や歯周病になってしまった方も、「しっかり治療をした後、続けてメンテナンスに来ていただくことで、再発も悪化もさせないこと」をめざしています。そうやって口腔内を良い状態に保っている方に「もう2、3年は治療してないですね」と声をかけると、ご自身が一番驚かれて、また頑張って通ってくださるんです。開業当時、20代で歯がボロボロ、入れ歯も入っているという方がいました。その方も今ではきれいな歯になって、治療のいらない口腔環境を維持されています。

治療の不要な口腔環境をめざし、ケアの輪を広げる

これまで影響を受けた人はいますか?

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東京歯科大学でお世話になった、微生物学の教授です。お互いテニスが好きで、よくご一緒しました。テニスに熱中し過ぎて、成績が少し悪くなってしまったことがあり、挽回しようと必死で勉強したら、次の試験では成績トップになったんです。その時教授が言ってくださった「お前はやればできる」という言葉が、僕の人生において「努力は実る」と思えるきっかけになりました。今も日々の診療で挫折しそうになることはありますが、その言葉を思い出し、グッとこらえて次に向かっています。

先生ご自身のリフレッシュ法は?

高1と中3の娘がいますが、一緒に遊ぶことは少なくなりました。今は毎週末のテニスが息抜きになっています。学生時代から続けていて、大学のデンタル大会で優勝した経験もあるんですよ。あとは週4日のジム通い。患者さんに会うこともよくあって、「そろそろクリーニングに行かないとね」って、僕の顔を見て思い出す方もいます(笑)。

今後の展望をお聞かせください。

皆さんにもっと歯に対する興味を持っていただけるよう、啓発していきたいです。例えばホワイトニングは、若い方だけでなく中高年やご高齢の方にもお勧めなんです。施術後は歯の内側から白くなり、「このきれいな状態を維持したい」という予防意識につながりますからね。開業医の役目としては、クリーニングによって細菌の繁殖を減らすことを重視し、その輪を広げ、「治療をしないことが普通だ」という意識づけをしていきたいと思います。

最後に、読者へ一言お願いします。

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ぜひ、幼少期から口腔ケアを習慣にしていただきたいと思います。定期的に歯科医院で歯石の除去や、歯面のクリーニングに通い続けることで、痛い思いをする治療をずっとしなくて済むようになるのです。基本的には4ヵ月に1回、歯周病や糖尿病の方はできれば毎月診せていただきたいですね。また、女性は妊娠中に口腔内のトラブルが起こりやすく、歯周病は低体児出産のリスクを高めるといわれますから、虫歯や歯周病の治療、親知らずの処置は済ませておくことをお勧めします。ご高齢になってもしっかり自分の歯で人生を楽しめるよう、ぜひ予防に通ってください。

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